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閑話その7

カタカタとキーボードを叩く音が響く。

ここはセカンドワールドオンラインの管制室的なところである。


もっと正確に言うのであれば藤堂グループの医療開発部門の所有する実験・制作施設の設備の一つである。


そこで今日も永田チーフを中心におっさん達と、おば…お姉さん達は日夜プレイヤーからのクレーム処理とバグの処理に追われているのであった。



なんてことはなく…



「タダ飯サイコーだな」

「これちゃんと経費で落ちるんですかね?」

「無理だったら…笑えばいいんじゃないかな?」

「寿司…美味しい……喋る時間……無駄」


寿司パーティーを敢行していた。


寝袋の中から寿司を食う永田チーフ


ソファに寝転がり寿司を食う森田さん


パソコンで猫の動画を見ながら寿司を食う藤井氏


ゲームのエフェクトやらアーツの挙動について語り合う佐藤氏と伊藤氏。


フードをかぶり黙々と寿司を頬張る小さい女性


「おーい、中原。あまり食いすぎるなよー」

「…問題ない……美味しい……」

「だから俺たちの分がなくなるからあまり食べるなって言ってるの!」

「…………なぜ?」


永田チーフが中原氏に注意するが中原氏は首をこてん、と傾げるだけで理解していないようだった。寿司を食べるペースが変わらないのがその証拠である。


「この幼女め……黒髪ロングは正義だが俺は幼女スキーではない!寿司を食べるのをやめるんだ!」

「幼女スキーって……ロリコンでいいでしょう」


佐藤氏と伊藤氏がそれに便乗する形で中原氏の暴走を止めようとしているが論点がずれている。


「佐藤は……アホなの?……あと私は18歳……大人だ」

「カバラモスっ?!」

「さ、佐藤!?お前ロリコンだったのか!」


中原がその発言をすると佐藤氏が謎言語を喋り倒れた。

もちろん18歳はこの国では成人ではないが一部の国では成人したと認められている。


しかし18歳はロリではない。

重要なことなのでもう一度言う。

18歳はロリではない。


「そんなに食べてるのによく太らないよね。背も伸びないし。身長今いくつなの?」


藤井氏が嫌味らしく言う


「……今は139センチ……発達障害だから仕方ない…」

「それに加えてサヴァンだっけ?」

「…似たようなもの……多分…」


カタカタとキーボードを叩く音が止む



「やっとバグ処理しゅーりょー。そっちは?」

「まぁなんとかね?全くすぐチートだの不正行為だの毎回GMコールするなんて頭大丈夫なのかしら?」


あーだこーだと愚痴りながら二人の女性が歩いてくる

その背後から貫禄のある女性が近づいてきた。


「二人ともそう眉間にしわを寄せるとおばさんって言われちゃうよ?私みたいにね?」


そうやってニコッと笑う。

目尻に少ししわが寄る。


「そうで「そうですね……っていうと『誰がおばさんですって?!』って怒るんでしょう?吉田さん?」

「あらあら、よくわかってるじゃない岸谷さん、山崎さんはもうちょっと口に気をつけた方がいいわよ?」


新人女性をいびり倒す熟練おばさんの図である。


「は、はい……って私のためのお寿司が?!ふぎゃう?!」

「あなたのではないでしょう?……とはいえ食べ過ぎじゃないかしら中原さん?」

「大丈夫……もっと若いのを労われ……」

「話が通じてないんだけど?!」


不思議ちゃん中原におばさんノックアウト。


「あー人もだいぶ集まってるしそろそろ作戦会議だ」


永田チーフがそう言った。

するとわいわい騒いでいた雰囲気が引き締まる。

中原も引き締まった空気を出しているが寿司を食べることはやめない。

藤井も猫の動画を見ることをやめない。

ちなみに今は彼女の元ペットの『虎丸』の動画を探しているようだ。


「森田、情報を頼む」


「皆も感づいている奴はいるだろうがそろそろ狙われる。やはり時間を圧縮して訓練ができるというのは魅力的なようでな。

どうやら決行は明日明朝。

詳しい時間もわかってはいるが詰めすぎても計画が前倒しされた時が怖いので全て事前に準備すべき…ということかな。」


森田がそう話すと中原が反応する。

もちろん寿司を食いながら。


「……規模は?……ルートと作戦は私が割り出すから……」

「大体30人と言ったところかな。あとお偉いさんが来るそうだ」


その情報を聞くと永田チーフがニヤリと笑った。


「じゃあお偉いさんから言質を取ればあれがいよいよ発売できるわけだな……ちゃんと実用化できるんだろうな、佐藤。」

「αテストは終わってますし、社内でのクローズドβテストも無事終了しています。いつでもいけますよ。」

「そうか……じゃあ明日のお偉いさん達の反応が楽しみだな……」


その部屋にいる全員がニヤニヤしていた。



「……ここの警備を薄くして……多分かかるはず」

「じゃあ伝えておく……となるとお話しの部屋はここでいいかな?」

「流石に銃を持ち出すとは思えないけど…説得かぁ……久しぶりだな」

「頼りにしてるよ吉田さん」


そして変人集団は動き出す


「軍のお偉いさんがわざわざ来てくれたんだ。手間が省けていいじゃないか。銃弾と硝煙の世界はすぐそこだ!お前らぬかるなよ!」

「軍を脅すってのも気がひけるけどね」

「世界をぶっ飛ばしたハッカーの子孫が何を言ってるんだか」






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