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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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長引く女体化の弊害と勇者

「…益田よ、少なくとも男性の体ではないな」


あるべきものはないし、ないはずのものはありますし。


体のつくりからして完全に女性となっていることが分かったが、それは境界の地だから?


それとも現実世界の体もこんなふうになっているのか。


「まさか子宮まで存在するとは」


佐々木社長、本当にいろいろな才能の持ち主で医学分野にも足を突っ込んでいるらしく。


元々が人体に流れる電気信号を操って仮想世界へダイブさせる試みをしていたような方ですので。


画像診断によって僕の体内が丸裸となり、男性には無い臓器まで。


「女体化する前の益田を撮影しておけばよかった」


装置自体は少し前に搬入されていたようですが、いろいろと忙しくて忘れていたとの事。


「益田、現実世界に検査装置は持ちだせぬか?」


「サイズがサイズですので…設計図面を頂ければ双子が再現可能と思われますが」


今あちらに持ちだせるのは一抱えほどのぬいぐるみが最大サイズとなっている。


以前は手のひらサイズが限度であったが、何故かその縛りが外れてプライズのぬいぐるみを抱えて現実世界へと戻れるようになった。


今のところ試して60センチくらいまでの物体はOKのようだが、問題はプライズの景品にそれ以上大きなものがあまりないという。


さすがに1mを超えるような大型の景品は境界の地にはありませんし。無ければ生やせばいいのか?


どこかのゲーセンで巨大マグロのぬいぐるみを見たような記憶が。


今日はやらないが時間のある時に試してみよう。


「あー…そういえば…」


いつまでも女体化したままだとちょっとまずいんですよね。


薫先生のご両親と地球側にあるスタンドアロンの温泉ホテルで顔合わせできるかのテストをする予定をしており、一応明日の夜集まってもらうことになっているので。


難しいようなら深緑の慈悲を着こんでそのまま顔合わせするかですが、ヘルメットをかぶったままですと割と失礼にあたると思われますし。


ちなみに薫先生は僕の正体についてご両親にはきちんと説明していないという。


まさか行方不明となった元教え子と付き合っているだなんて情報量過多でご両親が倒れてしまうのではという懸念が。


「益田くん、日を改めましょうか?」


「そうですね。明日もこのままなら日程をずらしてもらえると」


「両親には急用が出来たと伝えておくわ」


薫先生には申し訳ないが…どうしてこのタイミングでTSしたのか本当に謎なんですが。


タングラート城主夫妻もかなり困惑していたよな。


若干雰囲気は似ているが完全に女性の姿となった僕をどう呼んでよいのか戸惑っていましたし。


ちなみに今夜、境界の地へお誘いをしているが娘のアスカさんと何やらお話の真っ最中。


以前城主代行を務めていたアスカさん。身柄をうちであずかり預言書の従者として働いてもらっている。


働くといってもうちの子達に交じって神社の助っ人に参加したり、迷宮内を探索したり。


後は洗濯なども手伝ってもらっているがお屋敷にはしばらく前から巨大なドラム型洗濯乾燥機が何台も設置されており、おせんたく魔導によって綺麗になるので畳むのが主な仕事となっていますが。


シーツなどは洗いざらしたものを庭に干したりしていますけれど。


アスカさんが何を話しているのか気になりますが、それよりも僕の体がいつ戻るかのほうが重要な気がする。


どこかに顔を出す用事は薫先生のところ以外特に無く、しばらく女性のままでいても問題は無いのですが、どうも落ち着かないんですよね。


女性陣のスキンシップがいつにも増してエスカレートしてますし。


見た目女性なのですが心は男なわけですよ。ご立派を押し当てなれているとはいえちょっとスキンシップが激しすぎると言いますか。


もしかしてこの体から何か相手を魅了するような力でも出ているのではとちょっと心配に。


魅了(チャーム)といえばどりあーどさんがパッシブスキルとして似たような力を宿しており、カウンターアイテムとして彼女には隷属の下着を身に着けてもらっている。


隷属の下着が魅了効果を完全に打ち消しており、どりあーどさんが人の多い場所にいても周囲に悪影響を与える心配は無い。


僕もあれを身に付けないとならないのか。


殆どヒモのようなおぱんつですとか透けそうで透けないブラですとか。


身に着けた状態で元に戻ったりしたら精神的なダメージが大きいですし。


ちなみに今はありがちな灰色のスポブラとボクサーショーツ。これならなんとかダメージを回避できそうなので。


---


「やはりどこから見ても女性そのものだな」


ななや旅館にお邪魔して露天風呂を楽しんでいる最中だが、社長は僕の体を調べると言って拘束の手を緩めない。


それこそ穴のあくほど見つめられ、少々気恥ずかしいのですが。


水着は布面積の大きいセパレートタイプ。どうみてもスポブラとボクサーショーツの延長線上にあるものですが。色は紺色をチョイス。


「やっぱり納得がいかないのよ!」とみっちゃんさんがキレ気味に僕に突っかかってくる。


ご立派のサイズが元のご本人より大きい事を問題視しているようだ。


そう言われましても僕も好き好んでこの姿になっているわけではありませんので。


あの時、ボイチェンで女性ボーカルの曲を歌おうだなんて思わなければ回避できたのだろうか?


ちなみにマッスルキングさんは温泉のずいぶんと隅っこの方にいらっしゃる。


この騒動に巻き込まれないよう避難しているのだろうか。


僕はと言えば先ほどまでの違和感がほぼ無くなり、元々この体だったのでは?という感じで馴染み始めていてちょっと怖いのですが。

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