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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第1507話:アリ二億匹

 飛びながらアースドラゴンのいる現場に向かう際、魔王と話す。


「悪魔は皆飛べるのかな?」

「む? 言われてみれば、高位魔族は例外なく飛行能力を持つものだな」

「へー。種族の特徴かな?」


 元々飛べるって便利でいいなあ。


「ノーマル人は特徴がないじゃん? 羨ましいよ」

「何を言う、友ユーラシアよ。ノーマル人には大きな特徴があるではないか」

「え? 自分じゃ気付かなかっただけかな? ノーマル人の特徴って何だろ?」

「やたらと繁殖力が強い」

「おおう」


 全然予想外の答えだったでござる。

 でも人口はひっじょーに大事だしな?

 人口増やして発展させたいあたしとしては、一番必要でありがたい種族特性かもしれない。


 しばらく飛び続けると……。


「見えてきた。あれだ」

「おお、でっかいドラゴンだね」


 この前ブラックデモンズドラゴン五体がいた場所からは、少し外れているな。

 標高の低い、なだらかになっているところだ。

 世界樹を植えたことと地形の関係で、魔力の溜まる位置が少し変わったのかも。

 いずれにしてもブラックデモンズドラゴン五体みたいな、無茶な魔物の出現の仕方は今後はないと思う。


「アースドラゴンは、真竜通常種の中では最大ですよ」

「クララ先生のお話を拝聴しようじゃないか。アースドラゴンの特徴は?」

「攻撃力、防御力、最大ヒットポイントは大きいですが、敏捷性はありません。ブレスと飛行能力を持たず、代わりに土魔法を放ちます」

「つまり攻撃は物理と土魔法ってことだね」

「はい」

「姐御、どうしやす?」

「どうって、いつものやつ」


 たかがノーマルドラゴンだぞ?

 『雑魚は往ね』で十分、てゆーか『雑魚は往ね』が効くなら向こうの攻撃一度食らうだけで、それ以上の危険はないからね。

 今日は盾役が大勢いるから安全に使えそう。


「ミーは『実りある経験』ね? それとも『豊穣祈念』ね?」

「ちょっと迷うところだね。『実りある経験』で」


 せっかくだから悪魔達に経験値をサービスしてやろう。

 戦闘に参加する人数が多いから、残念ながら全員に恩恵が及ぶわけじゃないだろうけど。


「友ユーラシアよ。どういった戦術でいくのだ?」

「この前と同じスキルでいくつもり」

「あの鮮やかな一掃スキルだな。惚れ惚れするほど見事であった」

「全員に防御させててくれればいいよ。ただしあの技、魔物にボス補正があったりすると効かないことがあるんだ。一ターンで倒せなかったらやり方変えて出直すから、全員一旦戦闘から離脱してね」

「者どもわかったな? 全員防御に専念し、攻撃は友ユーラシアに任せよ」

「「「「「「「「了解!」」」」」」」」

「ヴィルはドラゴンの後ろに回っててくれる? こっちが逃げなきゃいけなくなったら、上から牽制して気を引いてね」

「了解だぬ!」

「いくぞお!」


 レッツファイッ!

 ダンテの実りある経験! アースドラゴンの尻尾アタック! 魔王の配下二人が吹っ飛ばされる! おおう、結構な威力だな。あたしの雑魚は往ね! よし、倒した!


「リフレッシュ! うん、攻撃食らった子達も大丈夫だね」

「モーマンタイね」

「うむ、素晴らしい腕前だ。魔王島を悩ます危険は去った」

「いやまあ、それほどでもあるよ」


 アハハと笑い合う。

 あ、アトムが『逆鱗』取りに行った。


「『逆鱗』はもらっちゃっていいかな?」

「もちろんだ。ところで友ユーラシアは何しに魔王島を訪れたのだ?」

「魔王様。ユーラシア様はキメラの肉を求めていらしたのです」

「キメラ狩りであったか。いかほど必要なのだ?」

「いかほどって言われてもな。キメラって大きいの?」

「成獣ならばゾウよりは大きいぞ」

「ゾウとゆー生き物を知らないから何とも言えないわ。あたしが知ってそうな生き物と比較すると?」

「重量でアリ二億匹くらいであろうか」

「わからんわからん」


 何だアリ二億匹って。

 そんな表現初めて聞いたぞ。

 からかわれてるのか真剣なのか魔王ジョークなのかわからん。

 実に面白いけど、多分天然なんだろうな。


「この前ごちそーになったのは一体なのかな?」

「あれはごく小さい幼獣一体分だぞ。成獣だと軽く二〇倍はある」

「幼獣だったか。あれ七人で腹一杯食べても結構余っちゃったしな。じゃあ成獣なら一体で十分足りそう」

「うむ、案内しよう。キメラは雑食だ。森や沼沢地にいることが多い」

「沼沢地だと足元が不安だな。森の方がありがたいけど」

「では森へ」


 びゅーんとキメラの森へ。


「結構遠いね」


 船着き場からは北西に強歩一日はあるんじゃなかろうか。


「キメラは比較的広い範囲で生息している魔物ではある。しかし探すとなると、なるべく多いところがいいからな」

「キメラってあんまり個体数の多い魔物じゃないんだね」


 レダもキメラの生息域は偏っているって言ってたしな。

 気軽に狩りに来ていい魔物じゃないらしい。

 素材も何種類か取れるって話だったから惜しいなあ。

 塔のダンジョンみたいな『永久鉱山』で出てくれればいいのだが。


「魔王様!」

「うむ、キメラの成獣。かなりの大物だ!」

「でかーい! これは食いでがあるなあ」


 どーゆー身体の構造なのかわからんけど、ネコっぽい頭とヤギっぽい頭がくっついてますがな。

 雰囲気や大きさはマンティコアっぽい。

 あ、だからおいしいのかな?


「……結構強いね」

「うむ。成獣を狩ろうと思うと、我らでも注意が必要だ」


 マンティコアほどじゃないにしても、魔境クラスの魔物の強さは楽にある。

 おそらくワイバーン帯の魔物くらい。

 しかし……。


「どうする? 魔王達も手を貸した方がいいか?」

「いや、大丈夫だよ。首が弱そうだから」

「首?」

「ほいほいっと」


 通常攻撃×二。

 二つの首を刎ね飛ばす。

 総合力で考えりゃ強いかもしれんけど、弱点のある魔物はザコだ。

 ヒドラみたいな再生力もないしな。


「おおおおおお?」

「クララお願い。あたし達は素材回収しとく」

「はい」

「おおおおおお?」


 クララの解体スピードに悪魔が皆驚いてる。

 まったくあたし達が素材を剥ぐよりクララがお肉にする方がずっと早いってどーゆーことだ。

 無限ナップザックにお肉を次々収納して、本日の肉狩りノルマは達成だ!


「ありがとう。今日は帰るね」

「うむ。明後日にレダを案内してくれるのだな? 待っておるぞ」

「バイバイぬ!」


 転移の玉を起動し帰宅する。


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