プロローグ
「やらん、やらん」
俺の名前は、礼阪優。
ド陰キャ高校生だ。
俺は、2人で暮らしているオカルトマニアで姉の礼阪花蓮から降霊術を教えられた。
しかし、幽霊とかは信じないようにしている。
なぜなら、それで成功しているところを見たことないからだ。
姉に何回も付き合わされたが、ことごとく失敗している。
幽霊なんか、いないに決まっている。だって、出てこないんだもん。
少なからず、俺の前には。
……俺は幽霊にも嫌われてるんか?
「だから、しようよ〜」
「そう言って、成功したことないやん」
「……じゃあ、お姉ちゃん一人でするもん(拗)」
「はいはい、ご自由に」
――数十分後
「優名義で、契約してきた」
「はぁ!?何してんの」
「だって、構ってくれないから……」
「だって、じゃないやろ!?」
「大丈夫、大丈夫。失敗しても、数日間眠るだけだから」
「そういうことじゃなくてさ(怒)」
「もう一回、やり方教えるね」
「…………」
「やり方は――」
――二時間後
なんで、勝手に契約されてその尻拭いをしやなあかんのや……
せっかく、新作のゲームしようと思ってたのに。
はぁ、時間になったしするか。
まずは、長方形のお皿の左右どちらかにロウソクを置く。
で、お皿を油で満たす。
そして、「けがっくこせいん」について考える。
……何これ?
とりあえず、考えるか……何か分からんけど。
「けがっくこせいん」?造語か?それとも、意味のない言葉か……
ん……?なんか、前に気配があるような……お姉ちゃんか?いや、お姉ちゃんは夜食買いに行って、帰ってきた感じも無さそうやし……
……じゃあ、前の気配は?えっ、本当に幽霊おんの?
怖い怖い、ガチで呪われんちゃうん。死にたくないって。
目開けたらあかんけど……でも、気になる……
もうどうにでもなれ!!
……え?目の前のこの美少女は誰?もしかして……これが幽霊?そんなことある?不審者説も出てくるけど……それはないか。
え……?じゃあ、幽霊ってこと?
「あの……幽霊ですか?」
――プイッ
え……無視されたんですけど
「あの……もしかして、不審者ですか?」
――トントン
机を指さして……えっ、こんな紙あったっけ?
「なんで、気付いてくれないの?」
えっ……?気付かないも何も、初めてお会いしましたよね?
「あの……初めてお会いしましたよね?」
「なんで、察してくれないの(怒)。私は地縛霊の七志佑香。ずーっと、あんたの部屋に住み着いてたのに、なんで気付かないの(怒)」
え……?俺の部屋に住み着いてる地縛霊?
どういうこと?
「そんな気配一切なかったんですけど……」
「はぁ?ずっとポルターガイスト起こしてたんですけど?」
「いや……起こしてました?」
「はぁ、本当に鈍感なのね。いい?飲み物をノートに溢すのも、物が落ちるのも全部、私の仕業」
「え……あれって全部あなたのせいだったんですか?」
「そうよ。なのに全然疑いもしないから、あんたのお姉さんを借りさせて貰ったわ。私を見えるようにする術をね、教えさせた」
「じゃ……じゃあ、勝手に俺名義で契約したのも……」
「そう、私が体を乗っ取ってやらせた」
「…………失敗というか、正しい手順踏まなかったんで、眠らされるんですか?」
「そんなのデタラメに決まってるじゃない。本当に察しが悪いわね」
「……すみません」
いや、状況が一つも呑み込めないんですけど?
「とにかく、これからあんたにずーっとついて行くから。学校も」
「はぁ!?どういうことですか?」
「そのままの意味よ……何を驚いてるの?」
「いやいや驚くも何も、地縛霊なんですよね?」
「そうよ」
「だったら、部屋から出られないんじゃないですか?」
「あんたと一緒にしないでちょうだい。私は特別に自由に動き回れるの」
「それはもう地縛霊って言うんですか……」
「地縛霊って言ったら、地縛霊なの。とにかく私はまた部屋に戻るから」




