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魔法はのんびり茶をしばく  作者: たかさば


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3/4

魔法のようなものは、魔法になれることもある

魔法がない世界ってのがある。


魔法がないのに、何一つ不自由なく暮らしている人がいっぱいいる。

魔法がないのに、魔法を題材にした物語が人気になっている。

魔法がないのに、戦っている。


魔法がないくらい平和なのかと思いきや、そうでもないらしい。

魔法がないくらい平等なのかと思いきや、そうでもないらしい。


魔法がない世界でも、魔法のようなものは存在している。

何かを願って、何らかの行動をして、なにかしら効果が表れた時…、魔法のようなものは、魔法として認定されることがあるのだ。


何度も何度も唱えているうちに、効果が出るパターンだとか。

ただただ一心に願いを文字にしているうちに、いつの間にか叶っているパターンだとか。


魔法のない世界には、確かに魔法は存在していない。

確かに魔法の存在しない世界なのだけど…、それなりに魔法っぽい現象は起きたりする。


だがしかし、なぜ魔法のない世界で、魔法のような現象が起きるのかは…謎だ。


魔法になれたら、魔法のようなものは、魔法の国にやってくる。

魔法になれなかったら、魔法のようなものは、魔法のようなもので終わるだけ。


まあ…、あれだ。

どう見ても腐っているのに、とにかく一回食べてみようってなって…美味い美味いと持て囃されるようになった納豆みたいなもの?

どう見ても落書きなのに、有名な人が芸術だと宣言したとたんに…巨匠扱いされるようになった芸術家のようなもの?


自分は魔法として発動したんだと思えたものだけが、魔法になれるのかもしれない。


そんなこんなで…、魔法のない世界から魔法の国にやって来た魔法。

彼らは、ごくごく普通の魔法たちと比べると、ほんの少し…エキゾチックな雰囲気を持っていたりする。


いたいのいたいのとんでけ族は、ごつい(魔法)も美形も丸い人も細い人…色んな容姿をしているけれど、全員ものすごーくやさしい。

明日天気になあれ族は、若い人も年老いた人も、女子も男子も…なんだかとっても落ち着いている。

手のひらに三回人と書いて飲み込む族は、豪快な人も繊細な人もおしとやかな人も泣き虫も…みんなオンチだ。


なんだかとっても人間くさいというか、なんというか。

やけに魔法っぽくないというか、なんというか。

雰囲気がまろいというか、なんというか。


魔法のない世界に住む人々は…すごい。


魔法がないのに、魔法のようなものを身近に置いている。

魔法がないのに、魔法のある世界を思い描いている。

魔法がないのに、魔法の国に多くの住人を届けている。


魔法のない世界で暮らす人々の願う気持ちが、奇跡を起こしている?

魔法のない世界で暮らす人々のピュアな心が、魔法に昇華させている?


人の思う力って…、ホント、スゴイ。


ただの魔法が心を得た、謎。


多分…ここらへんに、その答えがあると思うんだけどな…。


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