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霊媒師募集  作者: たまこ
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第十四章 霊媒師 ジャッキー-98

「それでは出発します」


コインパーキングから出た僕達は、水渦みうずさんの運転で帰路に就いた。

走り出してしばらく他愛もない話をしていたのだが、完徹のジャッキーさんは、さすがに限界がきたようで、


『ごめん、もうもたない。自分はここで失礼するよ、帰り気を付けてね。おつかれさま』


そう言い残すと気配を消した。

在宅の志村さんとココにいるジャッキーさん、この両間を結ぶリンクを切ったのだろう。

後部座席のジャッキーフィギュアは、くたっと倒れ、それから動く様子はなかった。


「ジャッキーさん、おつかれさまでした。……あ、ココに残されたフィギュア(ジャッキーさん)はどうしたらいいんですかね?」


助手席から身を捩り、後部座席に横たわるフィギュア(ジャッキーさん)を、きちんと座らせて、どうしたものかと水渦みうずさんに聞いてみた。

すると、


「志村さんにはよくある事です。フィギュアを自宅に送るのか、それとも会社で保管するのかは次の現場次第になります。志村さんから会社に連絡をするでしょうから、このままにしておけばいいですよ」


ハンドルを握る水渦みうずさんが、前を見たまま答えてくれた。

そしてこうも続ける。


「さすがに疲れたのでしょう。前の現場が終わり事務所に戻ってすぐに、次の現場に入りましたからね。フィギュアの姿だと忘れがちですが、実際の志村さんは48才です。そう無理がきく年齢ではありません。48才と言えば、中高年の“高”の方に属しますから」


中高年の“高”の方って……ははは、容赦ないな。

30過ぎるとその辺の境界が曖昧になる。

30代も40代もそう大差なく感じるのだが、25才の水渦みうずさんからしたら、48才なんて年寄りに見えるんだろうなぁ。

30才の僕だって、休みなしの連続現場入りはキツイよ、無理きかないよ。

あ、そうだ、休みと言えば。


「そうそう、社長からの伝言で、僕と水渦みうずさんは、代休として今日明日お休みだそうです。で、いきなりですが水渦みうずさん、明日はなにか予定ありますか?」


「予定? 特にありません。ですので、この車を会社に戻したついでに、急な依頼が入ったら連絡をくれるよう、社長に伝えるつもりです。いつもそうしていますので」


うわぁ……せっかくの休み、予定がないならゆっくり休めばいいのに。

さすがは25才、若さだねぇ。

体力が違うよ。

だけどそんな元気があるなら誘っても問題ないだろう。


「あの、今回は急な依頼が来てもパスしてもらえませんか?」


「……何故です?」


怪訝な顔で、チラリと僕を見る水渦みうずさん。

ああ、やっぱり忘れてるよ。


「ほら、言ったじゃないですか。この現場が終わったら3人で打ち上げしませんかって。僕もこれが最後のOJTだし、独り立ちしたら中々休みが合わなくなると思うんです。ジャッキーさんも明日は休みだし、どうかなぁって」


「…………」



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