表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/234

プロローグという名の自己紹介──あれ? これって自己紹介になってなくね?

スペシャルに勢いで書いた連載ものです。

更新は不定期でこの物語の到達点がどこに向かっているのかすら作者にも不明というとんでも見切り発車。


 

 俺はリース。王都から馬車で一週間以上も掛かる距離にある町出身の健康優良児だ。歳は十五。得意な魔法は『防御魔法』だ。敵からの攻撃を防いだりするアレだ。

 

 ……やはり訂正しておく。俺が『扱える』魔法は防御魔法『だけ』だ。それ以外の魔法に関しては致命的に才能が欠落しているらしい。

 

 どうやら、俺以外の人間はだいたい『属性』を有した何かしらの魔法を習得、行使できるようだ。指先に火をともしたり、風を起こしたり、水を生み出したり、地面を動かしたり、と。ついでに言えば『防御魔法』なんて、魔力を持って生まれた人間なら誰もが扱える初心者向けの、更にその手前扱いの超初歩的魔法だったりする。

 

 俺より数日前に生まれた友人なんてすごいぞ。

 

 一人の人間が扱える属性は基本的に一属性。だが、俺の幼なじみでもあるそいつは前代未聞の四属性持ちだ。極希に二属性持ちも出たりするが、四つの属性を持つ人間など記録に残っている限りでは数えるほどらしい。

 

 しかもこいつ、昔から妙に頭がよい。言葉を話せるようになったのも、町で同年内に生まれた誰よりも早かったし、歩き回るのも早かった……らしい。

 

 バブバブハイハイしていたころの記憶なんて正確に覚えているわけ無いだろ。実母の乳を吸う記憶など思い出したくもないわ! 色々と萎えるわ! するなら若いねーちゃんの乳にしたいわ!

 

 話が脱線した。

 

 幼なじみのそいつ──アルフィと言うのだが、齢六歳にして無駄に落ち着いた感じで無駄にカリスマが溢れ、いつの間にかガキどものリーダー格となっていた。大人数で遊ぶときはだいたいアルフィが中心となって騒いでいたと思う。俺か? 女子のスカートめくりに勤しんで、張り手を頬に食らってたな。あの頃は俺も若かったんだよ。今では外見より中が大事なのだと心得ています。ああ、彼女ほしい。

 

 また脱線したな。

 

 奴は女にモテた。多分、ガキどもの中では一つ飛び抜けたイケメンであり、さらには運動もできた。子供同士の喧嘩では『一人を除いて』負けなしだ。喧嘩を売ってくる当て馬的な若造を、爽やかスマイルを保ったままノックアウトするのだ。そりゃぁ女子から黄色い歓声も飛ぶだろうさ。俺か? お隣のお隣のお姉さんの風呂場を覗こうとしたがあえなく見つかり、甲高い悲鳴と共にタライが飛んできた。後もう少しで『山』の頂点を視界に納められたのに。無念。

 

 また脱(略)。

 

 奴は勉強もできた。魔法に関して優れた才能を持った輩は、そのほとんどが優秀な頭脳を持っているらしいのだが、アルフィもその例に漏れず学校では非常に優秀な成績を誇っていた。学校ではテストの都度に先生に褒められるのが日常風景となっていたな。俺か? 学校の廊下でバケツ両手に立たされているのが日常風景になってたな。黒板に想像しうる限りの美しい女体を描いたのがバレたらしい。友人からは大絶賛を受けたのに。あ、成績は割と上位です。勘違いするなよ? 俺も勉強はそこそこできたのだ。ただ、俺の行動が理解されなかっただけなのだ。

 

 ま(略)。

 

 安心してほしい。ここからが本番だ。

 

 優秀すぎる上にイケメンという、野郎の大半が(爆死しろ)と念を送りつけたくなるであろうアルフィという男だが、奴にも面白いところがあったりする。

 

 ある日は「くッ、俺の左目が目覚める」とか目を押さえながら呻いていた。ゴミでも入ったのか?

 

 ある日は「我が右腕が言うことを聞かぬ」とか、腕を押さえながら呻いていた。肘の痛いところでもぶつけたのだろう。

 

 ある日は「俺の右手が真っ赤に燃えさかるっ!?」とか、叫んでいた。火属性魔法を使ってりゃぁそりゃ燃えさかるでしょうよ。

 

 こんな挙動不審なそぶりを時折見せてくれる、割と愉快な奴でもあるのだ。なんだかんだで良い友人である。

 

 

 さて、前置きはここまでで良いだろう。

 

 俺が十五歳の時。アルフィの噂を聞きつけたある人物が町を訪れた少し後から話は始まる。

 

 友人のことばかりを紹介していたが、これは俺による成り上がり物語である。

これとは別に

『カンナのカンナ 〜間違いで召喚された俺のシナリオブレイカーな英雄伝説〜』

http://ncode.syosetu.com/n3877cq/

短編2作『異世界に召喚された彼らが手に入れたものシリーズ』

http://ncode.syosetu.com/s7810c/

があるのでよければどうぞ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『大賢者の愛弟子 〜防御魔法のススメ〜』
アマゾンでも販売中。単行本版と電子書籍版の双方があります
大賢者pop
― 新着の感想 ―
[気になる点] 前代未聞って言ったのに数えるほどはいるってのは
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ