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1-3:▼畜雷ユニット
ーVの整備庫ー
整備庫の中心に大きなトラックが停まっている。
荷台は2000系蓄雷缶と改造された変圧器が組み合わされたLCUと呼ばれる畜雷ユニット6機が大半を占めている。
残された空間にはVが手にしていた避雷針が納められ満載となる。
トラックに乗り込む2人。
Vがスターターパネルをタップし起動させる。
計器が作動しメーターパネルにはクルマメーカーのロゴが表示される。
【Teー】社名の一部は壊れていてノイズが走っている。
そのノイズ部分には油性マジックで「a Time!」の落書きがされている。
それを一撫でしてVが聞く。
「で、どんな感じよ?」
クルマに接続されたPCを起動し、認証コードを入力しながらエルが答える。
「今日のはまぁまぁってところかな。捕まえられれば4500は固い…っと準備完了。しっかしホントこの旧型よく動いてるな…骨董品なのに…」
「使えるもんは本当にぶっ壊れるまで全て使うのがGECgだろ?」
「だから知らんて!よく言ってるそのジーイーなんちゃらってやつ!」
言い合いながら家をあとにする二人。
行先には黒い雲が立ち込めている。