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1ー2ー1 初めての街、マ○ラタウン

ステータスの肥大化を感じたので大幅な修正を加えました。ご了承ください。


一日早いですが書き上げることが出来たので投稿します。

「それで? 後どれくらいかかりそうだ?」

『国境の隣の魔の森を抜けるには後二時間はかかりますね』

「二時間ってことは……朝が来そうだな。ペースアップでもするか」


 俺は今、イズから南の帝国の端の都市を目指していた。距離にして三百キロ、二十四時間マラソン程の時間がかかりそうだ。


 そして現在七割を過ぎている。俺のステータスの高さがここに来て影響を与えてくれた。まだ八時間程しか走っていないにも関わらず全然疲れていない。八時間も、だったのが今では八時間しか、という感じ方に変わっている。これくらいの脚力が元の世界の時から欲しかった。


 所々で魔物が現れはするものの、ぶっちゃけイズのダンジョンの魔物の方が強かった。ダーインスレイヴで瞬殺出来るし、回収するほどの価値がないものは捨てている。どうせ魔物の餌になるから捨てても大丈夫だ。


 早く温かいお布団で寝たい。出来れば三日間は寝ていたいな。素材を売ればそれだけのお金は得られるだろうし、俺を襲ってくるなら返り討ちにするだけだ。並大抵の相手じゃ俺はやられないし、最悪、六割回復したユラに護衛をしてもらえばいい。最弱ジョブの本領発揮だ。


『主のことは守るから任せな』

『言い方が間違っていますよ。マスターには敬語を使い敬うのです』

「いや、そこまでしなくていいから」


 シャノンは少しやりすぎな面がある。

 恐怖や格好で縛り付けてしまう関係ならばいらない。俺が欲しいのは心からの信頼であり、ユラを仲間にしたのは俺が欲しいと思ったからだ。


『なるほど、さすがはマスターですね』

『出来うる限り敬語を使うと約束しよう。ただしいつもというわけにはいかん。俺が疲れてしまうからな』

「いいいい、俺はユラを配下の騎士として紹介するつもりだ。その時に配下らしい話し方をしてくれればいいさ」

『俺がまた騎士をやるとはな。任せてもらおう。デュラハンである騎士、ユラはヨーヘイを主と認め共に戦い、主のために命を落とすことを約束しよう』


 あー駄目だ。ユラも存外大げさだ。


「死ななくていい。俺が死んだら契約が切れるからすぐに生きるために逃げろ。誰かを巻き添えにして死ぬのだけは俺が許せねえ」

『わがままですね』

『それくらい言えるのが主として好ましい。我が老体、過分に力を発揮してみせよう』


 そんなユラの忠義心を聞いている時に、ついに俺は森を出た。久方ぶりの開けた道だ。回るように走っていたため王国と帝国の間にある検問の場は通らずに済んでいる。


 まさか魔の森という普通の人では倒せない魔物のいる場所を通る人がいるとは思わないだろう。俺が倒していた魔物達の中にはステータスが五百のものもいるし、冒険者換算ではF〜SSSの内のBランク以上の力を持つ。シャノンから聞いた話なので間違いはないはずだ。


 ちなみに俺のステータスは冒険者ならばBランク程の力らしい。五百程ならBランク下位のステータス、千超ならBランクの上位といった感じだ。五百の差というのは大きなもので動く速度とかも目で追えなくなるほどの違いがある。


 だから俺が本気で動けばユラからすればやっと目で動きを視認出来るのだ。なのに勘なども併用して攻撃を何とかすることも出来るのですごいと思う。ベルフェゴール戦の時に実感した。


 弱体化エヴァはAランク程の力だろうな。俺の死ぬ覚悟でのステータスより少し低い程度だし。誠也兄に関しては文句もないSランク以上の本当の人外だ。


「……強い奴らが多すぎるなぁ」

『主はまだ戦いを始めたばかりだ。勘などの教えられそうなものは教えてやるから安心しな』


 そこは頼るしかないよな。


 剣技に関しては王国でも指折りだったらしいユラに頼ればいい。魔法ではシャノンからイメージを補足してもらえばいいから、案外楽に撃てる。連発も楽だ。


 二人を得たことでの利点は大きいと思う。強いからというだけで仲間にするのも時には必要かもな。


「おっ、アレがアスの街か?」

『その通りですね。いくらかのお金はあるでしょうからユラを召喚してもいいのでは?』

「そうなんだけどね。やっぱりお金は大事だから中で召喚することにするよ」


 一応、有名になりたくはないからユラに頑張ってもらおうと思っている。もちろん、俺もゆっくりとランクを上げて、目をかけられないようにやっていくつもりだけど。ただBランクまで行ったら一旦終了だな。この街に残る必要性がない。


『俺たちの目標は二週間以内にユラが冒険者ランクをCにすること。俺は一ヶ月かけてゆっくりと、ユラを隠れ蓑にしてやらせてもらう。宿と部屋は一緒にするから言い訳に使ったり俺の中に戻ってもいい』

『感謝する。二週間ならばぶっ通しでやれば何とかなりそうだ』

『私も実体を持てれば……』

『ごめんな、ある程度まで強くなったらレベル上げも行う予定だから。さすがにこのステータスでは満足しない』


 いつ、誠也兄が襲ってくるかはわからない。出来れば戦いたくはないけどそうも言ってられないだろう。今でも誠也兄は大好きだから、やっぱり思ってしまう。誠也兄が悪事をする理由があるのだ、と。なんだかんだ言って俺の信頼出来た兄、それも血縁関係だったのだから仕方ないだろう。


『私のマスターなのですから胸を張ってください。シャノンはいつでもマスターの味方です』


 抱きしめたいほどに嬉しい言葉だ。

 後はここに四人がいればもっと良かったのだけど。さて、中に入るか。


「おいおい、こんな真夜中にどうかしたのか?」

「すいません、峠越えの最中にブラッドウルフに襲われて……」


 ブラッドウルフはBランクの魔物だ。確かにいたよ。俺が瞬殺したけど。


「お前、よく生きていたな……」


 門番の優しさでちょっとだけ胸が痛くなる。嘘ついて中に入ろうとしてるから良心が許さないのだろう。いや、俺は天性のペテン師だ。


「それで……家宝であるマジックリュックはなんとか守りきったんですけど……それ以外のものが……」

「荷台にでも積んでいたのか? まあ、運が悪かったとしか言えないな。分かった、俺がなんとかしてやるよ。ちょっと待ってな、税は払えるか?」


 後ろに控えていた若い門番に指示を出しながら俺に聞いてくる。よく見ると渋めの顔で俺の対応をしてくれているのはダンディーな男性だ。


 ステータスは……二百超えなので頑張ったのだろう。年は見た目よりも若く三十前半。これは有望株に入ると思うな。


「払えます。銀貨一枚でいいですか?」


 アルからお金は貰っている。好きなように使ってくれということで帝国でまた会うためのお金でもある。銅貨→大銅貨→銀貨→大銀貨→金貨→大金貨→ミスリル貨となっており、百枚で上の貨幣と両替が出来る。大体街へ入るための税金は大銅貨が普通だからアスの街は少しだけ税が高いということだ。ただしその分、設備もしっかりとしており治安もいい。お金に余裕はあるしユラもいるからこの街にして正解だと思う。


 他の街のギルドマスターとか領主はきな臭い所がある、とシャノンから聞いていたのもあるけどな。やっぱりシャノンはチートだと思う。


「おーお金は持っていたんだな。用心深いって言うのはいいことだぞ」

「ありがとうございます。そういえばお名前を聞いても?」


 ダンディーな男性は頭を掻きながら「ウースだ」と笑いながら答えてくれた。


「俺は洋平といいます」


 頭を下げてウースの顔を見る。


 笑っているのでファーストコンタクトは上々か。こういう所で俺の人柄を広めておけば王国からの接触が少なくなるはずだ。俺の方に付く人も多くなるだろうし。


「礼儀正しいな。どこぞの貴族様かな? 服装もしっかりとしているし」

「違いますよ。お金があったらこの街には来ていませんし」

「それもそうだな」


 ウースはガハガハと大口を開けて笑い出した。腰に差しているダーインスレイヴからもそういう考えになったのだろうけど、俺は貴族になるつもりはない。ユラの盾で呑気に暮らしたいし、俺が力を振るう時は極力少なくしたい。


 生産を伸ばして影で勢力を広げるのも悪くはないな。ユラがいれば簡単に一国を築けるだけの戦力を持てるはずだ。ユラの場合、進化も出来るだろうし俺は玄武がある。一番不明なのはシャノンだけど、その頭脳を使えばいくらでも使える場所がある。適材適所、どの人をどこにどうすればいいかが問題であってそれが出来ない者が愚王と馬鹿にされる。王国のレグド王のようにな。


「おっ、来たか。これを持っていれば仮の市民としてここにいられる。早めにギルドに入るなり役所で国籍を得ることだな」

「旅もしたいので冒険者になろうかと思います。Dランクなら簡単に倒せますから」

「将来有望だな。まあ、頑張ってくれ」


 肩をバシバシ叩いてくる。普通に痛いな。ダメージ貫通でも持ってるんじゃないのか。


 ウースにお礼を言ってから中に入る。そして俺は前方に広がる景色に息を飲んでしまった。


 いくつもの街灯が並び数人の人が移動している。奥に夜の街特有の遊びの場がありキャッチャーの女性も多い。ステータスを見れば娼婦と書かれている。


 よく函館の街が百万ドルの夜景としてテレビで放送されているが、それに引けを取らないほどの美しさがある。


 娼婦だって馬鹿にするものや性的差別だと主張する人がいるが、立派な職業だし必要性のあるものだ。性的なことをお金で買う、それで男性の欲望を薄くしているわけでもある。それがレイプ等を遠回しに回避していると俺は思う。もちろん、百パーセント防げているとは言えないが。


 とりあえず俺はそういう店には行かない。興味がないのか、と聞かれればあるけどそれなら奴隷を買って、とかの方がいいと思う。別に怖いとか、恥ずかしいとかが理由ではない、絶対に。


『主が心の中で言い訳をしているな』

『マスターも男子ですから。実体を持ったらいつでも夜這いしに来ていいんですよ』

『シャノンありがとな。ユラは後で覚えておけよ』


 ユラは俺の肩で大声で笑う。


 二人とも二次元姿は今出したようで俺の肩でくつろいでいる。ユラに関しては仕事量多くするから別にいいか。


 そうして俺は朝焼けの登り始めた街を歩いた。目的地は冒険者ギルドだ。

娼婦に関しては人それぞれの考え方があると思います。その上で見てもらえるとありがたいです。


次回、冒険者ギルド。題名が決まらなくて困っています。中身とタイトルのネタ探しをしないといけませんね。


次回更新予定日は8月24日です。


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