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ZERO~其零~  作者: かぼちゃプリン
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それは終わりと始まりの戦い

5月20日(土)雨のち晴れ

新国家ユートピア会議堂内 国会会議場

「全幹部の方がお集まりになられましたようなので只今より機密会議を執り行わせていただきます。」

ユートピアのトップ2で大統領の右腕でもあるクレイ・フィリップス書記の号令で集められた計12名の幹部は一斉に顔を上げた。

このユートピアは約100国余りの国々が同盟を組み作られた世界初の大テロ組織国家であり、神のための惨殺、戦争を行う新国家である。

私は12人の幹部の中の1人として集められた一人の科学者であり、今回の機密事項を報告するローレン・モールガンの助手。新国家ユートピアのテロ計画実行委員長である。

私がこのユートピアに入ったのは約6年前。その時私はある生物化学の研究をしていた。その生物は人類の脳よりも小さい細菌でありながら、とても優秀な知能を持ち、さらに莫大なエネルギーを作り出す神が落した宝物とも思える生物であった。


その生物自体はある遺跡にて見つかった。石の中に約20匹程度しかいなかったがその後膨大な繁殖力により2000匹以上に増える結果となった。私は世界が驚く最高の薬を作り出すことができ、私が発明したかった病気を治す薬というモノができるのではないかと大きな期待をした。

今までの治ったように見せるものではなく、本当にきれいさっぱり癌細胞だけを倒す生物として世界で初の生物治療を作り出したかった。

しかし、その半年後事件が起きた。その生物にある特定の菌のみ殺させることを学習させるため殺菌作用をもつウイルスをその生物に与えた。

その結果は成功した。理論上失敗しないことは確認済みだったがその成功にはおまけがあった。その殺菌作用を応用した生存作用も作り出し、さらに特定された菌のみでなくあらゆる害となる菌も殺すことのできる最高の生物と化したのだった。しかし。問題はこの大きな成功を目にしたある助手が猛毒のサリンの作用を2匹の生物に記憶させた。

その生物は生きるものを殺害する作用を持ち自ら命を奪いに動く殺人生物と化した。それだけではなく、この生物に金属の成分を記憶させることにより金属よりも丈夫な物質を生み出すことに成功した。その物質で作られたメモリーであらゆるエネルギーの発生方法を入れることで多くの応用技術を生物の知能が導き出した。それがこの事件のきっかけだった。その2匹の生物が実験室にて大爆発を起こしたのだった。

死者4名、重体6名、重軽傷3名の被害者を出したが、その事故は秘密結社にてもみ消された。

その事件がきっかけとなり、兵器制作のスペシャリストであるローレンにこの生物を渡すよう指示された。

この生物が兵器として使われる。危険なものとは想定していたが、テロリストの仲間入りになるとは予想もしていなかった。今更抜けるわけにもいかない。家族が人質に取られている。逃げたりなどしたらすぐ奪われる生命を私は背負っていた。


「トリスタン・ドリー。ボーとするな。このひと月ので先制攻撃を仕掛ける。それでいいんだろ?」

幹部の一人、某国の軍事に携わるお偉いさんであるウィリアム・レイボンズが私に問っている。この人はいつも私の人生を振り返っているときに話しかけてくる。まぁ、会議中なのだから仕方ない。


「はい。5月22日午後3:40に日本に向け弾道ミサイルを46発、カナダに向け50発、アメリカに向け182発撃ち込み、先制、その後はプロジェクト2.9の通り各国に分かれ攻撃を開始。相手がアメリカであることを考えるとほとんどをアメリカ戦にもっていく2.9の作戦が一番の策かと思われます。また、ミサイルの製造機関をさらに拡大させ、生物兵器『ZERO』によって巨大爆発を起こせれば勝負に負けるはずがありません。」

「しかし、初めの弾道ミサイルでかなりの出費ではないか?」

「問題ありません。その後はほぼ『ZERO』での攻撃ですのでその後の出費は大幅に節約できるでしょうし、核以上のエネルギー波を生みだすことはほかの国では無理かと。」

「『ZERO』はどのように使うのだ?」

会場は私の雑な説明で動揺していた。

「ドリー、ZEROのプレゼンをすればいい。大統領閣下本日はその件でもわれら幹部一同をお呼びになられたのでは?」

ローレンは私たちの席から高いところで見物する新国家ユートピア最高指揮官通称『大統領』に問いかかけた。


「ZEROを兵器として使用するのは大統領からのご指示があったからでございます。そのZEROの能力、そしてZEROから生み出される高エネルギー体私たちは無から生み出すエネルギー『0エネルギー』と呼んでいますが、それがどのようにこの戦争に発揮できるのか?そして、この国家で世界を一つにすることができるカギとなるのがZEROであることをご説明させていただきましょう。」

ローレンの口元が少し緩んでいた。ローレンの脳内ではどのような終焉を描いてるのだろうか?

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