君に捧げる
「あぁ、ここはね、この値をこの式に代入して後はこの二次方程式を解の公式で解けば求まるよ」
「あ〜…そっかぁ〜〜………藤本君サンキュー♪」
数学の授業後、クラスのかぁい子ちゃんが僕に数学のある問題を教えて欲しいと言われたので丁重に解法を伝授した。まぁ、数学の教師はやたら厳しい人なので僕に尋ねて来たのだろう。
「いやいや………お礼なんてそんな………ただ、僕は君に伝えたい事があるんだ………」
「?なぁに?」
「あぁ………僕のこの熱いハート(モノ)を君の穴に代入したい………なーんてね、ウフフ(///)」
「じゃあね〜〜〜♪藤本君♪」
彼女は去っていった。あはは、照れちゃって………ウフフ(///)
「……何、ニヤニヤしてんのよ……あんた………(汗)」
美菜が突然声を掛けてきた。
「やぁ、貧乳。どうしたい?」
「誰が貧乳よっ!!!」
バキッ
例のごとくまた美菜に殴られた、しかしなんだか攻撃力がダウンしたような気がする。…はて?アレかな?
「生理は酷いのかい?」
バキッ
また殴られた。理不尽だ。横暴だ。でも気持ちいいから気にしない。むしろ嬉しい。あぁ、快感。
「美菜……別に貧乳の事は気にしなくていいよ?むしろ掴みやすいほうがいいしね。…あ、でもそれだとパイ○リはできないか、ウフフ残念(///)」
バキッ
真顔で殴られた。
「ところで用件はなんだい?美菜?」
「茜さんがあんたを呼んでるわよ、音楽室に来てだってさ」
「美菜……そこはヒロインとして『よ、用がなかったら声をかけちゃだめなの?(///)』と涙目でかわいらしく舌を出しながら僕に御奉仕……」
「じゃあ、確かに伝えたわよ」
彼女は去っていった。
僕達の学校の音楽室は旧校舎3F東側の1番端に存在する。
僕が音楽室に近づいていくとピアノの美しき旋律が聞こえてくる。
ポロン……ポロン
「茜さん、今日もやってるね………」
……いや茜さんはまだヤッテない。処女…のはず。今の僕の台詞はピアノをやってるという意味でヨロシク。
しかし、茜さんの弾くピアノの旋律はいつ聴いても不思議だな……うまい……のは確かなんだけど、なんていうかな……?こう……聞いているとまるで異世界に放り込まれていくような………静かなんだけどなんだか力強くて人をグイグイ不思議ワールドへ送っていく………そんな感覚になるんだ。
ガララ……
ポロン……ポロロ………ロロン
「………」
僕が音楽室に入ると案の定、茜さんはピアノの前で目を閉じて美しき旋律を描いていた。彼女の作る『世界』
に思わず僕は聞き入っていた。……細くて簡単に壊れそうな指先、肌白い顔、あまり血色の良くない唇、肩先ぐらいまで伸びている短い黒髪、まるで栄養失調のように細い身体、それは今、彼女が奏でているどこか切なくて悲しき曲にマッチしていて……でも、茜さんがまるで僕の前から消えていくような………そんな不思議で奇妙な感覚に囚われた。これも彼女が作る『世界』の力なのだろう。
「………」
ポロン……ポロン………
………
そして、彼女の指先が止まった。曲が終わったのだろう。
「………やぁ、こんにちは直人君。私の演奏はどうだったい?」
彼女……藤崎茜さんが僕に曲の感想を求めた。ちなみに彼女は僕と美菜の同級生だが違うクラスにいる。一年前は同じクラスだったんだけどね。
「とても……とても悲しい……いや、儚い曲ですね」
僕は本音を言った。
「そうかい、……うんうん、とても参考になったよ、ありがとう、直人君」
僕の感想を聞くと茜さんは何やら小さなノートに筆記し始めた。茜さんは新曲が出来上がると放課後に僕を音楽室に呼び出して曲を演奏して僕に感想を尋ねる。まぁ、今日みたいに既に曲を演奏し始めていることもあるけどね。
「……茜さん、前からすごく気になっていたんですけどそのノートって中身何書いているんですか?」
「……君は乙女の秘密を何だと思ってるんだい?」
……そんな真顔で言われても全然興奮しない。せめて羞恥の感情ぐらい顔に出して欲しいものだ。
「汚すためにあると思っています」
「君は最低だね、フフッ」
最低だとか言いながら笑いながら適当に対応する茜さん。せめて頬を染めて僕に食いかかってきて欲しいものだ。でも、そんな簡単に僕も負けていられない。(美菜)『何の勝負よ……(汗)』
「えぇ、最低ですよ僕は。毎日、脳内で女の子達を陵辱していますよ……もちろん貴方も……ね?(///)」
「ふーん………腐ってるね、君の脳は、フフッ」
「………(汗)」
な、なぜだ………なぜ、そんな爽やかな笑顔で笑っていられるんだ………茜さん。ここまで言われて羞恥の感情が沸かないなんて………も、もうこれは直接やっちゃうしかないのか???(汗)
「………茜さん」
「なんだい?」
「いただきますっ!!!」
そして僕は彼女に飛び掛った。全ては押し倒して………羞恥という名の甘い誘惑で屈服させるため。
ーーーけれど僕はうっかり失念していた。
彼女が柔道で黒帯(初段〜五段)を持っているということを。
ーーードスンッ………
「いったぁーーーーーでも、苦痛が快感へと昇華するッ!!!(///)」
「ほう、それは面白い技だね。今度、ぜひ私にも教えてくれるかな?」
それはそれはにっこりと微笑んで僕を上から見下ろす茜さん。あぁ、怖いな。けれど同時に心地よい視線。あぁ……この屈服プレイなんか………いぃ(///)
「そりゃあもう……手取り足取り尻取り胸取りなんなりと教えますよ、茜さん」
「うん、頼むよ♪」
そして決め手は腕ひしぎ十字固めだった。
ちょっと茜さんの感触を楽しめてちょっぴり幸せ気分を堪能できた。
「ん…?もう、こんな時間か?いいのかい?直人君?妹さんや美菜さんが校門で待っているぞ?」
音楽室からは校門の様子を見ることができる。……まちるは落ち着いた様子で待っているが………美菜は………鬼のような形相でこちら、音楽室の方を睨みながら立っている。
「あぁ……そうですね、じゃあ今日はこの辺で」
「あぁ、またね、直人君」
「……あぁ、ちょっと1つ聞きそびれていましたがいいですか?茜さん」
「なんだい?」
「曲の題名ってなんですか?」
「あぁ、言い忘れていたね………『君に捧げる』だよ」
………茜さんにしてはちょっぴりエロかった。




