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婚約

 その夜。


 いつも通り、そこら辺で寝転がって寝ていると――


 まっちゃんに、後ろから抱きつかれた。


 こ、これは……まさか、そういう展開か!?


「あの、いつも面倒を見てくれたり、いろいろしてくれてありがとう」


「な、なんだよ今さら」


「ううん……確かに、食料も知識もない。人に拾われた私だけど……。嫌な顔ひとつせず、自分も危ない状況なのに、足手まといになる私を拾ってくれた」


「それって、すごいことだなって……思って」


「そうかもね」


「そう思ったら、なんか……こうなった」


 恥ずかしそうにそう言いながら、まっちゃんは僕を抱きしめていた腕に、さらに力を込めてきた。


 ……が。


「あのさ、僕、ロリコンじゃないんだけど!!」


 そう口に出した瞬間、その場の空気が凍りついた。


 結構いい雰囲気だったのに、ぶち壊してしまったようだ。


 次の瞬間、まっちゃんに横腹をぶん殴られた。


 普通に痛い。


 そのまま、まっちゃんは離れていったので、僕は静かに目を閉じて眠った。


 

*◆*◆*◆*◆*◆*◆*◆*◆*◆*◆*◆*◆*                                                


 翌朝。


 とても良い朝だった。鳥がさえずり、空気も澄んでいる。


 やっと、まともな冒険ができる。


 って言っても、目的があるわけじゃないから、冒険する意味も特にないんだけど。


 一応、夢はあるっちゃある。


 僕は組織を作りたいんだ。僕はそのボス。


 まっちゃんも、その一人に入れてやりたいと思っている。


 仲間を増やして、組織をでかくして。


 そして、めちゃくちゃ威張る!!


 そのためには、もっと魔法を極めなければ。 


 ーーそれから、約一ヶ月が経った。


 僕とまっちゃんは、すっかり仲良くなった。


 すると、まっちゃんの本来の性格が表に出てきて、けっこう面白かった。


 魔法もだいぶ使えるようになった。レベルは百くらい。


 今では、土魔法を使って仮設住宅を作ることもできるようになっている。 


「ねぇ、みのる! 今日も魔法の練習しよ!」


「分かってるって。レベルアップ画面、まだ想像できないんだもんね」


「その言い方、ひどいよ〜! そんな簡単なことじゃないんだから、当たり前じゃん!」


「まぁ地道に頑張ろう。まっちゃんには、僕の組織の幹部になってもらわないといけないから。

 これはね、想像力が大事なんだ。常に何かを想像し続けること」


 僕はいつも、アニメ的展開を妄想していたから、想像力だけは自信がある。


「想像か〜。何を想像したらいいかわかんないよ」


「まあ、自分がこうだったらいいなぁってことを想像すればいいんだよ」


「じゃあ私、みのるとの結婚式を想像する!!」


 まっちゃんが顔を突き出したのと同時に、僕は顔を後ろへやった。


「だから僕はロリコンじゃないって言ってるだろ?」


「それはもう聞き飽きたよ。大人になって、大きくなってから結婚するの!」


「やめといたほうがいいと思うなぁ。だって僕、絶対に二股するよ?」


「ふたまた?」


「つまり、恋人を二人作るってこと」


「え〜……それは……」


 まっちゃんは、少し考えて――


「まぁ、私の認めた人ならいいや!!」


「ほんと?

 なら、大きくなったら結婚してやってもいいよ。ロリコンじゃないからね!!」


「ほんと!?」


「って言っても、結婚したところで何か変わるわけでもないと思うけどね」


「確かにそうかも……」


「まあいいよ。 結婚するってことが大事なんだから!」


「そういうもんか」


「そういうもんだよ!」


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