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狩人の血脈  作者: SKeLeton
第二章 現在
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王国首都郊外の農道(軍用貨物車輌内)

 カーキ色をした王国陸軍のトラックが、農道を走っている。運転しているのは陸軍工廠りくぐんこうしょう所属の兵士で中央にはマンハイム技師長、その横にはアウィスが位置している。


 アウィスはまたの間に、自分の商売道具である狙撃銃を銃口を上にして抱えている。


 ほろで見えないが荷台には例の試作銃(本来なら砲と呼ぶべき口径の代物しろものだが、運用上、陸軍工廠りくぐんこうしょうでは銃と称している)が固定されている。


 荷台には工廠所属こうしょうしょぞくの兵士たちが、積み荷を囲むように展開された簡易シートに腰掛こしかけている。


 ずいぶん前から舗装路ほそうろは終わってしまっており、時折ときおり、トラックがガタガタとれている。


 このあたりは農道といっても、街の人々が想像するようなのどかな代物しろものではなくなっている。舗装はされていないが、大型車輌おおがたしゃりょうがすれ違えるだけの幅が確保されている。


 有事ゆうじ戦闘車輌せんとうしゃりょう往来おうらいすることが想定されているし、事実そういったことが歴史上すでに何度かあった。


「そうかい、アンタその若さで〈狩人かりゅうど〉なのかい。よくは知らねえが、〈狩人かりゅうど〉っていやあ、〈もり〉の〈防人さきもり〉の中でも、りすぐりのエリート中のエリートなんだろ? どうりでなあ」


 アウィスは、〈もり〉でいう〈狩人かりゅうど〉とは職業ではなく、いわば生き方であり……この国でいうところの猟師ハンターという職業とは同義どうぎではないので、選ばれるとかそういうものではないのだが……。


 そう思いながらも、れる軍用トラックのシート上で相手を納得させるべく弁舌べんぜつをふるうことの困難さを思いだまっていた。


 そのときまた、タイヤが路面の凹凸おうとつをひろって軍用トラックが大きく揺れた。


「クソッ! 舌をんじまうゼ。〈農場ファーム〉ってのはまだなのかよ!?」


 マンハイム技師長がたまらず、横で運転している兵士に怒鳴どなった。

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