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弓兵とニンジャ〜まだ何もしてないよ〜

場面を分けてみました。

イベント開始直後、私は町の北西にある鉱山の頂上付近で待機していた。


私達の作戦は西と南をすぐ殲滅し

東、北の順でそこも殲滅する、というものだ


我ながらによくできた作戦だと思う


いま私のレベルは27まで上がった

レベルが上がらない理由は何なのか、やっとわかって少しスッキリした。

経験結晶はイベント前に何やらシンが欲しそうな目でこちらを見ていたのでつい15個ほど上げてしまった。

あれが経験値の塊だと知って少し惜しく思えてきた。

一個で大体何yenになるのだろう。

あとでシンにはなんかしてもらわないとね。


あとイベント前にあいつからプレゼントを貰った。

鍛冶と細工の練習がてらに作ったんだけど、と言って全員に渡してきた。


虹の翼の腕輪


効果は素早さにボーナス(微)

と防御+3

状態異状緩和(微)


という何ともいえないものだったが、なんか嬉しかった。


パーティチャットに通知が来た。


ユウ:予定通り町の中の人を足止めしたから

あとはよろしく!


〈システムメッセージ

ユウ がログアウトしました〉


はぁ何なのあいつ

自分は仕事終わったから帰る的な態度は。


ちゃんとパーティメンバーの活躍とか、私を見て欲しかった。

ちょっと残念。


息を吐き、息を吸う。

息を整える。足は自然な感じで開く。

全部基礎に基本に忠実に。


見習いの矢筒と今日のためにあいつに作って貰った普通の矢筒に矢が入っているのを確認する。


スキル 鷹の目 を発動する


まさかゲームの世界に3000メートル級の山があるとは思えなかったけど、ここからでもしっかり狙えそうだ。


ここら辺の風は大体何メートルだろうか。今下の方はほとんど無風みたいだから、とりあえず一発撃って考えよう。


ギギギギギィと弓から嫌な音がなる。


かなり無理なところまで弦を引っ張っているが壊れることはないし、私はまだまだ余力がある。

弦をもう少し強く張った方がいいかもしれない。


ギギギギギ、ギギィさらに嫌な音がなる。

壊れそうで壊れない。この弓はメンテいらずでかなり便利だ。


さて、準備は整った。私の仕事は、町に近づくモンスターを全て射抜くこと。

自分で言い出した計画。失敗は許さない。


矢が空を切りとんでいき的中したのを確認。


このままどんどんやろう。


私このイベントが終わったら

イベントで稼いだお金でプレイヤーハウス

買うんだ


なぁに、ちょっとここからモンスターに向かって矢を放つだけの簡単なお仕事、心配する必要なんてないさ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名無しの剣士side



「で、お前らこのイベントには

もちろん参加するよな?」


突然話が変わるがうちのクラン名は「民の味方」

あたりまえだがNPCが死ぬ可能性のある状態で、

のんびりするつもりはない。


またうちのクランは同盟を組んでいてその相手が


クラン「老人会」


老人会とかいうふざけた名前で見た目まで老人仕様の彼らだがなんていうんだろうなぁ。


あれは〈鍛え抜かれた武人達〉というのが

しっくりくる。


剣術も槍術も弓術もましては体術まで、様々な分野の技術を極めたプロが集まっているんじゃないかと俺は思う。


最初はプレイヤーかと思っていたんだがどうもおかしい。毎日全員がいる上に食事も毎食とる姿が目撃されており偶に寝てる姿も目撃されている。

まぁそんなNPCかプレイヤーかなんて見分けがつかねぇこの世界はすごいってだけの話なんだが……その中でも特に、俺らが サムライ と呼んでいる奴はやばい。


何がやばいって弓矢も魔術も全て逸らし躱し時には斬っていく。

この前極悪PK達の集う場所を特定したのだが、サムライが一人で全て斬り捨てた。

総勢100と余り5。

それだけの反応速度と状況判断能力は

老人のものではない。あんな老人達が現実にいていいばずがないからNPCだとわかる決定的な証拠になった。


あともう一人同じことをした奴がいた。

その名は ニンジャ と名乗った。

あいつはフリーだがうちによく協力してくれている。

だがあいつはサムライとは根本的に違う強さだった。


誰にも見つかることなく100人近くを葬り去った。

この若さで暗殺にあれほど特化するなんて現実にいるわけがない。こいつもNPCだろう。


で、今その男が目の前にいる。


「サムライは今いるか?」

「お前わかってて言ってるだろ。

あいつらは朝早く来て夜も早く帰ってしまう、まるで老人だ。でお前が来たってことはなんか用事があるんだろ?」


こいつは金や人脈と引き換えによく依頼を受ける。

多分今回は金が足りなくなったんだろう。


「話が早くて助かる。拙者の仲間が西門と南門にいるので東で足止めを頼むとのことだ」


ニンジャのパーティとは気になるな。


その仲間達(パーティ)にはどんな奴がいるんだ?」


「古の弓使いと深淵を覗いた魔女、それと風に舞う閃光の巫女、それに真理を求める錬金術師がいるな。あと一人は町の住人だ。

ちなみに錬金術師と住民は今回サポートに回ってる。」


古の弓使いは多分弓兵。

深淵を覗いた魔女は魔術士。

真理を求める錬金術師ってのは錬金術士のことだろう。


たが風に舞う閃光の巫女ってなんだ?

この構成だと多分前衛職なんだろうが巫女だからな、棒術を扱いながらの回復職か?

他にも補助職の線も考えてみたがが全て憶測の域をでないな。


で町の人ってなに?NPCなのは確実だがなんの職だ?

まぁいい


「随分と変な言いまわしをするんだな」

「それが真実だからな、で頼めるか?」

「足止めでいいのか?別にあの青い蛇を倒して

しまっても構わんのだろう?」

「それは困るな。うちの女衆は金に執着しているんだ」


そう言ってニンジャが乾いた笑い声をだした。

こいつも苦労してるな。


「それじゃ、足止めで止めてくださいよ」


そう言ってニンジャがこちらにコインを投げる

コインを掴むとニンジャは消えていた。


それを見て俺は思うというか全ての男子ならば思うだろう。


シュバッって消えないのか…… と分身っていうのも捨てがたいが。

だがそれよりも俺は今、気になることがある。


「じゃ東は任せたぞ」

「ボス、どこにいくんですか?」

「NPCのパーティって気になるだろう?」


俺は西門に向かって走り始めた。

弓兵 : そのフラグ通らず!

フラグ回収業者: え?

弓兵 : だから、そのフラグは回収する必要が

ないと言っているんだ。

すでに折ってあるからな。


ーーーーーーーーーー

改稿しました。

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