優しい鬼さんのお話
今回はゆかりんが昔話しをしてくれるよ
「お嬢様、伝説さんは一命を取り留めましたが…」
「目が覚めないのね?」
「はい…」
「気になったことが1つあるのよ」
「気になったこと?」
「紫、見ているのでしょう?出てきなさい」
「あら?気付いていたのね」
「アナタのそのいやらしい視線がビンビンするもの…そんなことより1つ聞いても良いかしら?」
「なぁに?」
「伝説は本当に人間?」
「そんなことを聞くのはなぜかしら?」
「伝説が倒れた後のことなのだけれど…」
「お兄様!起きてよ…!」
「妹様!おどき下さいませ!今から別室に運びm…」
フランはまた伝説の首筋に噛みついたらしいわ
「妹様一体何を…」
「お姉様に聞いたことがあるの!吸血鬼の血には人を不死の身体にしてしまう効果あるって!だからフランの血をお兄様に流すの!」
「妹様!そんなことをしてしまったら伝説さんが吸血鬼になってしまいますわ!」
「お兄様に嫌われても良いの!だけどもうフランのせいで他の人たちを不幸にしたくないの…!」
「妹様…」
「なるほどね。それで伝説が身体のどこにも吸血鬼特有の変調が起きなく、本当に人間か怪しいと言いたいわけね。だけどそれはフランちゃんのミスなんじゃないかしら?」
「それは無い。伝説の生命力は確実に回復している…だが!変調も無ければ目も覚めない。こんなこと初めてだわ…」
「分かったわ…少し昔話しをしましょうかしらね…」
昔々あるところにそれはもう強い人間が居たわ。
その人間は1人で武者修行に明け暮れる為にある山に入ったわ。
山の中で滝修行をしたり剣舞をしたり演武していました。
しかしその山は鬼さんの山でした。
鬼さんは闘いが好きなのでその人間に闘いを申し出ました。
人間は即答し、試合が始まりました。
三日三晩その人間と鬼さんは眠らず闘い続けました。
決着は着かなかったもの種族を超えた友情が芽生えていました。
鬼さんはその人間のことを気に入ったので屋敷に招きました。
宴会が始まると1人の娘が酒を注ぎに来ました。
その娘は大層美しく、鬼さんの娘とは思えないほどでした。
その美しさに人間は惚れ込み毎日鬼さんの屋敷に通い続けました。
そんな人間の誠実さに次第に娘も惹かれ、一夜を共にする仲に発展しました。
その頃のお国には妖怪狩りが盛んに行われていたわ。
ある時その人間にも討伐令が下されたわ。
ただその人間は好きな娘もその家族たちも殺したくも殺させたくも無かったので鬼さんにこの事を伝えて逃げて貰うことをお願いしました。
鬼さんは戦争をしようと言いました人間の一生懸命説得する姿に押され逃げることにしました。
妖怪狩りを行うとその妖怪の山はもぬけの殻でした。
妖怪の山に妖怪狩り前日まで入っていたことがバレた人間は公開処刑されることになりました。
処刑されることを聞いた鬼さんは精鋭をつれ処刑場に乗り込みました。
ですが鬼さんと仲間と人間の抵抗は多勢に無勢で押し潰され捕まりました。
捕まった彼らは無惨に処刑されました。
大勢の鬼たちと鬼さんの娘はいつまでも鬼さんの帰りを待ち続けましたとさ。
この昔話しはどの物語へと紡がれるのか…




