資金の濁流
Netflixで『華麗なる一族』を観たものですから…
改めて観ると今のタイパ重視のドラマとは違い、重厚感がありますね。
今のドラマは軽過ぎます。
1940年2月3日、大日本帝国では膨大な額の資金が濁流として動こうとしていた。大日本帝国は膨大な戦費を約60%を借入(国債)、約40%を税収で賄う事にしていた。そして国債(戦時貯蓄債券)を国民へ販売しており、戦費調達の最大柱であったが、その調達方法には複数あった。まずは国民の貯蓄の活用である。大日本帝国政府は[戦時貯蓄債券]を大々的に宣伝し、国民や企業に購入を強く奨励したのである。これにより国民に強制した、戦時貯蓄を市場から吸い上げて戦費に充てたのである。
そしてその戦時国債は更に大日本帝国の中央銀行たる、日本銀行に直接買い取らせる『日銀引き受け』 を行っていた。日銀が国債を買うことで、政府の手元には軍費となる『現金』が供給される事になるのだ。しかし日銀がそのまま国債を持ち続けると、市場に通貨が溢れすぎて猛烈なインフレが起きてしまう。そこで大蔵省は日銀が保有する国債を、民間の銀行(市中銀行)に『転売』する事を決定した。
だが大蔵省はただ単に日銀の国債を転売して押し付ける形になるのは、5大財閥の自尊心を傷付けると考え『日銀による市場操作』と『国民の愛国心への訴え』を巧みに組み合わせる事にした。まずは戦時貯蓄債券の販売拠点として、民間銀行を競わせる事にした。
そして直接的な窓口としての役割である銀行は『勝利のための貸付』などのキャンペーンの拠点となり、国民に国債を売るための主要な窓口となった。そこでは強力なプロモーションが行われ、銀行のロビーにはポスターが貼られ、行員は預金者に国債購入を勧めた。『欲しがりません、勝つまでは』や『贅沢は敵だ』等のスローガンが書かれたポスターが掲示された。
更に各銀行には『預金増強目標』という名のノルマが課され、行員は戸別訪問をしてまで『お国のために貯金をしましょう』と説得して回った。そして貯蓄を効率的に管理しやすくする為に大蔵省は、戦時中という事もあり強硬手段を採用し大日本帝国の民間銀行を強制的に統合させたのである。これにより大日本帝国の民間銀行は五大財閥である三菱財閥・三井財閥・住友財閥・安田財閥・鈴木財閥の基幹銀行に統合され、三菱東京銀行・朝日三井銀行・大阪住友銀行・安田富士銀行・鈴木神戸銀行の『五大メガバンク体制』が成立した。
この金融再編により大日本帝国は、膨大な戦費調達を可能にしたのである。




