26. 田浦麻都香登場
新章開幕!
早速新キャラ!今回も個性強め?
早瀬さんと挨拶をした後、2人で居間へ向かい、扉を開く。
「おはようございまーす」
「……………おはようございます」
今日は昨日の疲れもあったか、俺たちは少し遅れたのでもうみんな揃ってる筈だ。
「あ、2人ともおはよう」
「おっはよう!」
「おはよ〜」
「彩ちゃんおはよ。世良は寝とけ」
「ソーにぃおはよう!彩さんも」
「しっこ…………しっこ漏れる〜!」
「おぉ!おはような!」
とまぁ朝の挨拶は大体こんな感じでそれぞれの個性が出ている。
まずは一番スタンダードで優しさ溢れるフミさん。次に謎にテンションの高いシュンさん。いちいちーじゃなくて〜をつける先生。その次………の次は
「おい待てこら何飛ばしてんだよ」
まぁ、見た通りだ。
で、その次がみんな大好きツボミちゃん。そして今トイレに走って行ったリョータ。
この人数でこれだけ個性が出るのは中々凄いことだと思うだよなぁ……………………
あれ?
フミさん、シュンさん、先生、菊井さん、ツボミちゃん、リョータ。
合計で?6人だよ。
カッコの数は?7つ…………
え?
もう一度、居間を端から端まで眺める。
湯呑み茶碗でお茶を飲むフミさん。
小学生漫画を読むシュンさん。
スマホを触る先生。
こちらを睨む菊井さん。
こちらをニコニコ見るツボミちゃん。
トイレに行ったリョータ。
横になり、肘をついて顔を支えているおばさん……
「って誰ですかあなたぁ!!」
「いやおせーだろ」
「あははっ、話通りのキャラだなぁ。一度スルーしてからのツッコミ。ん〜、渋いなぁ」
「……………ビックリした……」
「ですよね!?」
「……………世良くんに」
「俺にかい!」
と、いつもどおりの茶番をして、
「で、本当に誰なんですか?」
「ん?あたし?あたしはなぁ、田浦 麻都香だ!よろしくな!ちなみに歳は46歳!」
「えーと、田浦さん?」
「マっさんでいいよ!」
「あ、マっさん。よろしくお願いします」
「……………お願いします」
「おーう!」
髪はショートでいかにもって感じのおばさん。
「じゃあ、全員揃ったしご飯にしましょうか」
フミさんはそう言うと、キッチンの方の部屋へ行くので、俺とシュンさん、先生とツボミちゃんは手伝いに行く。
残りの2人は頼まれたら来る感じ。マっさんは知らない。
◇◇◇
「あ…………」
朝食のおかずを口に入れた瞬間、思わず声が漏れる。
「ん?どうしたの?」
それに気づいたフミさんが尋ねる。
「いや、あの………」
「ご飯がいつもより美味しい…………とか?」
「え、あ、はい…………味付け変えたんですか?なんか前と全然違う………いえ別に前が不味かったって言ってるわけじゃないんですけど。これ凄い好き」
「……………あ、ほんとだ。美味しい………」
「味付けというより、作る人を変えたって感じね」
「作る人?これ作ったのフミさんじゃないんですか?」
「そうよ。私じゃなくて…………麻都香ちゃんが作ったの」
「ぬえぇぇぇぇええ!!」
マっさんはこちらを見てドヤ顔をかましてくる。
「え、マっさん料理うまかったんだ………」
「……………ここにそんなまともな人がいるなんて」
「あははっ、まぁ驚くのも無理ないな!だかな若者どもよ。あたしはこう見えてお前らのバイト先の料理長なんだぞ!?」
「ま、マジスカ………」
「……………驚き……どうやって作ったんですか?」
「そらもう、ガーってやってグゥンってやったらバッとなるだろ?そこをズガスガしてババーってして、ガッガッ、ササッ、ギュン!ってしたら完成よ!」
分からん。
それに確実に料理の擬音じゃないやつがいくつか紛れてる。
「……………なるほど」
「え、わかったの!?」
「……………あ、これも美味しー……」
「絶対わかってないですよね!?」
「ハハハッ!漢の癖に細かいこと気にするんじゃない!」
「男の漢字が違いますね」
「気にしない方がいいと思うぜー、マっさん。世良のこういう細かいことをいちいち気にする童貞感は病気レベルだから」
「童貞は関係ないでしょ!」
「病気ぃ?なんだそんなもん。唾つけとけば治るだろ」
「治るか!怪我じゃねーんだよ!唾つけて童貞捨てられるならとっくにやってるわ!」
「お前、唾で卒業したかったのか………」
「そう言う意味じゃねーよ!」
「まぁ!そのうちなんとかなるさ!気にせず行こう!」
「気にしなさすぎだと思うですけどね………」
はぁ……
と、ため息が漏れる。
料理ができるからまともな人かと思ったがまさかの超アバウト人。どうしてこう俺の周りにはボケキャラしかいないんだろう。
朝から疲れる。話だとまだいるようだし次はツッコミキャラに来て欲しい。そろそろ捌ききれない。
「ソーにぃどうしたの?………なんか疲れてない?」
「っ………!あぁ、俺の味方はツボミちゃんだけだぁ………!」
「ふぇっ!?」
◇◇◇
朝食を終え、俺たちの自己紹介がてらしばしの雑談タイム。
「世良総庸です。好きなものは、割とゲームや漫画は好きですね。もちろん運動も。勉強はあんまりですけど。食べ物で言えば唐揚げが好きですね。ナスは無理ですけど」
「ははっ、話通りの普通さだなぁ!」
「……………早瀬彩です。好きなものは本と苺大福。嫌いなものはめんどくさいこと」
「端的!」
「花咲蕾です。好きなものはオムライス。嫌いものは怖いもの。大好きな人はソーにぃ!」
「可愛いらしいなぁ!」
「ちなみにこいつはリョータです。光澤涼太。アホでバカで能天気」
「つまりクソガキか!」
俺、早瀬さん、ツボミちゃん、リョータ(ツボミちゃん)の順で紹介していく。
「おし!それでは大トリをつとめます田浦麻都香だ!好きな物は漢らしいもの!嫌いなものは女々しいもの!よろしく!」
「「よろしくお願いします………」」
「……………よろしくお願いします……」
「マドカ鳥なのか〜?ねぇねぇ空飛べる?」
◇◇◇
「あ、そういえばソーにぃ!」
「ん?」
自己紹介も終わり、それぞれ適当にくつろいでいると、ツボミちゃんが思い出したように声を上げる。
「いつ行くの!?遊園地!」
「あー…………」
ツボミちゃんは嬉しそうに笑いながらそう言う。
そういえば忘れて………………なかったよ?もちろん。はははっ……
「いつにしようか?」
「遊園地って?」
フミさんが俺たちにそう聞いてくる。
「あー、ツボミちゃんと今度一緒に行こうって約束してて。ほら、連休終わったら離れるから」
「なるほどねぇ」
───キラキラキラ〜☆……
と、横から視線を感じる。早瀬さんだ。
俺は早瀬さんの方を見る。すると、すぐに視線を本に戻す。
俺は視線をツボミちゃんへ戻す。
───キラキラキラ〜☆……
早瀬さん見る。
視線は本へ。
「あのー…………早瀬さん?」
「……………なに」
「さっきから目を輝かせて見てますよね?」
「……………妄想。これだからど、童貞は……//」
早瀬さんは童貞という言葉に顔を赤くする。
「恥ずかしいなら言わなきゃいいのに。これ菊井さんの悪影響ですよね」
「んだとコラァ!」
「一緒に行きますか?早瀬さん」
「……………べ、別に…………いい…………けど、暇だから……ほんとに暇だから。行ってあげないこともない…………」
早瀬さん変なところでツンデレ化。
「えー、私は嫌だです。私はソーにぃと2人きりがいいので。別にいいならこないでください」
早瀬さんはショックのせいか本を落とし、泣きそうな目をしてこちらを向く。
「つ、ツボミちゃん?」
「ふふっ、冗談ですよー。2人きりってのも嘘ではないですけどね。でも、せっかく記念なんだから、それはいいです。ね?一緒に行きたいでしょ?彩さん!」
「……………う、うん。行きたい…………」
ツボミちゃんの屈託のない笑顔に早瀬さんは本を拾いながらついついツンを忘れ、そう答える。
一度断ってからの笑顔勧誘で相手をも素直にさせる。テクニック。
元祖ツンデレ恐るべし。
「あっ、それならせっかくだし全員で行きましょうか!」
フミさんが手を叩きながらそう提案する。
「あー、いいかもですね。でもいつにするんです?」
「連休の最終日ならどう?ここならたしかみんな予定なかったわよね?」
「あー、なるほど」
「私はいいよ〜」
「俺もオッケー」
「あたしも行っていいの?だったら行こっかな!」
「あ、しっこ漏れる〜!」
「えー、私パース」
「は?」
リョータをのぞいて、全員が了承した中、菊井さんだけが断る。
「どうしてですかー」
「んー、なんか人混み多くて苦手だし……………それに、この歳で恋人もいねーのにガキどもと遊園地っては…………」
「マジモンのおばさんみたいだもんねー!」
「菜々ぁ、はっきり言ってんじゃねぇよ!」
「あぁ、なるほど………」
と、なんだが誘いづらい雰囲気になり、誰もそれ以上菊井さんに何か言おうとしなかったのだが、ツボミちゃんだけが、寂しそうに菊井さんに近づき、服をクイクイっとする。
「あ、んん?」
「私達…………連休終わったらもういなくなるんだよ?…………一緒に遊ぼ?ダメ?……仁美さん……」
「あ、いや………ま、まぁ……しゃーねーな!」
「ほんと?やった!」
「お、おう。お土産も何か買ってやるよ」
「菊井さん優しー」
「まぁな」
(ま、別にこんぐらいなら………いっか………たまには思い出も必要だよな…………)
(って顔してるなぁ………)
(なんだかんだで好きなんですよねぇ……)
(やだぁ、仁美さんチョロ〜い)
(ピギャッ!うんち漏れる〜!)
「おいてめぇらしっかり読めてるからな?それとうんちのことは書く必要ねぇだろ」
「仁美さんの独身術は相変わらずだよね!」
「シュン……?字が違ぇぞ?」
シュンさんは無事菊井さんにボコボコにされている。
すると、ツボミちゃんが俺と早瀬さんの下へ走ってきて、笑顔で言う。
「ソーにぃ!楽しみだね!」
俺はツボミちゃんの頭に手を乗せる。
「そうだね!あ、早瀬さんも!」
俺が早瀬さんの方を向くと、本からわずかに視線をこちらに向け、恥ずかしそうに微笑む。
「……………うん………楽しみ……」
なんだかんだで菊井さんもいい人?です!多分!
そしてマっさん!彼女もどんどん活躍させていきましょう!
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