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転生したら……蚊!!??なんでやぁぁぁ!!!  作者: Red/春日玲音


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8/8

聖女と女神様

くそぉぉぉ! あのおっぱいちゃんのせいで、また入れねぇ!!!


俺は歯を噛み締めた……って、まぁ、蚊に歯なんてねぇんだけどさ。

そんなことより、あのおっぱいちゃんだよ!!


幼い顔立ちに、ふわふわの金髪ツインテール。

天使みたいな笑顔を浮かべてるくせに、その胸は推定95センチオーバーの爆乳Eカップ……いや、もしかしてF寄り? 

 神殿の聖衣が悲鳴を上げてるぞ、あれ。

布が「もう限界……」って泣いてるのが俺の複眼にははっきり見える。


俺が神殿の門に近づくたび、彼女はどこからともなく現れて、


「邪悪な気配ぃぃぃ!!」


と、聖魔法の光をぶちかましてくるんだ。


 俺はただ、女神様に文句を……じゃなくて、祈りを捧げに来ただけなのに!

一匹の弱々しい蚊が、なんで毎回「聖なる浄化の光」連発されて、黒焦げになりかけるんだよ!

くそぉ、血ぃ吸うたろかぁ!


「俺の寿命……あとわずかなんだぜ? 夏の終わりが近いんだよ……!」


 最後ぐらい、女神様に文句の一つでも言わせてくれてもバチは当たらねぇだろ!

 ついでに「胸がでかすぎるシスターさんの件」について、意見を述べる権利くらい——


 そう毒づきながら、俺は神殿の石段の陰で小さく羽を震わせていると、どこからともなく、きらきらした可愛らしい声が響いた。


『えへへ~……蚊さん?害虫は神殿に入れないんだよぉ』


え、誰!?

俺の複眼が慌ただしく周囲を掃く。声の主はどこにも見えない。


『ふふっ、面白いよぉ! 蚊のくせに女神の神殿でそんなにムキになって! わたし、ちょっと気になっちゃった♪』


 声は明らかに楽しげで、鈴を転がすような少女の笑い声が混じっていた。

 荘厳さとか威厳とかは微塵もなく、むしろ好奇心旺盛な女の子が悪戯を見つけたみたいなノリだ。


『ねえねえ、特別に話を聞いてあげる! 女神のわたしが、直々に! ……ただしぃ~、条件があるけどねぇ~』


 俺は固まった。

 まさか……この声、女神様本人!?

 しかも、予想以上に可愛い声で俺をからかってる……!


『あの聖女ちゃんの胸について、もっともっと具体的に、熱~く語ってみせて? わたしが気に入ったら、ご褒美あげちゃう! どう? がんばってみる~?』


…………は?


『えへへ~、どう? がんばって語ってみて~♪』


女神様の声が、ワクワクした少女みたいに弾んでいる。

俺は複眼をぐるぐる回しながら、覚悟を決めた。


「……わかりましたよ、女神様。ストレートにいきます!」


俺は小さく羽をブンブン震わせ、大きく息を吸うと語りだす。


「あのおっぱいちゃんの胸はマジでヤバいんだよ!!95超えてるEカップ、いや絶対F寄りだろあれ!

幼い顔してるくせにあの爆乳、完全に反則だろ!神殿の聖衣がパンパンに張り裂けそうになってて、

動くたびにユサユサ、プルンプルン揺れて、俺の複眼が釘付けになるレベルなんだよ!!

あの谷間、深すぎて蚊の俺でも吸い込まれそうなんだよ!

柔らかそう、温かそう、重そう、でもプリプリしてて……触ったら一生分の血を吸った以上の幸福感が得られそうで、でも触ったら即座に聖魔法で灰になるんだろこの野郎!!

でかすぎ、柔らかすぎ、聖女にあるまじき凶悪さだ!

あれで『邪悪な気配!』とか言ってる時点で、お前自身が一番の邪悪な誘惑じゃねぇか!!

あんなもんを前にしたら、普通の男は祈りとかどうでもよくなって、邪悪な妄想を垂れ流すだろっ!

あれだけ凶器みたいな胸をぶら下げておいて、聖女面して清純ぶってるのも、余計妄想に拍車をかけるんだよっ!

『邪悪』を生み出してるのは、お前のそのでかい胸なんだよっ!!」

 

俺は一気にまくしたてて、息切れしながら石段にへばりついた。

熱くなりすぎて複眼が熱を持ってる気がする。


……しかし、俺は蚊だから、全然興奮しねぇんだよな……

複眼で見てても『でけぇなー』と思うだけで、心臓も高鳴らねぇし……あれだけ熱く語ってみても、全然リビドーが迸らねぇ、くそぉ!


『きゃはっ♪ 蚊さん正直すぎ! 「興奮しねぇ」って、すっごく面白いよぉ~! えへへ、聖女ちゃんの胸がでかすぎて邪悪とか、蚊なのにそんなこと思うんだね!』


女神様の声が、ますます楽しそうに弾んだ。

すると、急にいたずらっぽい、くすくすという笑いが混じった。


『ふふっ……じゃあさ、興奮できるようにしてあげようか? わたし、女神だもん♪ 簡単だよ~?』


その提案に、俺の複眼がカッと見開かれた。


「ぜひ!!」


思わず食い気味で返事をしてしまった。

蚊の俺が何を期待してるんだって話だけど、反射的に出てしまったんだよ!

すると、女神様の声がさらに小悪魔っぽく、甘ったるく変わった。

まるで悪戯を思いついた少女が、にやにや笑ってるみたいな……。


『えへへ~……でもぉ、興奮した後どうするの?

その身体で発散できるの? 蚊さんのちっちゃな身体で、聖女ちゃんのあの大きなおっぱいに興奮したら……どうやって発散するつもり~?』


…………。


一瞬、沈黙が落ちた。

俺のちっぽけな蚊の脳みそが、真っ白になった。


「…………は?」


 発散? この身体で? 俺は蚊だぞ!? 針みたいな口吻で血を吸うことしかできないのに、興奮したあとどうしろって言うんだよ!

 聖女の胸に突っ込んでいって「吸わせてくれ!」ってなるのか!?

 パチンって叩き潰されて終わるだろ?


女神様は俺の動揺をまるごと楽しんでいるのか、声がますます楽しげに響く。


『ふふふっ♪ どうするの~? 教えて? 蚊さん♪』


……女神ちゃん、君はただの小悪魔だろ!

可愛い声でこんなこと言うなんて、完全に性格悪すぎる!!


「あの……女神様……? ちょっと待って……俺、ただ血が吸えればそれで…………」


『え~? 今さら逃げようとしてるの~? かわいい♪』


完全に玩具にされ始めていた。


『くすくすくす……蚊さん、ほんっと面白いから、少しだけ弄っちゃお♪』


 女神ちゃんの声が、完全に小悪魔のそれになっていた。

 いたずらっ子が悪戯を思いついたときの、ワクワクした笑い声。

 女神なのに小悪魔とは……


 そして、次の瞬間——

 俺のちっぽけな蚊の身体が、ぱあぁっと淡いピンクの光に包まれた。


「え、ええっ!? なにこれ!? 体が熱っ……!?」


『ほら、聖女ちゃんを見て♪』


言われるがままに、石段の陰から聖女のおっぱいちゃんをチラリと覗いた瞬間——


ドクン!


俺の複眼の奥で、何かが爆発した。


「お、おおおおっ!? このリビドー!! なんだこの波!! 胸が……あの爆乳が、ヤバいくらいエロく見える!! 柔らかそうで、揺れそうで、谷間が深すぎて吸い込まれそうだ……!!」


今まで「でけぇなー」くらいにしか思わなかったのに、急に全身が熱くなって、羽が小刻みに震え始めた。興奮してる。明らかに興奮してる。でも——


「……って、興奮したけどどうすりゃいいんだこれぇぇ!! この体で何ができるんだよ! 針で刺す以外に選択肢ねぇだろ!!」


パニックになりながらも、俺の足は勝手に動き出していた。


『ほら、聖女ちゃんの血吸ってきなよ~♪ 今ならいけるよ?』


女神ちゃんの声が、甘く誘うように響く。

俺は言われるがまま、ふらふらと聖女に向かって飛んでいった。

聖女ちゃんはすぐに俺の気配を察知して、いつものように胸を揺らしながら立ち上がった。


「邪悪な気配……! 退散しなさいっ!」


聖魔法を放とうと手を掲げたその瞬間——


ピキッ。


見えない力に全身を拘束され、彼女の動きがピタリと止まった。


「え……? あっ、動けない……!? な、なにこれ……!?」


必死に体をよじって、見えない拘束から逃れようとする聖女ちゃん。

大きな胸が、聖衣の中でぐにゅんぐにゅんと激しく揺れ、彼女の幼い顔が赤らんで困った表情を浮かべる。

その姿が、さらに俺を興奮させる。


「うおおおっ! 色っぽすぎるだろそれ!! 暴れてるだけであの胸が……!! ますますヤバい!!」


興奮MAXの俺は、聖女ちゃんの首筋めがけて一直線に突進した。


「では、いただきます!! 美少女の血ぃぃぃぃ!!!」


チュッ……!


俺の針みたいな口吻が、聖女ちゃんの白い肌に刺さった瞬間——


「ひゃうっ!? あっ、なに……!? 熱い……!」


聖女ちゃんが小さく甘い声を漏らした。

俺は夢中で、彼女の血を吸い始めた。

普段よりずっと甘くて、濃厚で、興奮で頭がおかしくなりそうな味……!


しかし、吸いながらも心のどこかで叫んでいた。


(……吸ってるだけじゃん! 興奮してるのに、この体じゃこれ以上何もできねぇ!! 女神ちゃん、完全に俺を玩具にして遊んでるだけだろこれ!!)


一方、女神ちゃんの笑い声が頭の中に響き渡る。


『きゃはははっ♪ 蚊さん必死すぎ! 顔(複眼)が真っ赤だよ~? どう? 美少女の血、美味しいでしょ? ふふふっ、もっと吸っちゃっていいよ♪』


チュッ……チュクチュク……。


俺は夢中で聖女ちゃんの首筋に針を刺し、甘い血を吸い続けていた。

極上で、濃厚で、ほのかに甘くて、フルーティーみたいな……まさに美少女の血。

遊ばれていると分かっていても、この誘惑に抗えない。


血を吸われている聖女ちゃん——


「んっ……あっ、は……! 熱い……何か、……あんっ!」


甘ったるい声を漏らし始めた。


「やっ……だめ、あん……ひゃうんっ!」


体をびくびく震わせ、拘束されたまま胸を大きく上下させながら、幼い顔を真っ赤に染めて喘いでいる。

あの爆乳が聖衣の中で激しく揺れ、聖女の清楚なイメージが完全に崩壊しつつある。


(うおおおっ! 血吸ってるだけなのにこの反応!? 聖女ちゃんエロすぎんだろ!! 女神ちゃんの力か!? 俺の吸血がただの吸血じゃなくなってる??)


興奮と罪悪感と快楽が入り混じり、俺のちっちゃな体は震えが止まらず必死に血を吸い続ける。


やがて、満足するほど血を吸い終わった瞬間——


ドクン……!!


俺の中で、何かが大きく弾けた。


「……あ。」


急に頭が冷めた。

さっきまでのムラムラが、潮が引くようにスゥゥゥっと消えていく。


「……は? 俺、今何やってんだ?」


複眼で自分を見つめ直す。

体長3ミリの蚊が、美少女聖女の首筋に刺さったまま、血を吸い終わった後で放心している図。

しかもさっきまで「うおおお興奮!」とか叫んでた自分が急に恥ずかしくなってきた。


……うん、賢者タイムってやつだね。


聖女ちゃんはまだ拘束されたまま、息を荒げているが先ほどまでの様に興奮することはない。

一方、頭の中では女神ちゃんが大笑いしていた。


『きゃははははっ♪ 蚊さん、賢者タイム入っちゃった~!? 顔(複眼)が一瞬でしょぼーんってなってるよ! かわいすぎるんだけど! 血吸ってる最中はあんなに必死だったのに、終わったら即醒めるとか、蚊ってほんと情けないねぇ~。くすくすくす……どう? 少しは発散できた? それとも……まだ足りない? もう一回吸っちゃおうか♪』


俺は聖女ちゃんの肩から離れ、石段まで全力で逃げ帰りながら、心の中で全力で叫んだ。

「女神ちゃん……!アンタ絶対悪魔だろぉぉぉ!!」

女神ちゃんはケラケラ笑うだけだった。


……うん、この小悪魔女神ちゃんとは係らない方がいい。

尚、血を吸ったことで、聖女ちゃんの名前が判明した。

ミリアちゃん、15歳。

因みに90のDだそうだ……。蚊の俺から見れば大差ないよな。

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