リテン
「ふう、やっと着いたー!」
故郷の町からここまで、本当に長い旅だった。
旅を始めてから、およそ四十日かかった。
道中はいろいろあったな。強盗に襲われたり、魔物が突然現れたり……もうすっかり疲れ果てたよ。
旅立つ少し前、俺はそれまで所属していたパーティを追い出された。
「お前とはもう一緒にやっていけないんだ」
そう告げられたんだ。
そのパーティのメンバーは、幼馴染だった。
七歳の頃からの付き合いで、これまで八年間ずっと一緒だったのに。
どうしてあんなふうに追い出されたのか、今でも理由がさっぱりわからない。
俺は魔弓士だ。たまに矢を外すことはあっても……だからって追放する理由にはならないはずだ!
けど……考えても仕方ない。
今は一人だ……
今はリテンという名前の町にあるベンチに座っている。
顔を合わせるのが恥ずかしくて、国を出ることにした……
会ったら気まずすぎるだろ……
持ってきたリュックを開ける。
着替えと、ブーツと、俺の弓だけ……あれ?
金がない。
泣きたい…
お金が一文ルもない。
ここ四日間何も食べていないし、まともに眠ることもできていない。
もともとの計画では、南へ旅立って船に乗り、別の大陸へ渡るつもりだったんだけどな。
だけど、それももう無理だ……。
旅の資金が底をついちまったからな……。冒険者ギルドを探したほうがいいかもしれない。
でも本当は、もっと別の仕事がいい。汚れない場所で、密室じゃなくて、給料もいいところ。
子供の頃から、とにかく汚れや不衛生なものが大嫌いだったんだ。
ここにいるのは、絶対問題になりそうだな。




