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何か書きたい。  作者: 冬の老人
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80点。その4。

応援とか挟んだけどまだ80点の話は続く。

80点を目指すのは最終目標としては親となるため。

親に成るために強者になる必要がある。

その強者になるためには無駄が必要となる。

女は無駄を通して自分以外の存在に興味、関心を向ける力身につける必要がある。

男は放置しておけば勝手に自分以外の存在に興味、関心を向けるため、それを制御するための術を身につける必要がある。


かつての日本というのはその「無駄」というものがそれが男女で異なっており、男は仕事、女は礼儀作法や家事などであった。

現代のようにスマホはおろかパソコンなどない時代では力仕事、体力仕事は多く、どうやっても男女で平等に同じ賃金で扱うことなどできない。

そのため分担することは出来たが現代ではその理屈は通用しない。

創造性やら行動力、思考力など頭脳の面が重視されて肉体的に男でなければ、あるいは女でなければならない仕事はかなり少なくなった。


結果、能力のある者とない者で格差が大きくなり、そして世代でその格差は簡単に克服できない。それどころか世代を重ねる毎に広がる。

何故ならかつて拘りを持て余していた男達が100点をいかにして80点に抑えるか四苦八苦して居たところに拘りの持たない女達が無駄を切り捨てていき、80点への道を簡単にしてしまった。

結果、簡単な80点は最低限へとなる。

仕事についてはその繰り返しで80点を目指し、80点になればそれは新たな60点、スタンダードとなり、また次の80点、次世代モデルを目指す。

経済的、技術的な急成長は間違いなく男女の歩み寄りによるもの。


しかしそれも鈍化する。

経済が高速に発達する一方で日本人のメンタルなどはずっと「大和魂」をやっていたから。

右と左で車輪が異なる車、とでも言えばいいか。

サイズの異なる車輪では前に上手く進めない。

技術や経済力の成長に反して日本人の文化や魂、価値観、そうしたものは成長スピードが緩やかだった。

そもそもが男女で分断されていた以上仕事が男の分野、男が解決すべき無駄だった。

それを女が介入して成長スピードが加速した。

ここで男が女側の家庭だとか礼儀作法に介入していれば成長は安定した筈だった。


しかし男は拘りを解消するために仕事にのめり込む。

それがエッセイで何度も言っている女の性質の土台に男の性質がある状態。

何故上に上がるのか。

拘りを解消するため。

生きて行く上で最低限しなければならない仕事の範疇で上に上がる分には≒で賃金も上がっていく。

金さえ稼げば家庭を省みないでも女から咎められない。

拘りを解消するため、とはいえ「仕事に一生懸命」なんだから。

その仕事に一生懸命、を盾にして拘りを解消し続けられるなら女としても楽だったかもしれないが賃上げなんてすぐに頭打ちが来る。

仕事に一生懸命、が盾にならなくなる。


しかし多数派が正義の社会。

日本の男はマザコン。母親に泣きつく。

あくまで泣きつくというのは比喩ではあるが拘りの解消のために母親、つまり古い世代と男が結びつく田舎に愛想を尽かして女が都会に逃げる。

経済的、技術的には100点から80点へ向かう男と60点から80点に向かう女、それぞれが歩み寄った。

しかし経済的な所だけで歩み寄った結果、ドンドン文化、魂の面で男女の歩み寄りは出来ないまま。

女は海外や都会、新しい物に惹かれるがスタート地点の違いに苦しむ。 

日本の女が強い海外の男を求めれば同じ様に強い海外の女と戦うことを意味する。

田舎の女が優れた都会の男を求めれば同じ様に優れた都会の女と戦うことを意味する。

女が新しい物を求めれば古い自分を認めなければならなくなる。


そうした戦いにおいて不利ではあるが絶対負けるわけではない。

しかし自分以外への拘りが少ないという事は努力も出来ない。愛着も湧かない。コストもかけない。

それで結局妥協した相手と結婚して子供を産んだところで様々な問題が待っていてそれを我慢する。

我慢するから苦痛になるがその気を紛らわすために男にも子供にも我慢させる。


仕事への拘りや礼儀作法等が生きて行く上での無駄でなくなり、生活のための最低限となった以上、経済の車輪の大きさと日本の文化や魂などの車輪の大きさを揃える必要にある。

そのためには趣味や様々な価値観という生きて行く上では無駄なものを通して男女が歩み寄る必要がある。

男は母親、古い世代から「男は仕事さえすれば良い」という甘やかしを振り払い、「拘るべき物」として仕事以外の無駄に目を向けなければならない。

女はその拘りを受け止める必要がある。男が新たに拘りを持とうとする無駄を切り捨てた所で女は成長できないし男も成長しない。

今の状況が辛ければ辛いほど、今まで自分が選んできた選択肢が間違いだらけだったと自覚しなければならない。 


誰だって自分の非を認めるのは辛い。

泣きたくなる、吐き気がする。目眩がする。

じゃあ、我慢する必要がない。

泣けばいい、吐き出せばいい、休めばいい。

そこが女は61点目、男は99点目。

強がりならどうせ動けぬ。なら休んだ方がいい。



また脱線したような気もする。

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