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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
ダンジョンマスター編
103/132

普通のパーティー



 「久しぶりだな!!」


 「お~生きてたのかお前。 この前ダンジョン攻略されかけたとかいう噂流れてたのに」


 「俺が死ぬわけないだろ!! まあ腰から下は透けてるんだけど」


 「死んどるやないかーい。 ってそれは元からか」


 「「はっはっは!!」」



 「お久しぶりでございますお嬢様」


 「お前はいつまで人の時の記憶を引きずっているのだ」


 「無論 死ぬまd…痛った!?」


 「ドアホ」





 パーティー会場の所々でそんな話が聞こえる中、主人公たちはというと……



 「うまっ!! うまっ!!」



 「美味そうに食べるのお」



 「実際美味しいよ!! ニコちゃんも食べよ!!」



 「我は後でむもっ!? ももっもごもご…いきなり口に入れるでない!!」



 会場の隅で爆食していた。 主人公の近くにいるのはニコルとミウだけで、一応トラブルに警戒していることが分かる。 それならなんでミウがいるのかって? 今更だけどミウはニコルの力で天使化しているから大抵の攻撃は効かないんだよね。



 そんな主人公のもとへ近づく一人の仮面の男が……



 「もう少し他の人と交流したらどうだいツクル君」



 「ぶふぉっ!? やっぱり厨二病じゃねぇか!!」



 闇の炎がどうたら言っていたギルマスだった。 最近見た漆黒のローブにかっこいい仮面を付けた厨二病衣装のギルマスだった。



 「というかこんな所に居ていいのか? 一応ギルマスは四天むごむご」



 「ばっかじゃないか!? こんな所で言ったらバレるじゃ… あっなんでもないですよ~誰も四天なんて言ってないですよ~」



 一応お忍びで来ているらしい。 仮面を付けた男なんて会場に何人もいるので、バレることは無いのだろう。 主人公が言わなければ。



 「一応あっちに固まってるグループが新規のダンマスのグループなんだけど……行かない方が良さそうか」



 「ギッスギスしてるね~」



 「視線で殴り合っとるの」



 主人公にも交流させようとしたギルマスだったが、視線を移した瞬間に諦めた目になった。 力を持ったダンマスの同盟に入りたいのだろうか、各自の力を誇示している。



 「まあいいか。 とりあえずツクル君は新規のダンマス紹介が終わった後は気を付けて。 まだ来ていないけど、見るからにクソババアっぽいやつに目を付けられてるから。 それじゃあ私は自分の準備しに行くから」



 「りょ、了解です……いやクソババアって…」



 早口で言いたいことだけ言ってさっさと帰っていったギルマスだった。






 「ね~ね~見て見て兄さん。 見るからにクソババア!!」



 「美羽、お前そんなこと言っちゃ…見るからにクソババア!?」



 「あやつが言うだけのことは有ったの」



 ギルマスが四天たちが集まる部屋に行ってから少し時間を置いて、会場に見るからにクソババアっぽい人物が入ってきた。


 召使っぽい人を周りに蔓延らせ、ジャラジャラと宝石類を身に着けた年寄りデブはどう見てもクソババアだろう。



 「俺あんな奴に目を付けられてんの?」



 「ご愁傷様じゃの」



 「おぉ~次は獅子王っぽい人来たよ!!」



 そのババアに続くように、力を持っていそうなダンマスたちが入場して来た。 獅子王とでもいうような鬣を持った獣人や吸血鬼のような姿をした美女、巨人並みに大きい竜人など様々な種族の強者たちが続々と現れた。



 そうして主人公たちがボケ~ッと眺めていると、最後に入場して来た青白い顔の男が主人公たちの方を見ると、見つけたとでも言うような顔で主人公のもとへ近づいてきた。



 「あ~これは…」



 主人公は直ぐに察したが、その男の片手にはトライデントを携えていて、明らかに海中のダンジョンの関係者だと分かった。



 「ふむ…君が海中のダンジョンを奪った人間であっているかな?」



 「ああ。 そうだな」



 主人公の目の前まで来るとより分かるように、手には水かきが付いていて、隠れてはいるが顔にはエラが付いているのだろう。


 主人公も奪ったことは事実なのでキッパリと言い切るが、その態度が逆に好印象に感じたらしい。



 「くくっ。 そうかそうか。 同盟の者に言われて初めは潰そうかと思っていたが、中々どうも強かな人物らしい。 なあお前。 俺と同盟を組まないか?」



 その言葉を聞いた周りのダンマスたちは多少驚きの言葉をあげたが、もともとその美形の魚人が勧誘する機会の多い人物だったからか、それも一瞬だけだった。



 「すまないが断る」



 瞬間。 弱者の側だと思っている主人公が放ったその言葉は奇跡的に会場中に響き渡り、会場は一斉に静まり返った。



 「……理由を聞いても良いか?」



 「ん~簡単じゃない? 兄さんより弱いじゃん君。 もぐもぐもぐもぐ」



 食べながら言ったミウの言葉は、魚人本人よりもその配下の方を怒らせた。



 「貴様ァ!! 主様に向かってなんてことをっ!!」



 一触即発な雰囲気がその場に漂った瞬間!!





 「レディーーースアーーーンドジェントルメーーーン!!!! パーティーを楽しんでるかーーーい!!!! おっとぉ? もしかして俺っちタイミングミスった? まあいいか!!!! そんなわけで一旦静まれよお前らぁぁぁ!!!! 四天の入場だぜぇぇぇい!!!! イェェェェェェェイ!!!!」





 そんな声が会場に響き渡った。




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