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まずは1部のあらすじを(2/2)

今日は本編はお休み。

主人公である私、睦月 唯花が


『あなたが落としたのはイケメンに「溺愛される人生」それとも「執着される人生」ですか? (正直に答えたら異世界で毎日キスする運命が待っていました) 』


1部のあらすじを語るね。

あらすじとしては長めだから2回にわけるよ。

私は現代日本に暮らす、ごく普通の二十代女性……のはずが、ある日突然、異世界トリップしてしまい――。

くわしくは下を読んでね! (2/2)


 異世界トリップ先の館の中庭で、私に からんできた黒ずくめの集団は敷地内から完全に立ち去ってくれた。


 それを教えにきてくれたのは、ペピートという名前の九官鳥。

 この九官鳥は、人間の言葉をただマネしているのではなく――人間の言葉が話せるのかも……? だって、会話が成立しているようにしか聞こえないよ?


 疑問がつきないまま、私はトリップ先の館でお茶をもてなされる。

 この館は、昔のヨーロッパの建物のような見た目をしているものの、私がやってきた世界のヨーロッパとは、まったく別の世界。

 いわゆる、西洋風異世界。


 なんと、この世界で「人類」と呼ばれている人たちは、翼あるものになら変身できるという。

 私の知ってる人類と違う!! ――と思ったのも つかのま。

 ペピートが、 九官鳥から人間に変身する瞬間も、人間から九官鳥に変身する瞬間も、直接この目でみてしまう。


 ロエルが変身するところはみていないけれど、ラウレアーノ先生というお医者さんが変身する場面も、目撃してしまった以上……。

 ここは、こういう異世界なんだと納得するしかない。

 そう、納得するしかないんだ。


(――なぜって、私を現代日本の公園の池から、この世界にトリップさせた精霊さんは、私を元の世界に戻す気はなかったみたいだから。それなら私は、この世界で生きていかなきゃならないんだよね……)


 そんななか、私はラウレアーノ先生から意外なことを告げられる。

 私がしているチョーカーは持ち主に副作用がでるケースがあるそうだ。

 このチョーカーは、不思議なうさぎティコティスがくれたもの。

 アクセサリーであるチョーカーで副作用? アクセサリーは薬品や飲食物じゃないのに?


 ……と疑問に思ったけど、そういえば以前働いていた会社で、磁気ネックレスで副作用が起きる場合もあるって話を聞いたことを思いだす。

 チョーカーの副作用が、磁気ネックレスと似たようなケースなのかは、わからないけど……。

 このチョーカーは、首にぴったり はまっていて、はずそうにも はずれないから、どうしたって私の不安は つのる。


 先生は、「チョーカーの持ち主に副作用があらわれる確率は半分以下。だから今日はゆっくり体を休ませるように」と私にアドバイスした。

 そういうわけで、今夜の私はとりあえず、ロエルの館の客間に泊まらせてもらうことに。


 だけど私は、客間の鏡にうつった自分の首もとをみて仰天ぎょうてん

 私の首から離れない、チョーカーの魔石は……オレンジ色からピンク色に変わりつつあった。

 おまけに、私の頭はフラフラで、体がどんどん熱っぽくなっていく。


――これが副作用?


 そのとき、チョーカーから、自分の世界に帰還したはずのティコティスの声が聞こえてきた。

 このチョーカーは異世界同士でも通話ができる通信機にもなるとのこと。

 ティコティスは私を心配して、自分の世界からノイーレ王国にいる私に連絡をくれたという。


 私は、チョーカーの副作用が出始めている可能性があることをティコティスに相談する。

(このチョーカー自体は とっても便利なんだけど、やっぱり副作用は心配……)

 ティコティスは、彼の世界のデータをもとに、私にどんな副作用が発症しようとしているのか、そしてその対処方法を調べてくれた。


 ロエルが客間に やってきたので、私とロエルは ふたりでティコティスの説明を聞くことになる。

 ティコティスいわく、私にはタイプCと呼ばれる副作用の症状が出始めているそうだ。


 そして、意思を持つ魔法の石「コトノハの魔石」は、なんとロエルのことを私の恋人だと勝手に認定してしまったという。

 理由は、私がこの世界にやってきて1番多く言葉を交わしたのがロエルだから。

 ……ん、それって理由になってないんじゃない?


 たしかにロエルには私、この世界のこと、いろいろ教えてもらったり、他にもいろいろ親切にしてもらったよ。

 会話なら今日1日で たくさん交わした。


 でも、だからって。それだけで恋人認定なんて。

 魔石には意思があるんなら、ロエルの意思だって尊重しなきゃいけないと思う。


 ロエルは、過去に私と同じ世界の人と会ったことがあるとも教えてくれた。

 なんだかロエルは、その人のことを忘れられないみたい。

 それなのに、魔石はロエルを私の恋人だと思いこんじゃうなんて……。


 とまどう私にティコティスは、私に出始めているチョーカーの副作用、タイプCの対処方法を話す。


 その方法とは――。

 魔石が私の恋人であると認定したロエルに、毎日100回、100日間キスしてもらうこと。


 そしたら、チョーカーは私の首から はずれてくれる……らしい。

 ちょっと、待って!

 100回×100日=10000回! 


 1万回もキス!? しかもキスとキスの あいまには、愛の言葉をささやくことが必須!!


 ティコティスはロエルに、毎日100回、100日間、私にキスすることを依頼する。 (えっ?)

 ロエルはそれを承諾してしまう。(ええっ?)


 私、これからどうなっちゃうの!?


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