「最先端」とは?
体調が悪い日が続く。
あと3000字とか4000字とかじゃなくて1000文字程度で頻度を高めて行きたい。
最近、別の所で漫画の考察をするにあたってインド神話絡みの事を調べるようになり、数年前に日本でも公開され、神話に強い影響を受けているインド映画「バーフバリ」を見てみようかな、と思った。
結構時間も経過しているし、ネタバレ覚悟で感想などを見てみようと調べてみるとサジェストには賛否両論な感じであった。
それ自体はインド神話を少しでも知っている人間からすると現代日本人では仕方ない、と思いながら感想を見ていく事に。
他人の感じる「面白い」感覚について自分と差があるのは理解している。
価値観の違い、まぁ「好み」の問題だ。
「好みではない」を「面白くない」とバッサリ言うのは少し思うところはあるが一応それを頭の中で変換して価値観が違う、と納得させている。
しかし、感想を見ていて呆れたのは「古臭い」「なんでダンスしてるの?」「閉鎖的」「時代遅れでアップデートしていない。」といった感想。挙句に監督は「最先端」の映画を見て勉強し直せ、との言葉。
面白い、面白くないは個人の問題だがこの「最先端」を盾にした感想という名の罵言罵倒。
自分の知る「最先端」の定義には「多様性」というものもあり、地方の文化、あるいは他国の文化を尊重するべきであるというものがあった筈だが上記のような感想のどこに「多様性」があるのだろう。
自分は「文化」を「弱音の集大成」だと捉えている。
自然だとか生活する上での弱音から生まれた教訓の集合、それが文化。
だから「文化」によって助かる人が消え、それを継承するために人が無理をしなくてはならなくなったら淘汰され、変化するべきだと思うが、それはその文化の中にいる人間だ。
外にいる人間はその文化を尊重するべきだ。
関心を寄せ、理解を示す。
それが無理なら自分には合わないとすれば良い。
だが「最先端」とやらと比較して水準が低いから、「最先端」とは異なる表現をしているから「面白くない」
異文化に対して何の関心も理解も示さない。
異文化や新しい価値観を見下す様は人間として最先端どころか「旧態然」としていないか。どっちが「閉鎖的」なんだ?
あくまで「他国の映画を見た素人の感想」についての感想となってしまうのだが「最先端こそ正義、それ以外は悪」「価値のあるものしか許さない」といった物は酷く弱々しく思える。
「最先端」を自分の価値観と誤認しているが価値観は自分の過去から形成される。
価値は自分と関心を向けた物や人との間に発生する。
ネットの向こう側の人間だから顔も知らないが子供ではない筈だ。
貴方が貴方の価値観で良い、悪いを判断し、価値を示せ。
「最先端」は貴方が作った価値観じゃない。