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第45話 - 手袋の復讐

第4巻 - 第9話 - [閲覧注意: MA17+]


[ナレーター:ペットに話しかける者もいれば、独り言を呟く者もいる。そして、手袋を感情と復讐心を抱く生き物のように扱う者もいる。今日、私たちはグローブ・イーターに出会う。両親の憎悪によって、喜劇役者と殺人鬼、被害者と怪物、人間と消費される布地の間で引き裂かれた少年。今日、シューヘッドとソクシクは、不条理かつ恐怖に満ちた「悪夢の鏡」と対峙する。今日、ケイコのピアノの旅は、真実の演奏をもって完結する。そして今日、リユラはハンサムの真の目的を知る。それは単なる学校の破壊ではなく、能力を世界に暴露し、初代創設者たちを詐欺師と断じ、ジェレミー校長が築いたすべてを嘲笑することだった。手袋の復讐へようこそ。喜劇が恐怖へ、そして悲劇と戦争へと変わる場所へようこそ。]


第一部:重ね着しすぎた朝

金曜日。ハンサムの期限まであと2日。リユラが登校すると、グローブ・イーター(手袋喰らい)が門に立っていた。20組以上の手袋を重ね着し、その一つ一つに話しかけている。


[リユラの独白:政府の潜入調査、学校を壊そうとするハンサム、人質になった兄、そして手袋を生き物と信じ込むサイコパス。これが日常なんて笑える。これは成長か? 多分そうだろう。そう思いたい。]


「シューヘッド! ソクシク!」グローブが狂気じみた笑みを浮かべて近づいてくる。「僕の手袋たちが君たちに会いたがっている! 孤独な布たちに友達を!」


ハンサムが背後から現れ、冷たく言い放つ。「グローブ、自制しろ。君は調査のためにここにいるんだ。それ以上、生徒を恐怖させるなら除外する」

グローブの表情から感情が消えた。「手袋は僕の家族だ。彼らは裏切らない。……手袋は復讐する。僕を笑いものにした全員に」


第二部:体育館の死闘

放課後、体育館に閉じ込められたシューヘッドとソクシク。グローブの手袋たちが異様に膨らみ、まるで意志を持つ巨大な手となって彼らを絞め上げる。


「僕たちは君と違う!」シューヘッドが叫ぶ。「僕たちはトラウマで靴や靴下を食べているだけだ。君のように他者を傷つけたりしない!」

「違う! 誰もが僕を怪物と呼んだ! 政府は僕を武器に仕立て上げた! なぜ君たちだけがそんな顔でいられるんだ!」


グローブの能力が発動し、空気中のエネルギーが巨大な「手」となって二人を圧縮する。窮地に追い込まれたその時、リユラたちが乱入した。


「やめろ!」リユラが叫ぶ。「痛みは暴力の理由にならない! 君は一人じゃない。僕たちも壊れている。でも、暴力ではなく『一緒にいる』ことを選んだんだ」


ジサツの影が巨大な手を引き裂き、二人は解放された。グローブは崩れ落ち、手袋に謝りながら泣き続けた。「ごめん……ごめん……僕にはこれしかないんだ……」

救急車が到着し、グローブは精神科へ運ばれた。エージェントのうち3人が、事実上の離反――あるいは崩壊を迎えた。


第三部:塗り替えられる真実

校長室。ジェレミー校長は震える手で封印された古文書を開いた。


「1876年の創設者たちは、自殺したのではない。能力の代償として『空っぽ』になり、怪物になり果てる前に……彼らは最期に『能力の保存と継承』のメカニズムを作ったのだ」


リユラの血が凍る。「ヤカミラの……ことか?」

「そうだ。ヤカミラは単なる死体ではない。能力を保存し、条件が整えば再構築するための『アーティファクト(遺物)』になっている。ハンサムはそれを知らない。能力を世界に暴露すれば、政府は必ずヤカミラを解剖し、その技術を兵器化するだろう」


リユラは立ち上がった。ハンサムが復讐のために暴こうとしている真実が、世界を地獄へ突き落とす引き金になる。


「あと2日だ」リユラは決意を固めた。「ハンサムを止め、ヤカミラを救う。能力の秘密を守り抜き、この学校を聖域として残す。僕たちは、壊れたままで……でも一緒に戦うんだ」


エピローグ:真実の音色

その夜、音楽室。ケイコがピアノに向かった。

完璧ではなく、練習した技巧でもない。かつてないほど「人間らしく」、震えを伴った、しかし確かな音色。

演奏を終えたケイコの瞳は澄み渡っていた。壊れることは終わりではない。新しいリズムを刻むための始まりなのだと、彼は理解していた。


リユラの手元に、ハンサムからのメッセージが届く。


「あと2日。僕を止められるなら止めてみろ。父を跪かせ、この偽りの聖域を焼き払う」


明日はヘダヤミがシコ家の隠された歴史を語る。そして、運命の最後へ。


[ナレーター:グローブは壊れ、ケイコは癒えた。1876年の真実が深まり、ハンサムの真の目的が露呈する。政府は兵器を求めている。次はヘダヤミの秘密、シコ家の血筋の全貌。そして、ムザキとカイジュの物語へ。……終わりが近づいている。見届けてくれ。]


TO BE CONTINUED...

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