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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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もえの歓迎会

もえの歓迎会の前にいろいろと。

車まで戻って来て思い出した。

トランクの中にある「ガソリン携行缶」の存在を。

ガス欠に備えて5L缶を常備しているのだった。


どうやって燃料を吸い上げようかと悩まなくて済みました。

「と、いうことでシルビアさん。この入れ物の中にお手本になる油があります。」

シルビアさんは持参した何本かの小瓶にガソリンを入れる。


「たしかにお預かりいたしました。魔導合成装置の調整に数日かかるかもしれません。」

「はい、ありがとうございます。シルビアさん。」


双子が心配なので、早めに研究室に戻ることにする。

研究室に何かあったら大変だ。


---


行きの喧騒がうそのように静かに歩いて研究室に戻る。



研究室も特に爆発したり、黒煙を上げているようなことはなかったのが幸い。


サバンナさんは双子と何か話しをしていた。

「「マスターおかえり!」です!」


シースとレーネが駆け寄ってくる。ものすごいにやにやしてる。

これは悪いことを考えているときの顔だ。


サバンナさんはひどく興奮した様子なので何事かと思えば、今度双子とじっくり話をさせてほしいとのこと。

双子は研究室の中にあるいくつかの魔導具と会話していたという。そこで、サバンナさんがひらめいたのだ。

宝物庫の中にある遺物となった魔導具はその用途や特性が不明のものが多いという。

双子に聞いたところ、宝物庫でも同じように話ができる魔導具があったという。

そこでサバンナさん達がいくつか見繕った使い道不明の魔導具との「通訳」を双子にしてもらいたいというのだ。


まずは明日のお披露目が終わってからという話になった。

来週から始まる予定のマーガレットさんとの剣の練習中は双子をこちらに預けてもいいかもしれない。


着慣れない防具を着こんで(中に取り込まれて)一度宝物庫に戻ることに。

国王さまは普段着に着替えて、宝物庫の中で武器や防具を磨いていた。おつきの方々はいつものことという感じで見守っている。

武器を触っているときの怪しい顔つきはシルフィール姫によく似ている。

だらしない顔をしている父親に娘が怒っているようだ。


今度すまほーちゃん(スマートフォン)で姫さまのだらしない顔を撮影しておこう。



「勇者様、防具の調子はどうですか?」


「はい、歩く程度でしたらなんとかなりそうです。」


防具を台に固定し、外に出る。双子が何か調整をしているようだ。


「「ふぃーどばっくでーたがとれたの」です!」


何か不穏なことを口走っている。


国王さまに研究室での魔導合成装置の件と、宝物庫の調査の話をした。

もし、必要であればこちらの合成装置もいつでも使っていいということになった。もし大量に作る必要があれば使わせてもらおう。


ふと、もえが掛かっていた場所を見ると「本物」のモップの柄がぶらさがっている。一応カモフラージュらしい。

それを見たもえが焦っている。

「あるじさま!わたしは今夜どこで寝ればいいのでしょう!」


自分の根城を取られたと勘違いしているようだ。


「今夜からみんな一緒に寝るんだよ」


「え?え?」

もえは軽くパニックになっているので抱き上げてよしよしする。


そのまま迎賓館の客間に戻ることにした。

マーガレットさんは例の暴れん坊ローブの件で調整があるというので、夜まで別行動となった。


---


客間のソファーで転寝をする双子ともえの様子を見ながら、午後というより夕方のお茶の時間。


姫さまは音を立てないようにお茶を飲んでいる。一応子供たちを起こさないように配慮しているようだ。目が真剣だ。

そこまで緊張していたらお茶の味もわからないだろう。


念の為、ほんわかメイドさんに今夜の夕食にサバンナさんとシルビアさんを呼んだ事を伝える。

メイドネットワークの力により既に準備が進んでいたところであった。


---


日が暮れて、双子ともえが起きた。


もえが目覚めたときに僕がいないことでパニックにならないよう隣で待機していたのだが、一緒に寝てしまっていたようだ。

双子にぐいぐいとゆすられてようやく目が覚めた。

姫さまも寝ているのでまずは寝顔をすまほーちゃん(スマートフォン)で撮影し、それから起こすことにした。

よだれのあとがバッチリ写っている。何かのときに見せよう。


食堂に移動し、子供たちをテーブルに座らせる。


「あるじさま!いったい何がはじまるのですか!」


「もえの歓迎会だよ。シースとレーネが来たときもみんなで集まってごはんを食べたんだ。」


「!」

もえは赤い瞳を見開いて両手を胸の前で組んでお祈りするような姿勢でぶるぶるしてる。

わんこならうれション一歩手前だ。


程なく、サバンナさんとシルビアがやってくる。


そして、マーガレットさんとマッスルオブエクセレントなあの方もぱつんぱつんのTシャツに皮のズボンで登場。


もえが真っ先に反応した。


「いつもみんなをきれいにしてくれていたおじさん!」


「もえ、このおじs、この方は国王さまだよ。」


もえは普通のおじさんだと思っていたらしく、国王さまとは別人だと思い込んでいたようだ。


今日のめいんでぃっしゅは双子のときと同じおにくでした。


目つきのするどいメイドさんとほんわかメイドさんが双子ともえの面倒を見てくれている間、国王さまと再度明日の式典について打ち合わせをすることに。


叙任式に準じるものの、特に決まりはないという。

とりあえずあの防具を着て国王から剣を受け取り、テラスで民衆に顔を見せ、車で一周すればいいという。

隣にマーガレットさんがついてくれるそうなので、わからなければそっと耳打ちしてもらえることに。


国王との会話の間、もえはピザを食べたとき以上に興奮して、何かあると僕のそでを引いてにっこりと笑うのでついつい僕の分までおにくを分け与えてしまった。当然双子にも。姫さまにも。


手元には付け合せの人の形をしたにんじんが残るだけだった。ナイフ入れるときに叫びそうで怖いんだよね。マーガレットさん食べる?

いらないそうだ。がっかり。にんじんはたべました。

のどの奥でなにか叫んだ気がします。


夜中に夜食をもらおう。そう決めた勇者であった。


その前にもえを風呂に連れて行って磨く大変なお仕事があったなーと思う勇者(ry


魔剣がお風呂に入ったらさびたりしないのかという疑問もあります。


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