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ハズレスキル『ガチャ』で追放された俺は、わがまま幼馴染を絶縁し覚醒する ~万能チートスキルをゲットして、目指せ楽々最強スローライフ!~  作者: 木嶋隆太
第4章

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第28話


 その強化具合でいえば、暗黒騎士に並ぶか……いや、超えているかもしれない。

 それほどまでに強力な力に、思わず身震いする。

 まさか、補助魔法がここまでの力だとは思っていなかった。

 じっとオルフェたちに顔を向ける。

 彼らも俺の変化に気づいたようだ。

 先ほどまでの穏やかな空気から一変、その表情に真剣さが混ざった。

「それじゃあ、やろうか。エリスは、俺の補助魔法が切れないように維持してもらっていいか?」

「ええ、分かりましたわ。ですが、一度かければかなりの時間持ちますわ。恐らく、問題はないと思いますわよ?」

「……そう、なんだな」

 この効果が、長時間維持できるのか。

 エリスが一人いるだけで、戦闘能力がかなり向上することだろう。

 それだけ指示を出し、エリスには少し離れてもらう。

 訓練場にて、俺たちは向かい合う。

「いつでも、かかってきていいからな」

 先手は譲る。

 というよりも、俺は別に彼らを倒すために戦うわけじゃないからな。

 能力強化の状態を確かめるのが目的だ。

 一番最初に動いたのは、カナリアだ。

 彼女が片手を向けると、地面から木の根が現れた。

 それは俺の胴ほどはある太さをしていて、鞭のようにしなりこちらへと振りぬかれた。

 直撃すればひとたまりもないだろう。

 俺は大きく跳んでかわしたが……想定よりもかなり跳んでしまった。

 身体の強化に、まだついていけていない。

 少しずつ慣らす必要があるな……なんて考えていると、オルフェとリビアがこちらへと迫る。

 彼女らの剣をどうにかかわしたが、その先にスフィーの水の弾丸が迫ってくる。

 剣を振りぬいてそれらを弾くと、さらに奥から火魔法が襲い掛かってきた。

 ヴァンニャの魔法だ。

 それらを横に転がってかわすと、ゴルガがその先へと突進してきた。

 体を石のように硬質化させた突進をくらうわけにはいかないだろう。

 試してみるか。

 俺は補助魔法の上に重ねがけするように、暗黒騎士を発動する。

 その瞬間、さらに体が強化されるのが分かった。

 羽でも生えたかのような軽さ。

 しかし、体力の消耗も激しくなる。

 無限とも思えるほどに力が沸きあがるこの体で、俺はゴルガの突進に体を合わせた。

 その一撃を両手で受け止める。

「な……」

 ゴルガは一瞬驚いたような顔をした。

 まさか、俺が正面から受けるとは思っていなかったようだ。

 衝撃が腕から肩へとかけ抜けるが、痛みはない。

 衝撃を完全に殺しきったところで、ゴルガの体がぴたりと固まった。

 痛みはほとんどないな。

 僅かにあった痛みは、回復術ですぐに再生する。

「なるほど、な」

 納得するように声を上げてからゴルガの体を持ち上げ、放り投げた。

「ぐぬ……っ」

 尻もちをついたゴルガに、リビアたちが驚いたようだったが、すぐに攻撃を行ってきた。

 先ほどまでは少し加減していたようだが、今は本気だ。

 飛び交う魔法と、その合間を縫うようにして襲い掛かる木の根。

 俺は木の根へと剣を振りぬいて、一瞬のうちに切り刻む。

 魔法に対しては同属性の魔法をぶつけて相殺。

 それらの間から迫ってきたリビアとオルフェからも、視線は切らさない。

 彼らが振りぬいた剣を、掴んで受け止めた。

 右手でリビアの剣を、左手でオルフェの剣を

「えっ」

「マジか……っ」

 リビアとオルフェからそれぞれ驚愕の声が漏れ、俺は二人の剣から手を離して、両手を挙げた。

「だいたい、力も分かってきたし、このくらいで大丈夫だ」

 言いながら、暗黒騎士も解除する。

 さすがに消費が激しいので長くは使いたくない。

 どっと、全身にあった疲労感に、ため息を吐いた。

「クレスト様……さすがに強すぎますよそれは」

 リビアの驚きながらの苦笑に、すべての感想がこもっているようだった。

 確かに、彼女の言う通りだ。

 暗黒騎士が優秀なのはもちろんだが……やはり何より、エリスの補助魔法だ。

 あれだけの身体強化で、何よりまったく負荷がないのが恐ろしい。

 これが、聖女の加護による力、か。

「クレスト、かっこよかったですわ」

 近づいてきた本人はこちらの気が抜けてしまいそうな言葉を口にしている。

 ……本当に凄いのはエリスなんだけどな。

 彼女ばかりは、敵に回してはいけない、と強く思った。

 エリスの身体強化について把握できた俺は、今日も北の地へと向かおうと考えていた。

 しかし、そのときだった。

「……なんだ?」

「どうされましたかクレスト様?」

「いや、感知術に反応があってな……っ」

 村の外に普段感じられない強い反応があったのだ。

 俺の言葉に、リビアが眉根を寄せる。

「どのような反応でしょうか? まさか、北の魔物たちが攻めてきたとか……!」

「いや、反応は一つだ。ただ、かなり強い反応だ」

 一瞬、フードの男が脳裏をよぎったが、そこまでではない。

 一体、この反応はなんだ?

 リビアの問いかけに答えながら、反応を確認するために歩き出した瞬間。

 村内にいた亜人たちがこちらへと走ってきた。

 俺もそちらへと向かうと、慌てた様子で走ってきたゴブリンと目が合う。

「く、クレスト様! こちらにいらっしゃいましたか!」

「どうしたんだ?」

 俺の前まで来て、膝に手をついて呼吸を整えるゴブリン。

 慌てているのはどこからどう見ても分かる。

 まさか、北の亜人たちが……?だが、反応は一つなんだよな。

 疑問を抱えながら、ゴブリンの言葉を待っていると、彼は慌てた様子で叫んだ。

「クレスト様! よ、妖狐です! 今外で妖狐と交戦しています!」

「……よ、妖狐だと?」

 北の亜人たちの中にも見たことのない種族だ。

 だが、俺は妖狐の存在自体はヴァンニャとの会話でも聞いていた。

 以前、リオンに過剰に強化された魔石を渡した相手として――。

 まさか、同一人物だとは思っていなかったが、それでも俺の中ではあまり妖狐に対して良い印象はない。

「分かった、すぐに向かう」

 ゴブリンに言い放ち、俺はすぐに走り出す。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] オルフェとリビアが~・・・彼女ら リビアとオルフェから~・・・彼ら 何故か言い分けてる?
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