第14話 英雄の記憶を持つ少女④
ルナ「ごめんね。余計なお節介だったかもしれないけど……。ここ最近のベルちゃんは、とても辛そうに見えたから……」
どうやら、アリスさんへのエスコートの件はただの口実で、本当の目的は私を元気づけることだったようです。
ベル「ルナ……ありがとうございます。ルナとミカとお出かけしたおかげで元気が出てきました」
本当は元気は出ていませんでした。でも、ルナとミカが私を思ってくれたのが嬉しくて嘘をつきました。
ルナ「本当! 良かった!」
ミカ「喜ぶのはまだ早いよ、ルナお姉ちゃん。ベルお姉ちゃんの悩みを解決しないと」
喜ぶルナと私を助けようとするミカ。
ベル「私の悩みですか……」
ミカは英雄と呼ばれた千年前のベルクに憧れています。もし、千年前の記憶に苦しむ今のベルク――『私』を見たら凄くがっかりしてしまうに違いません。
……それは嫌でした。
ベル「悩みはその……恥ずかしいので言えません。代わりに私のお願いを聞いてもらってもいいですか?」
ミカ「もちろん。ねっ、ルナお姉ちゃん」
ルナ「うん。どんなお願いでも叶えてみせるよ!」
二人が物凄いやる気を見せました。
ミカとルナ。彼女たちと家族になれた私は本当に幸せ者です。
ベル「ふふ、二人ともありがとうございます」
私が大好きな二人にお礼を言います。
ベル「それで私のお願いというのは……」
そして、私は自身の願いを口に出しました。




