第一話 入団会見
「先生方、今までお世話になりました!!」
「プロの世界でも頑張ってらっしゃい!」
「はい!」
俺は少しの不安と胸いっぱいに膨らんだ希望と共に、東野高校を後にした。
今日は新入団選手会見だ。ドラフトで同じく指名された15人(育成選手含め)ともこの場で初めて顔を合わせることになっている。
「あっ!久保監督!お疲れ様です!」
「おう、中村くん、よろしくね!君は育成8位だけどチャンスはいくらでもあるから、ぜひブルースターズのスターになってくれ、頼むよ!」
「は、はい!」
ー会見にてー
「それでは選手の皆さん!カメラに向かってポーズお願いします!」
眩しいフラッシュに照らされ、プロになったのだという実感と高揚感を少しずつ高くしている。
「皆様、大変お待たせ致しました。只今より各選手のプロ生活での目標を発表していただきたく思います。ドラフト1位の石川選手からお願いいたします。」
本物だぁ…!あの時テレビで見ていた石川!
こいつは甲子園で4本のホームランを放ちテレビの話題をかっさらっていったはっきり言って怪物だ。
「こいつが同じポジションにいるなんて、勝てるわけねえよ…。」
「私の目標は、通算500HRです!」
ザワザワ………
大きく出たな、さすが石川だ。
会見はどんどん進み、ついに1番最後の俺の番になった。もっとも県大会3回戦負けの高校の外野手が世間から注目されるわけもないが。
「それでは最後に育成ドラフト8位、中村選手、お願いいたします。」
「はい!私の目標は支配下登録、3割打者です!」
「ザワザワ…。」
そのざわめきは石川に時とは違った。世間は俺に注目などしていないという証拠だった。
「はい、それでは以上15選手でした!お集まりいただき誠にありがとうございました。」
ちくしょう、見返してやるよ!
ー続くー




