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奇跡の闘病記録  作者: なかさん
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家族の愛 

家族の愛        


なりゆきの入院中世界中の神様が総動員された。まず、地蔵、これはわれわれ2人、四国のひい爺ちゃんは多賀神社、高野山の館長さん、キリスト教の信者の知り合い、義理の弟のお地蔵さん、おじいちゃんの住吉神社、各地で祈りが行なわれたのである。

家族が総出となって、必死に祈った。今まであまり会話をしなかった、親戚までが心配になって電話をかけてくれた。

千羽鶴というのを初めて真剣になって、折ったのもこの頃である。学友が病気の時とかに折った事はあっても本当に真心はこもっていなかったが、勝手な話自分の子供の時となったら一枚ずつに裏に「なりゆきが、必ずよくなるように」と祈願文を書いてていねいに折ったのである。

また家族も同様で、みんなが同じ気持ちで折ってくれた鶴が千どころか1500ほど集まったのである。あと、なりゆきの保育所の先生方、子供たちが折った分をいれるとゆうに2000は越す数であった。本当にこの時の皆さんに心からのお礼を言いたい。

一羽折れば、そのつど鶴が病気の悪いところを持って行ってくれると妻が言った事を信じて涙をながしながらの作業であった。

そして特記したいのは、四国のひいじいちゃんが貰ってきてくれた、多賀神社のお札と「さすり人形」の事である。

お札は大きさはタテ40センチ、ヨコ10センチのもので木でできていて、家の高いところに立てておくものである。

それと小さな紙のお札があってこちらは、患者を見下ろす高い所に、貼っておくものである。なりゆきのベットの上に貼った。

「さすり人形」とは、二体あって、紙でできた人形で顔が描いてあった。一体は送られてきた即日に患者の患部をさすって火にいれて燃やすもの、もう一体はなおるまで、患部をさすり続けて、七週間後に火にくべるようにいわれた。

それを信じて毎日なりゆきの頭から背中にかけて「ようなれ、ようなれ」とさすり続けていたのであった。

そして不思議だったのは、二体めの人形を七週間後家に帰ってに火にくべた時の事である、普通、紙を火に入れて燃やすとその炎の色は黄色なのに、この時の炎の色はなんと緑色であった。これは妻といっしょに見たのでお互い「不思議やなあ」と顔を見合わせた覚えがある。事実、一体めの人形の時は、黄色で燃えたのである。

紙の人形が吸い取ったなりゆきの悪いところが燃えているんだなあという理解の仕方しかなかった。


おばあちゃん談話

わたしは入院した日から宝塚の中山寺にお札をもらいにいきました。

それと毎日歩いてる時に見かける地蔵という地蔵はすべて立ち止まってお祈りしました。

千羽鶴も夜泣きながら折った事を覚えています。


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