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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
ダンジョンマスター編
104/132

会場騒然



 「……やっべ出てくるタイミング絶対間違えた。 ………にゅ、入場だぜぇぇぇ!!!!」



 『…………。』



 主人公とイケメン魚人たちの会話を完全に邪魔したことで、司会は完全にやらかしたやつを見るかのような目線に晒されていた。



 「静かになるのはやめてくれぇぇぇぇ!! はいはいそこの小っちゃい子を脅しているヤバい目の魚人さんも離れた離れた!! 四天の入場だって言ってんだろぉぉぉぉ!!!!」



 司会は周囲の冷たい目に晒されるのが嫌だったのか、自分の代わりにミウの前に立っていた魚人に矛先を向けた。






 「ちっ、運が良かったな!! 後で覚えとけよお前!!」



 「ふっ、雑魚が何か言ってるよ。 兄さん」



 周りの目線に晒される中、主人公もイケメン魚人も全く関係の所で敵対関係かの様に振る舞われ、どちらも頭を抑えている。



 「はぁぁぁぁ……どっちも落ち着け」



 「俺も敵対する気はないのだがな……」



 「「だけどっ(ですがっ)!! あぁん!?」」



 実は仲いいだろお前ら。



 「まあいいだろう。 ここから同盟を組む雰囲気でも無いのでな。 その代わりと言っては何だが……すまないが名前を教えてもらってもいいか?」



 「ツクルだ」



 「それではツクルよ。 同盟を組まない代わりと言っては何だが、あそこに居るダンジョンマスター達とダンジョンバトルをしてもらおうか。 俺よりも強いらしいのだからそのぐらいは余裕だろう?」



 刺された指の先に居たのは、ギルマスに説明された新規のダンジョンマスター達だった。



 「新しくダンジョンマスターになって集会に訪れた者たちは基本的には誰かしらと同盟を組むのだ。 一人だけではいざという時に危険だからな。 とはいえ私たちのような古参のギルマスたちは何も情報がないまま同盟を組む意味もない」



 「自己紹介的な意味も兼ねて毎回集会が開かれる時には新規のギルマスたちは分かりやすく力を示すためにダンジョンバトルをするってことか」



 「ああ。 そういうことだ」



 「まあいいだろ。 ルールは後で決める感じでいいのか?」



 主人公も意外と乗り気らしい。



 「そうだな。 ダンジョンマスター達の紹介の時にでも説明されるだろう。 それでは失礼する。 そろそろ司会の目線が恐ろしいのでな」



 「了解だ。 それでお前はここに残っていていいのか?」



 「「ぐぬぬぬぬぬぬ」 あっちょっ待ってください主様ァァァァ!!」



 ようやく話がひと段落し、司会もホッとしている。






 「それでは。  待たせたなお前らぁぁぁぁ!!!! 四天様たちの入場だぜぇぇぇぇ!!!! いつも通りに原初様は声だけの参加になるだろうか、気にしないでくれぇぇぇぇ!!!!」



 一拍置き、司会がそう叫ぶと、今までは片開きだった後ろの扉が両方開かれた。




 ズンッッッ!!!!




 『っ!?』



 瞬間、会場全体の重力が数倍にも感じるような圧力がかかった。




 コツ コツ コツ コツ




 「………(格好つけてんなアランさんたち)」


 ≪鼻メガネを付けていたマスターも傍から見ればあんな感じでしたよ≫



 静まり返った会場に響き渡る4人の足音はこれぞ四天といった雰囲気を漂わせる。


 そうして4人はゆっくりと会場を横切り、司会席の近くのテーブルに席を取った。



 「流石は四天様たちだぜぇぇぇぇ!! 俺っちも思わず一瞬黙っちまったぁ!!」



 即座に反応出来るあたり、司会も中々に強者なのだろう。



 「さてさて四天様も揃ったところでぇぇぇぇ!! 早速講評といかせてもらうぜぇぇぇぇ!! 前の画面をご覧くださいってな!!」



 司会の言葉と同時に会場の明かりが落とされ、前に設置してあったモニターが点灯した。



 「毎回おなじみ、分かりやすさ抜群の所持DPランキング形式だが、上位はま~ったく変わってねぇ!! やる気あんのか~おめぇら~!! 中位から下位は多少の上位変動があるが、見た限り同盟間での横移動が多いって感じか? もっと他のダンマス同士でも戦えよ!?」


 「んで次が冒険者撃退数。 一応冒険者のランクごとにポイント付けして振り分けてるが……1位と2位はもうちょっと抑えてあげないとSランク全滅しない? 大丈夫? え? そうしないとこっちが危ないって? それならしゃーねぇ」


 「まあ他にも色々あるが、古参勢なんてこんなところでいいだろうな。 お前らのお目当てはこっからだろぉぉぉぉ!!!! 新規ダンマス勢のランキングだぁぁぁぁ!!!!」



 モニターが切り替わると共に、古参のダンジョンマスター達の目つきも変わった。 それだけ自分たちの同盟に強者を勧誘したいのだろう。



 「ほいっと。 数も多くないから全部載せてはみたが、どこを注目………は? これ壊れてないか? スタッフ~~計測の魔道具バグってんよ~~」



 ランキングの表示と同時に会場全体からザワザワと声が上がった。






 「あ~~やってしもうたのぉ」



 「まさかこんなランキングがあるとは思わないだろ…」



 パッと見ただけで一番目立っているのが保持DPのランキング。 お察しの通り、主人公のダンジョンだけ古参勢と比べても圧倒的なポイント差があった。 いつぞやの黄金のたわしのせいである。




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