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新パーティ結成

ラブラブカップルパーティの予感

 ラーズ王の行方を捜すためにも、カイトJr.はキーラに手がかりを求めた。すると、キーラは昔話を話し出した。それは、可哀想な哀れみを求めた姉妹たちのはなしだった。


昔、あるエルフの村に3つ子の姉妹がいました。しかし、姉妹のうち、一番小さなエルフの赤ちゃんは呪われていました。


 かつて、エルフの国に魔女が薬草を捜すために迷い込みました。霧深く、普通の魔物でも入り込めないような場所にあるエルフの国に入ったのも魔女だからなのかもしれなかった。しかし、あまりにも魔女は長く迷っていたので食料も尽きてしまいました。


 魔女は死ぬ寸前にまで飢え、救援を呼んでも誰も来ないこの森で、何とか生きようと覚悟を決めました。森で採取した薬草を食べ、魔法で罠を張り何とか生きた動物も食料にしました。


 魔法により森の異変を感じた、一人のエルフが魔女を見つけ保護しました。あまりにも綺麗なエルフを見て魔女は恋に落ちました。しかし、エルフはすでに結婚している異性のエルフがいたため思いを押し殺しました。数か月後、衰弱していた魔女はすっかり元気になり、エルフにお礼の代わりに占いをしてあげました。


 「あなた達の間には3つ子が生まれます。しかし、一人の子は殺し屋になって災いを招くでしょう。災いを避けるためには,一人を殺さないといけない。」


 と告げると、エルフの夫婦は魔女に助けを懇願しました。しかし、魔女の未来の予言は絶対なので、三つ子が生まれたら殺すことを誓いました。そして、魔女はエルフの村から出ていきました。


 エルフの夫婦は本当に3つ子の姉妹が生まれて来ても殺すことができなかった。エルフの夫はエルフの森を出て、3つ子姉妹の内、一番小さなエルフの子は魔女にあずけて育ててもらおうと考えました。


 森を出ると、すぐに魔物に襲われて、一番小さなエルフの子は連れていかれました。


傷だらけになったエルフの夫は妻に連れてかれたことを話すと、無常にもエルフの妻は連れ去られた子をあきらめて双子として育てようと誓いました。


 数年がたち、魔女はエルフの娘と一緒に家族のもとへ戻れりました。一番小さかったエルフの娘は暗殺集団の一味となり、残忍な暗殺者となって戻ってきたのです。エルフの娘は言いました。


「あなたたちに見放された私だが、あなたたちを殺すことができない。でも、なんで助けに来なかったの?あなたが私の代わりになってくれる?」


 久しぶりにあったエルフの父と母そして姉妹に叫び泣きはらした。


「私は、明日暗殺集団から殺されます。」

「なんで、殺されるの?」

「冷酷な暗殺者になれなかったからよ!さようなら・・・」


 そういうと、エルフの娘が出ていこうとした。


エルフの父は悟ったようにエルフの娘を抱きしめた。そして、嬉しそうに言った。

「おかえり。父にできることはこのくらいしかできないんだ。」


 そういうと、いつも、森に出かけるときに携帯していたナイフで自らの胸に突き刺した。呆然と見ていたエルフの母は双子のエルフに抱きついて叫んだ。

「あなたたちは生きるのよ!」


そう言い残し、エルフの娘によりかかり崩れかかったエルフの父に突き刺さったナイフを抜き取り、また自らの胸に刺した。


「これがあなたの運命なのよ。暗殺者として生きなさい。」

「お前、愛しているよ。」

「私もよ・・・」


エルフの夫婦は抱き合いながら死んでいった。


 双子のエルフの姉妹は目の前で何が起こったのかまるで理解できなかった。エルフの娘は狂ったように泣き叫んだ。

「魔女よ。お前があんな妄言を父と母に言わなければ私たちは幸せだったのよ!」


魔女は血しぶきが目に入ったのか目をこすりながら答えた。

「親族を殺さないとお前が暗殺集団から殺されてたんだ。お前は生かされたんだ。親は話さなくてもわかるものじゃな。二人の姉妹は理解してないがな。」


双子の姉妹のエルフも目の前で死んでいった父母が魔女のせいだと思わずにはいられなかった。


そして、エルフの双子の姉妹は父母が目の前で死んでいった光景を魔女ともう一人の姉妹のせいだと思い込み、二人を数時間もわたって撲殺した。


自らの手で姉妹を殺してしてしまった後悔の念と恨みの対象ともいえる魔女を殺したことにより、エルフはエルフではなくなってしまった。


そして二人の姉妹のエルフは妖魔化したオーガのすがたとなってしまった。



 血だらけの双子のエルフ・・・いや、双子のオーガは愛してくれる者、愛する者を求め森をさまよいはじめた。しかし、二人のオーガをエルフが見ると逃げ出すものばかりだった。


苦しみと憎しみの混じった感情を救ったのが、エルフの王子だった。


突然現れたオーガでも森の住人として優しく接してくれた。しかし、エルフの王子には婚約者がいた。


そのことを知ると双子のオーガは嫉妬に狂ったようにエルフを襲い始めた。


だから、愛してくれないなら殺してしまえとばかりにお城まで襲った。そして・・・王子を殺してしまった。



話を終えると、うつむいていたキーラは目を大きく開けカイトJr.に最後にこう言った。

「エルフの王宮に行くとき教えてくれたの・・・魔女は生きている。魔女はエルフの王子の体も私たちの父と母そして殺した妹のエルフの体をもっていった事実。・・・・もしかしたら・・・私たちが殺したエルフたちの体をもっていってしまったかもしれないの・・・ラーズ王が詳しくは教えてくれなかったけど、そのことを私の姉にも教えるために捕まったのかもしれないの・・・」


カイトJr.はジェーンの話したことによって、何らかの力を手にしたおかげで行動を始めたことはわかっていたが、エルフを手玉に取るような魔女が絡むと少し厄介になるなと感じていた。

「ラーズ王がますます心配になってきたぞ。まず、キーラの姉妹を見つけたいが、魔女を探したほうがいいかもしれないな。」


すかさず、アルマ王女は情報網は張り巡らせて、軍隊を展開させると言い放った。


カイトJr.もある意味アルマ王女は敵に回したらかなり厄介だとわかった。それにしても、魔女のほうは一国の軍隊に追いかけられるんだから可哀想だと思ってしまった。だからこそ、キーラにもう一度たずねた。

「キーラの父は魔女の居場所を知っていたらこそもう一人の妹をあずけようとしたんだろ?住んでいたところは知らんのか?」


「そういえば、魔女を殺した時、異国の魔法言語を使っていたわ・・・そうよ、あの時幻術をかけたのよ・・・悔しい・・・もしかしたら、妹も生きてるかも!彼女は異世界の闇の暗殺部隊・・・拠点は・・・そうだカイトJr.!ラーズ王と同じパーティを組んでいたメアリー皇后様に聞けば魔女も簡単に見つかるわ!」


そういうと、キーラはおもむろに指輪をこすり始めた。すると、指輪からもやもやと人の形をした煙が現れた。キーラは必至で拝みながら指輪に向かって魔法を詠唱する。

「お願いだから・・・早く早く!メアリー様!!」


すると、メアリー皇后お呼ばれるエルフロードのような高貴なエルフのお姫様が現れた。

「おやおや、どうしたキーラ。何かあったの?ずーっと音沙汰がなくて心配してたのよ。ラーズのお世話は大変なの?」


キーラは実体のないメアリーに向かって手を広げ膝まづいた。

「メアリー皇后様お助けください。私の死んだ父母を陥れた魔女が生きていたんです。ラーズ王はその魔女を探していなくなりました。いや違う、探すヒントを求め、私の姉に捕まっています。」


メアリーはテンパっているキーラのわけわからない言葉でも注意深く聞いた。

「たまにラーズから聞いていたぞ。お前たちの姉妹の事情もな。でも、よく、エルフの国に戻れたものだラーズも?エルフ王子には変身できなかったはずだが?」


キーラはすかさず、メアリーに教えるようにジェーンを指さした。

「地球人のジェーンという学者に竜人の変身の仕組みを詳しく教わったそうです。なので、先祖返りに似た後退進化と変体の方法を取り入れて、昔のお姿に戻ることができたそうです。」


メアリーは嬉しそうにキーラに向けてほほ笑んだ。

「ラーズがエルフの城に行ったというのは、キーラ、お前のためでもあるぞ。よく言っていた、オーガからエルフに戻してあげたいとな。そうだ、魔女の居所は見つけてやるぞ。待っておれ!」


そういうとメアリーは巫女の姿になり、魔法詠唱しだした。

「お告げである。地球にいるジュドーという者と現在一緒に魔女はおるぞ。だが、その魔女は地球人に変身しているな!それに、マジックアイテムで何ものかに操られておる。それも3重に魔法で縛られておる!人格崩壊してなければよいが・・・」


そう言いかけたとき、カイトJr.はメアリーに話かけた。

「お初にお目にかかります。私はカイトJr.と申します。しがない交渉人をしております。もしや、メアリー様はフィル・・・フィリップとお知り合いではないですか?私もフィリップの友人でして・・・ハハハ。つかぬ事を聞きますが、その地球のジュドーっていう奴は、左の目の下に泣き黒子があって、もみ上げが長く、下あごも髭が濃いような胡散臭い奴ではないですか。」


「なぜわかる!カイトJr.よ。その通りじゃ。女運も悪く、熟女好きな優男だろ。」


「間違いありません。私の知り合いで、今丁度、彼は大きな犯罪組織撲滅のために潜入捜査しております。たぶんその魔女はすぐ確保できますが、ラーズ王が現れ前になんとかできればいいのですが、よろしければ、ラーズ王と接近した際に協力できないか説得していただけないでしょうか。」


カイトJr.はあまりにも無謀ともいえるお願いをしたが、メアリーは嬉しそうに答えた。

「今、フィリップ王もここにおるんじゃ。カイトJr。君の話も聞いておるぞ。久しぶりに、われらもパーティを組んでその犯罪組織をぶち壊そうかのう。これは楽しみだ!!キーラ心配するな、多分お前の姉はラーズがすでに説得してるだろう。あのせっかちなら多分私のところにそのうち来て手伝ってくれと頼み込んでくるだろうからな。安心しろ。」


アルマ王女は面白そうな事を聞いてしまってウズウズせずにいられなかった。

「お久ぶり、メアリー皇后。勇者フィリップ王と再会されたのですね。素晴らしいわ。それにラーズったらそんなん楽しい事を妻に内緒にしてよその女と何やらしでかそうとしてるんですって!メアリー皇后!もちろん私も今回はパーティに参加させて頂いてもよろしいですわよね。」


「あらあら夫婦の間に一つや二つ隠し事があったほうが長続きするのよ。」


それを合図に何やら見えない争いが勃発しそうなのですかさず、カイトJr.がホローをするのであった。

「お二人とも、おやさしいですね。旦那様方がうらやましいです。私も、良き伴侶を選ぶなら、お二人のような寛大で愛情深き人がいいですね。本当に!」


そういうと、さすがカイトJr.先ほどまでのピリついた空気がいっきにお花が咲いた平野のようにのどかな雰囲気でお茶を飲みたくなるようなほのぼのとした。


「いやーカイトJr.ったら。私なんかメアリー皇后みたいに愛情深くないですよ。」

「そんなことないわアロマったら。私より、貴女のように男を引き付ける魅力にはかなわないわよ。」

・・・・・

・・・・・

・・・・・

カイトJr.は話が盛り上がっているところを見計らいながら話題を変えてみた。


「そういえば、アルマ王女様・・・聞いてもいいですか・・・精霊神についてですが・・・」


「精霊神がどうしたのじゃ。」


「精霊神を探しているんじゃないんですか?」


「何を勘違いしておる、我が知りたいのは地球で神々が復活するかどうかだ。精霊神は時空のハザマの民だ。これ以上、争いを続けてもな。よく言うではないか、窮鼠、猫を咬むとな。しかし、地球に眠る神々が起きる事態になれば厄災を起こしかねんからな。絶滅どころではなくなる。」


交渉人としてはやってはいけない、勘違いをしたことにこのとき気付いてしまった。これ以上、交渉しても無意味な情報を垂れ流すだけだと悟り、カイトJr.はまずジュドーの動きを把握しなければいけないとわかった。

「そうでしたか、こちらも少し、早合点してました。私はいったんジュドーの動きを把握します。何かわかれば、フィリップ王に連絡をいたしますので。」


「ありがとうカイトJr.今はラーズ王のことが気がかりだからな、まず、地球での魔女の動きを集めてくれ。」


アルマ王女はキーラに旅の身支度を用意するように言いつけ、キーラとともに合流するようにメアリー女王と打ち合わせたのであった。

ぼちぼち更新します。

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