コミカライズ一巻発売記念 小話
「さて。グエン様。何か言い訳はありますか?」
どっさりと積まれた書類の前でマルクがにっこり微笑んだ。
ラオスを捕まえ、自白剤を飲ませた後、グエンはみっちりとマルクにお説教を受けるはめになった。書類にはいかに公爵家が神殿の手の物に公爵家のすべてが掌握されいてたか、人事にいかに密偵が潜んでいたのかずらずらと丁寧に書きこまれている。
「……面目ない……」
書類を前に真っ青になりながら、グエンが頭を抱える。
グエンは領地全体については不正がないようチェックしていたが、肝心の公爵家についてはセバスに頼りきりで、そのセバスが裏切っていたことで密偵が入りたい放題だったのである。
騎士団の方はグエンの目が行き届いていたため、ラオス以外の神殿の密偵が入り込んでいなかったのはまだ幸いといえる。
「神の使徒レベルが絡んでいたので同情する余地はありますが、それでも反省はしていただきます。この書類すべてに目を通していただき、反省点と改善点を提出していただきます」
マルクがにっこり笑っていうと、山積みになった書類を前にグエンがぐっという顔をして、「了承した」と力なくうなだれた。
「では、期限は一週間でお願いします」
書類を前に笑って言うとグエンが、困った顔になり、
「……彼女と何かあったのだろうか?」
おずおずと尋ねる。マルクが無理難題を言うときはたいてい機嫌が悪い時というのは学友であるグエンは知っていた。その質問にマルクは笑みを深くして
「四日で♡」
と、書類を追加していった。
「い、いや、悪かった。もう聞かない」
「それが賢明かと思いますよ」
「まるで学生時代の貴公を見ているようだ」
「おや、学生時代は人格者で通っていたはずですが?」
ふむと、顎に手をそえてマルクが言うと
「……記憶が誰かに改ざんされていたりはしないだろうか?」
真顔で心配しているグエン。その姿にマルクは笑みを深くして。
「三日で提出お願いいたします♡」
と、書類を追加するのだった。
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