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二十七
大店通りとは、名並種の南方にある、この都を東西に貫く店屋通りの通称である。多くの店々に賑わいを見せる大通りで、その端はこの雨水にまで届いていたはずだ。まあ、雨水に近くなるとその賑わいも無くなり、胡散臭い空気を醸し出す店が連なる訳あり店通りとなるのだが。
「なぜ大店通りに?」
その質問に、子供たちはハクビの周りに集まり我先にと言うように口を開きだす。
「クゼ兄はね、大店通りでいつもお金を稼いでくるんだ!」
「たまにね、お土産を持ってきてくれるんだよ」
「クゼ兄ちゃんはすごいんだ! この雨水の王様なんだよ!」
「悪いやつらもね、兄ちゃんの“火”には敵わなの!」
その中からハクビは、気になる単語を取り出した。
「“火”?」
「そう! クゼ兄ちゃんは“火”を出せるんだ!」
「不思議な力を使えるんだよ!」
「僕知ってるよ。それ、【真名】って言うんだよね!」




