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山と川と魔法少女

林間学校1日目。

バスで揺られること3時間、僕らのクラス御一行は山に到着した。

「げろげろげろげろ〜〜〜〜〜………うぷっ」

ルルーは乗り物酔いに弱い人だった。……何故だろう、そんな今まさに目の前で四つん這いで吐いている彼女が愛しく見えるのは。よし、そんな君に捧げる一句。

「森の風 ゲロゲロ女子おなご いと愛し」(バイ直人)

「何言ってんの、気持ち悪っ」

美菜は僕に軽蔑の眼差しを向けた、やれやれ……どうして君は素直になれないのかな。よし、そんな君に捧げる一句。

「森の精 ツンデレ妬む 僕照れる」(ゲイ直人)

「ねぇ〜、ミュー!こっちでテント張るの手伝って!」

「みゅーん、了解しましたです」

既に美菜は僕の視界から消え、遠くでミューたんとテントを張る準備をしていた。

「げろげろげろげろ〜〜〜〜〜………うぷぷっ、気持ち……悪いですぅ、うっ、うっ(泣)」

そして、ルルーはまだ泣きながら吐き続けていた。あまりの可哀想なその姿に僕はルルーの傍へ駆け寄った。

「ルルー……大丈夫かい?」

「うっ、う……直人さん」

「さすってあげようか?おっぱい」

『こぉの……変態っ!シスコン!ナルシー!色欲魔っ!鬼畜っ!死んじゃえ!バカッ!バカ!バカーーーーー!!!!!』

ボロボロボロボロボロボロ………

ルルーに声を掛けた瞬間、夕の声とともに空から大量の川原の石が降ってきた。

「あ、ちょ、待って、アッ、痛っ、痛っ、痛っ!あ、何これ、この、アッ、新感覚な痛み!忘れかけていた、アッ、あっ、あの子の、アッ、痛みっ、あふっ、んっ、何か、いぃ!、アッ、もっと、もっと、あっ、それ、そこっ、アッ、アッ、気持ちいいよぉ……!アッ、アッ、アッ、アッーーー」

「げろげろげろげろ〜〜〜〜〜……………ぐすっ、うぅ、まだ止まりません、気持ち悪いよぉ………」






クラスの担任から支給されたテントは三人用。従って女子、男子と別れて各々が仲良し3人組でテント作りに励むという素敵なイベントが開催された。

「どこが素敵なイベントなんだよっ!何で俺がお前ら変態共と組まなきゃならんのだっ!」

何故か幸太郎君はすごい剣幕で僕と楼タンを罵った。

「幸太郎君ひっどぉ〜い!クラスからあぶれたようだからせっかく私と直ちゃんが誘ってあげたのにぃ!その言い草はひどいよぉ!!!プンっ!」

「やかましいっ!お前らもクラスからあぶれてるだろうがっ!それと貴様っ!そのカマ口調やめろっ!気持ち悪い!あと何でてめぇはラ○ちゃんの格好してんだよっ!違和感バリバリなんだよっ!背景と合ってないんだよっ!カマ野郎っ!」

今日の楼タンの格好はエロティックで刺激的な格好だった。

あぁ、あのつるつるの太ももで膝枕して欲しい………そ、それで、色んな肌が露出した部分をスリスリ、モミモミ、ぺロぺロ、舐め舐めっ………うっ!ぐぁぁあああーーーーー!!!!!エロイ!エロすぐるっ!エロすぎて数秒後には果ててしまいそうだ………

「ハァハァ………トイレ、行ってきます………(///)」

そして、夢と希望と愛の詰まった股間を抑えて僕は公衆トイレに駆け込んだ。

「そしてお前は何、興奮してんだよっ!変態野郎っ!!!きもいんだよ!お前らっ!」

「な、なぁ……俺もトイレ……行っちゃっていいかな、エヘへ(///)」(男子P)

「お、俺も俺もっ!!!五十嵐っ!俺もトイレにイッチャって……いや、行っちゃっていいかな、ハァハァ……(///)」(男子Q)

「な、なぁ……幸太郎、じ、実は俺……お前のこと……(///)」(男子Z)

「うおっ?!な、何だお前らっ!逝けよっ!勝手に!俺に群れるなっ!気持ち悪ぃなっ!俺はこいつらのリーダーじゃねぇんだぞっ?!あと男子Z!お前、絶対後で泣かすっ!!!(汗)」






「さて、これでテントは完成ね」

テントを組み立て始めてから一時間後、ようやく私達の寝床であるテントが完成した。私は去年も組み立てたので順調にいく……わけもなく、やっぱり久しぶりのことだったから四苦八苦、それでもミューの協力あってか完成した。周りの皆はまだ苦戦中の模様。どうやら比較的私達は周りに比べて早く終わったようね。

「そうですね、ようやく一息つけます」

「そういえば………ねぇ、ルルーはどこいったの。さっきから見ないんだけど」

「みゅーん……あそこでまだ吐いてます」

ミューが指を指した方向を見ると川沿いで四つん這いになり、ゲロゲロと汚物を吐くルルーの姿があった。

「あの子……確かバスの中でもここに着いたときも吐いていたわね………それにもう着いてから一時間よ?どんだけ乗り物酔いに弱いの………(汗)」

「みゅーん、仕方ないのです。ルルーは魔力を司る者、美菜やまちるのような普通の人間とは違うのですから、魔法を駆使すれば身体が人間よりも弱くなるのは当然のことなのです」

ミューは未だに吐き続けるルルーの姿をじっと見つめていた。その表情は無表情でありながら何か思うことがあるのか、いつものミューと少し様子が違っていた。よく分からないけど……あの子も大変なのね。

「そう、それで……あのバカと幽霊ちゃんはどこいったのよ」

「みゅーん、あそこに……何やら揉めているようです」






『う〜〜〜っ、カレー!絶対カレー!カレーじゃないと許さないんだからぁ!』

「やぁん!カレーなんて定番過ぎてちょ〜つまんな〜い!ケーキっ!ケーキぃ〜!ケーキしかないのぉ!ねっ?直ちゃんもそう思うでしょ?!」

「お前バカかッ?!何でキャンプでケーキみたいな甘ったるい女が食うようなモン食わなきゃなんねぇんだよっ!やっぱ漢なら煮物だろうっ!?野外で食う筑前煮!これがうまいッ!」

私達のテントから少し離れたテント……直人達のテントの前で夕と堂島オカマと五十嵐君が何やら今日の晩御飯のことで言い争っていた。直人は腕を組みながら黙って三人の様子を傍観していた………って、あいつら夕のこと見えてんじゃない………これもやっぱり茜さんの言っていた直人の影響なのかしら。

『筑前煮ぃ〜〜〜?バッカじゃないっ!何でキャンプで筑前煮なのよっ!気持ち悪いっ!あんたのその思考が気持ち悪いわよぉ!』

「ほんとっ!きもいぃ〜〜〜キャンプで筑前煮とか、ほんとケダモノ!ゲテモノ!オゾマツ!」

「何で筑前煮って言っただけで俺の人格まで否定されにゃならんのだっ!(汗)謝れっ!お前ら全国の筑前煮愛好家達に謝れっ!」

ほんとくだらない争いね………

『「直(人・ちゃん)は何が食べたいの?!」』

夕と堂島は今まで黙って傍観していた直人に言い寄った……

「僕は君達を食べちゃいたいな☆ウフフ(///)」

ゾクゾクッ!………あら?何でかしら?こんなに離れているのに今すんごい鳥肌が立ったわ………

『やっぱり!直人に聞いた私がバカだったわよぉ〜〜〜!』

数秒後、夕は直人に向かって大量の川原にあった石を投げて攻撃していた。

「や、やぁん……直ちゃんったらぁ……で、でも乳首くらいなら……(///)」

堂島は1人でブツブツ呟いていた。






「……みゅーん、何かそのうちこっちにまで飛び火が移りそうですね。美菜、私達は少し離れたところで晩御飯の準備しませんか?」

「……そうね、私達は川の上流あたりでやりましょ。ミューはルルーを連れてきてくれる?私は食材やら道具やら持って行くから」

「わかりました」

何やら騒がしい連中を尻目に私達は退散していくのであった。

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