25話 ギルドマスター
なんと先ほど確認をしたら2000PVを超えていました!
え?早くも倍に?
……一体何があったしΣ(゜д゜|||)
応援ありがとうございます!m(_ _)m
10月30日に改稿してます
25話 ギルドマスター
どうしよう。この居心地の悪さどうしよう。
いや、実害があるというわけじゃないんだ。けどさ、話しかけてくるでもなく、騒ぎ立てるでもなく、チラチラとこちらに視線を送ってくるんだ。それもこのギルドにいる冒険者の大半が。
この状況を作ったエリエットは逃げやが……カードのランクアップに行ったし、同じ状況のララはなんとも思っていないのか、ニコニコと俺に寄り添うだけだ。いや、一人にされないだけ恵まれていると考えないと。
こういう時リア充の方々はどうなんですかね?俺みたいなコミュ障とは違って陽気に話しかけたりするんですかね?勇者かよ。
そんななんとも言えない微妙な時間を過ごし、エリエットが戻ってきた。
「お待たせしました。すみませんが先程のことでギルドマスターと話をしてもらうことになりました。こちらに付いて来てください。」
この言葉でまたざわっと周囲が反応した。
はぁ、勘弁してくれよ。俺は地味に幸せに生きていきたいんだよ……。てか、話をすることは決定事項かよ。俺の意見は丸無視ですか、そうですか。いや、あいつらのことを報告しないといけないから行くけどね。
俺はエリエットにジトーっと恨みのこもった視線を投げながら後ろをついて行く。
そして2階の奥の方にある部屋まで行くと、ここですと言って扉を開けた。
中は学校にある校長室のような感じで執務用の机が端の方にあり、部屋の真ん中にはテーブルを挟んで二つのソファが置いてある。
その片方のソファには筋骨隆々といった爺さんが座っているためその男がギルドマスターなのだろう。え?爺さん……だよな?どんな筋肉してんだよ!老化とかしないのか?
部屋の中に入ると男が『掛けたまえ』というので大人しく座る。
ただ、ララは座らずに俺の後ろに立っている。あれかな?奴隷が椅子に座るなとかいう奴かな?ララに視線を送っても黙って首を横に振るだけだし。
視線を戻すとジロジロといった感じに男が俺を見て言った。
「うーん、確かにそれなりに動けそうではあるがこんな若いのがなぁ……。」
いきなり失礼だな。この世界では15歳で成人だが、10代ではまだまだ若輩扱いだ。
確かに俺はまだ10代で子供みたいなもんだが、名乗りもせずいきなり人のことをジロジロ見て上から勝手に評価するのは大人としてどうなんだ?
いや、偉そうだとかいうつもりはないが(実際かなり偉い)、あまり気持ちのいいものでは無い。こう言った礼儀だとかは死んだ祖父に厳しく躾けられたのだ。
俺は何も言わずなんだこいつ?といった視線を向けたまま相手の出方を待つ。この俺の対応も十分失礼だろうが礼を尽くそうとしない奴に丁寧に接してやる義理もないだろう。
俺の思いが伝わったわけではないだろうが訝しげな視線を受けて相手も気がついたようだ。
「あぁ、すまんないきなり。俺はこのギルドを取り仕切っているボルチーニだ。今回お前たちを呼んだのはさっきエリエットが言った通りのことなんだが……そっちの嬢ちゃん悪いがフードを取ってくれ、どうも顔がわからんと落ち着かん。」
爺さんの言いたいこともわからなくはないが、この国は人族以外の差別意識が強い。できればそんなことでララを傷つけたくない。というか面倒臭いことになりたくないので断りたい。……断っても面倒かもしれないが。
ということで俺が割って入る。
「すみませんがこのままでもいいですかね?彼女にも色々あって顔を広げたく無いんですよ。……今回みたいに襲われるのはごめんですからね。」
俺が口を挟んだからなのか、断ったからなのか爺さんは顔をしかめる。
「ご心配してくださりありがとうございます、ご主人様。私は大丈夫ですよ。」
そう言ってララは目深に被ったフードの下で少し笑う。
俺とララの雰囲気で察したのか苦笑いして爺さんが口を開いた。
「あぁ、俺は別に亜人だなんだって差別はしねぇよ。悪かったな察してやれなくて。」
よし、言質は取ったからな。俺はララと視線を交わせ頷いて、ララはフードを取った。そして彼女の綺麗な相貌が露わになる。
ドアの前に立っていたエリエットさんが息を飲む中、爺さんは静かなものだった。まぁ、長生きしてそうだしエルフも見たことがあるんだろう。
「なるほどな、こりゃべっぴんさんだ。坊主が隠したがるのもわかるな。」
「でしょう?この国では特に隠しておきたいんですよ。」
爺さんがからかうように笑うが照れてたまるか。精一杯抵抗させてもらおう。
二人して笑ったところで爺さんが話を切り出す。
「さて、改めてだが俺はボルチーニ。ここのギルドマスターだ。」
「俺はハヅキです。」
「私はハヅキ様の奴隷のラナンキュラスと申します。ボルチーニ様。」
「うむ、今回お前たちを呼び出したのにはふたつ理由がある。まずはゴブリンの討伐数についてだ。一応聞くがあれは今日だけの討伐数なんだよな?」
俺は黙ったまま頷く。
「うーむ、普通ではないな。次に坊主、討伐履歴に盗賊3人とあるがこれはどういうことだ?」
「それについては後で報告しようと思ってたんですよ。今日ここで彼女の登録をした時に冒険者に絡まれましてね。とりあえずはその場を巻いたんですが街の外で襲われまして……それで自衛のために仕方なく。」
エリエットは爺さんに視線を向けられると顔を青くして小さく頷き肯定した。
「はい、そちらのラナンキュラスさんが登録された際にお二方がモーブの連中に絡まれているのはその場にいた職員や冒険者が確認しています。止める間も無くハヅキさんがあしらったので問題ないかと思ったんですが……。まさか街の外で襲うなんてことまでするとは……。」
なwまwえw。モーブって、モブかよ。確かにザ・モブって感じではあったが。
いや、笑うな。人の名前で笑うのは失礼だろう!(目をそらし)
黙ったままだと笑ってしまいそうなのでこちらから話を振ることにする。……モーブってw。
「それらの二つで問題でもありましたか?」
「問題か……モーブたちのことは何も問題ない。賞金はかかってないが常時討伐依頼の報奨金が出る。というかよく生きて帰ってきたな。あいつらの素行の悪さは散々注意してきたんだがな、まさか新人を殺しにかかるとは……。」
ということはゴブリンの方か?新人じゃゴブリンなんて狩れないだろうってことか?
「ある意味問題なのはゴブリンの方だ。お前たち二人合わせて94体、約100体のゴブリンを1日で討伐するなんて普通じゃねぇ。」
「それは俺たちが何か不正をしたと言いたいんですか?」
「ん?あぁ、言葉が足らんかったな。そうじゃねぇ、普通はこんなにゴブリンが集まることはないんだ。森で何か異常が起こってるのかもしれん。何か気づいたことはないか?」
なるほどね、言われてみればおかしいわ。毎日、あんなにゴブリンが沸いてたら街が滅びてもおかしくないわ。
てか、この流れはもしかして……。見てこいカ◯ロ!ってパターンじゃ。
俺はこの先に待っているだろう断れない依頼に一人ため息をついた。
ご視聴ありがとうございます。
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