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~探偵~03
三十分後。彼は主な村人には話を付けたと言って帰ってきた。
「ありがとうございます、ラース村長」
「いえいえ、お気になさらず。当時事件に関わっていた者には、それぞれ違う時間を伝えておきました。三十分間隔です。事情聴取は一人ずつがいいかと思ったんで」
「助かります」
何と気の利く人だろうか。感心してしまう。
「当時も、そうだったので……」
なるほど。
「彼らはこの家に来てくれます。とはいっても、すぐは無理ですよ。身だしなみを整えるくらいの時間はあげてきたので。つまりは、三十分」
意味ありげにラース村長は言う。そして向かいの席に座る。
「それは……」
「俺の話。聞くでしょう?」
こうも協力的だとびっくりだ。逆に怪しく思えてくるぞ。ほら、小説なんかだと大体最初に出会う優しそうな青年が、実は裏の顔があって、すんごい残虐性を持った犯人で……なんて。これは小説ではないのだけれども。
「もちろんです」
彼は村長として、この村のことのほとんどを知っているはずだ。それに当時は少年として捜索活動に関与。さらには最初に発見された人体の一部、左手人差し指を見つけた少年少女の一員でもある。
聞かない理由は、ない。




