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まずは温かい食事から

明日明後日が夜まで仕事になったんで、その日は投稿お休みします。

なので気合いで今日投稿しました。

「ひっぐ…。本当に、ありがとうございますっ!貴女方が助けてくれなければ、私たちはずっと……ゴブリンの…。うぅ〜…」

「うんうん。辛かったね…。もう大丈夫だよ!ボクたちが『アーロンの町』まで送り届けてあげるから」


エレナさんがゴブリンから解放された女性たちを慰めている。

彼女の服を着ているとはいえ、一部は下着のサイズが合わなかったり、パーカーしか着ていない人などがいる。

俺はあまり直視しない方がいいだろう。

それに言葉にしたくない程の屈辱を味わった後だ。男の俺が近寄るのは控えておくに限る。


なので俺は離れたところで周りの警戒をしています。

森からは出たが、コロニーに不在中とかのゴブリンの残党がいないとも限らない。見つけ次第ぶっ潰しにいくつもりだ。


「パパ。警戒は私の方で致しますので、お昼ご飯の用意をお願いしてもよろしいでしょうか?あの方たちの分も含めて」

「ん?ああ……そうだな。きっとまともな食事も摂って来なかったろうし、まずは温かい食事からだな」


助けた女性たちがいる為、鳴がパパ呼びでご飯の用意を頼んで来た。


となると、薄味のスープだな。まともに飯を食ってない状態でいきなり固形物や濃い味の物を食べると、胃への負担がやばいらしい。具体的にどうやばいのかは知らん。

パンとか一緒に出して大丈夫だったような気がするが……怪しいのでやめておこう。今回はスープだけだ。

そこから少しずつ味を濃くしたり、消化に優しい固形物の物を食べさせよう。

それが一番安全だ。


大量に作る為、鳴には焚き火を三つ用意してもらった。

それぞれに大鍋を置いて、エレナさんの貯水瓶(ダンジョンで手に入れたやつ)から水を出して沸かす。ご飯担当が俺だからか、預けられちゃってるのよね。

沸くまでに食材の下準備を済ませよう。


「さて。具材はと…」


胃に優しい食材……キャベツと人参と、あとカブも入れるか。生姜もすりおろして入れると良いって聞いたな。

それらをエレナさんのマジッグバッグから大量に取り出し、スープの粉という名前で売られていた明らかにコンソメ味の粉を用意。


作り方はマジで超簡単。すぐに終わるぞ。

キャベツと人参とカブを細切りにして、生姜はさっき言った通りすりおろしにする。

沸いたお水にコンソメ味の粉をぶち込み、下準備した具材を全て投入。

あとはこのまま火が通るまで煮込めば完成だ。


「あれ?なんだかいい匂い…」

「本当だ。美味しそうな匂いがするね」


グツグツとスープを煮込んでいると、ずっと泣いたりエレナさんに介抱されたりしていた女性たちが俺の方を見始めた。

包丁の音すら聞こえてなかったのかな…。今やっと料理してることに気付いた感じだ。


「カガリくーん!何作ってるのー?」

「コンソメスープでーす。その人たちの胃に優しい味付けにしていますんで、エレナさんの好みじゃないことは勘弁してくださーい」


「おっけー!皆楽しみにしててねっ!カガリくんの作るご飯はどれも絶品なんだから」


いやこれに関しては誰が作ってもほとんど同じ味になるから、そんな太鼓判を押されても困る…。

塩とかも全く入れてないからな。今回ばかりは味の保証は出来ない。


「もぐもぐ…。もうちょい煮込んだ方が良いかな?」


野菜は柔らかい方が胃に優しい。まだ少し硬さがあるので、もうひと煮立ちさせれば……


「よしっ。出来た」

「美味しそうなスープですね」

「味の保証は出来ないぞ。あの人たちの為に薄味だからな。皆さーん!スープを作ったんで、良かったら飲んでくださーい!」


皆に声をかけて、スープを配って行く。

全員分の器もエレナさんのマジッグバッグに入っていたから、無事に行き渡った。なんでも入ってんなこのマジッグバッグ…。


「ずずー…。あ、美味しい…」

「温かい。久し振りだわ、こんなに温かい物は」

「なんだか、ホッとする味ね」

「うぅ〜…。生きてて良かったー!」

「ありがとうございます。本当に……ありがとう、ございます…」


「泣かれるの予想外…」


この様子だとやはり、捕まってた時はまともな飯を一切口に出来ていなかったんだな。

まっずい残飯とかその辺りだったんだろう。


この中には冒険者の人もいるそうだが、大半は一般の女性だ。ゆっくり進行プラス休み休みの移動になって、今日には到着予定だった町も明日か明後日になりそう。

飯を食わせる機会はそれなりにあるだろう。

町に着くまでの護衛は勿論だが、美味い飯もいっぱい食わせてやりたいな。


「おー!薄味だけど美味しい!」

「そうですね。さすがはパパです」


鳴とエレナさんからも好評だ。二人には申し訳ないが、しばらく助けた女性たちに食生活を合わせてもらうことになった。

俺らだけ贅沢するのは気が引けるし、それは二人も同じ気持ちだ。


「あの…」

「ん?はい。なんでしょう」


桃色の髪の女性から声が掛かる。まだ二十歳にもなっていなさそうな人だ。

エレナさんほどではないが、かなり可愛い顔立ちをしている。エレナさんと会う前だったら、心臓がうるさく鳴り響いていたことだろう。


「その……おかわりを頂いてもよろしいでしょうか?」

「え?うーん…。いくら胃に優しい物って言っても、食べ過ぎはよろしくないですよ?」


余った分は夜に回そうと思ってたし。


「お願いしますっ!こんなに美味しい食事は本当に久し振りで……もう一杯だけでいいので…。ダメ、ですか…?」


うるうるとした上目遣いでおかわりを懇願して来る桃色髪の女性。

その顔は純情な男心を持つ元男子高校生にはこうかばつぐんだ!


「はぁ〜…。仕方ないですね。一杯だけですよ?」

「あ、ありがとうございます!(˶' ࠏ ' ˶)パアァ」


うわ眩しッ!?なんて破壊力のある笑顔なんだ!


その後。他の女性も一杯だけおかわりして食事を終えた後、皆疲れも相まって寝てしまった。

仕方ないので、今日もここら辺で野営することにした。

彼女たちの体力が回復するのを待たなきゃだしな。

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