『ザ・クワイエット・ボード (静寂の盤面)』
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その日の昼に、彩芽と海田が屋上へ戻る。
蓄電池の件などは彩芽のおかげで完了。
海田は昼食のインスタント食品を取ってきた。
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ここからは特に立花と東条の戦況が動かない日々が始まる。
立花はもう屋上から下に降りる事を一切せず東条の監視を徹底する。
…しかし東条には全く目立った動きは見られない。
不自然なほど屋上で一人でいたり、
彩芽を含む春香達4人と絡んだり…
立花はてっきり東条が屋上の全員と会話して絡み
全員を仲間に引き込んで総力戦を持ちかけて来るかもしれないと予想していたが
東条は数日間、彩芽を含む春香達4人としか絡んでいない。
むしろ片山のおば様とサラリーマン藤堂が一番全員と絡んでいる。
片山は相変わらず日中はホースで打ち水をして藤堂にかけようとしてからかい
再び美優が片山に挑戦して顔に水流を直撃されて麗に泣きつく。
あと彩芽が海田と蓄電池の件で下の階へ行った時に、
立花からすればまた余計なものを彩芽が取ってきていた。
それはゴムボールやオセロや将棋やチェスやトランプなどだ。
それぞれがこれらで遊ぶ姿が散見される…
数日間繰り返されるこの光景。
立花にとってはどうでもいい。
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結局3日間は何も変化なく過ごす。
全く戦況が動かない静寂の盤面。
今の時刻は朝。
朝食の菓子パンや総菜パンの時間だ
…立花は東条を見ながら胸中で思う。
(ここ3日間見てたけどなんの不自然な動きもない…どころか、不自然な動きがない事そのものが不自然なんだ…あいつは)
続けて春香達や彩芽を見る。
(こいつらもそうだ…なんなら東条との絡みは必要最低限)
…どう言うつもりだ?
俺が下の階へ行くのをただただ待っているのか?
"何か"をしたいがために、屋上から俺が消える瞬間を待ってるってか?
「…おい、海田」
「…!」
立花に声をかけられた海田はバターロールを頬張っている最中だった。
「電化製品売り場ってすぐ下だよな?」
「はい、そうっす」
「電池で動くビデオカメラ…なんでもいいから取ってきてくれねえか?」
「…?まぁいいっすけど」
…そう言って海田はパンを頬張りながら移動する。
盤面が動かないならわざと俺が屋上から消えてみるか…
その際の屋上を録画さえしとけばなにも問題ない…




