1ー1ー6真のダンジョン二層目〜彼は疲れた〜
やっぱり駄目だと思って書き直ししました。
まず鉄の回収だ。
これはここを出た後も使えるだろう。俺は錬金術で楽に稼いで生きていたいし。
……じゃあ、なんで今、頑張って戦っているんだろう。
俺は頭を抱えた。ぶっちゃけやる意味ないじゃないか。
ベルフェゴールに聞きたい、だけじゃ理由にはならないよな。
考え事をしながらネクロマンサーの素材を回収する。ローブと杖だ、厨二心をくすぐられる。
ゾンビのドロップアイテムはない、いやあるにはあるが腐った肉でいらない。
だが念の為に鑑定眼で見てみる。
すると、わかったことは食したものを毒(強)状態にさせるらしい。つまり初めて見る状態異常のアイテムだろう。
これあればゲームとかのコンボができるんじゃないだろうか。俺は結構ゲームが好きで、RPGを好んでやる。
その中で自身で編み出したレベルアップ方法があった。
例えば高レベルの初期の頃から行ける場所がある。無論、そこで敵を倒すことは不可能だ。
だからその場所を駆け巡ることしかしていなかった。ただ強い武器を手に入れるためだけに。
マップの境目まで行けるかどうかで敵に見つかる。じゃないと即死だ。
そこでダメージがある程度通る武器と、失敗した料理を見つける。
失敗した料理は食べた相手を毒状態にさせ、時間で微小のダメージを与えてくれる。
だが体力を一残すため、ダメージの通る攻撃が必要だ。まあ武器で補填できたのだが。
それのおかげで初期だというのに、レベルは最高値に近かった。
そしてそれができるのではないか。
そう思って俺はワクワクした。まあ食料に接することはないとはいえ、ゾンビ肉を大量に収納したくはないけどな。
よって十枚だ。それ以上はいらない。
収納し終わったのを確認してから、俺は二階層目に降りてみた。
階下は前と同じような世界。最初に来たイズのダンジョンのような洞窟の中。
ステータスを一応見てみると、レベルが七上がっていた。これは意外に稼げるな。
このダンジョン内で経験値を稼ぐのは難しくなさそうだ。ただもっと稼げる方法はないだろうか。
ゲームとかで経験値を稼ぐ方法。
やっぱりここを出た方がレベルを上げやすいだろうか。
それともネクロマンサーだけを狩る、周回プレイでもしようか。それはそれで稼げそうだが、発生時間の間隔はどれほどだろうか。
時間の無駄のような気がする。
一応、二階層目の魔物を発見して、即斬首する。ウルフ系統の進化系だろうか。二足歩行の狼だ。
コボルトだろうか、と思ったがそれは安直だろう。そのため鑑定眼をかけてみたが、そのままコボルトと出て笑った。
それをいつの間にか現れたコボルトが見たのか、怒り俺に向かってきた。
自分が笑われたと思ったのか。まあ即斬首だったが。
経験値は、ゾンビよりも多い。
武器のおかげが強いけど、コボルトもゾンビも変わらず首切りで一撃だ。
ある程度、中を探索したがコボルトの進化種もいない。簡単すぎる。
……いや油断大敵、心を落ち着かせないと。
数度の深呼吸をして、コボルトの死体の山を倉庫内に積み上げていく。
そのまま洞窟内で探索を続けた。主に寝る場所を探すために。
まあすぐにそれは見つかったんだが、あいにくその場は最低の場所であった。
魔物が多数集まる場所。
うん、二十体ほどいるな。それもコボルトと杖を持ったコボルトとで分かれてるし。
まあ、いいや。
気配遮断をかけダーインスレイヴ片手に、中まで入っていく。
広さも大したことがないから、一気に全員倒せるかもしれない。
そんな思いを胸に一度回転斬りを行った。
なんということでしょう。周りは鮮血で溢れ飛び散る内臓が頬にベタりと当たります。
すぐに光になって消えていきますが。
どんなスプラッタだよ、とツッコミを入れながら、生きながらえてしまった二体のコボルトを屠る。
時間はかからない。
一応、全部を収納してから行き止まりの角に腰を下ろす。
周りには結界を張っておいたので、死にはしないはずだ。
ゆっくり行こうよ、時間はまだあるし。
倉庫内からコボルトの肉を取り出し、火魔法で炙っていく。油が滴り落ちるがあまり美味しそうではないな。
一応口に含んでみるが、これまたなんということでしょう。
油が落ちるので脂ギッシュなのかと思いきや、まさかのパサパサ。
とんだ夕食となってしまった。
そんなことを考えながら、俺は七個の肉のブロックを食うのだった。
そして食事も終えたのでそのまま横になる。
ゴツゴツとした岩の感触が背にあたり、とても痛い。だが想像していたほどではないようだ。
ステータスを見るがレベルの上昇も少ない。やはり経験値を多量に必要としすぎているのかもしれない。
まあその分、ステータスの上がりもいいんだけど……でも、どこぞの勇者くんと変わらぬ、いや少し劣るステータスの上昇量だ。
何回かレベルアップしてた時の上昇量見てたし。
はあっ、つまんね。
そのまま俺は瞳を閉じることにした。
できればこの世界が夢であると、今更に願って。
◇◇◇
その後、数時間後に俺は目覚めた。
別になにか理由があるでもなく、目が覚めてしまった。コボルトがいる訳でもない。
よくあることだ、眠いのに目が覚めるという矛盾である。
これは何かあるのかな、そう思って俺はダーインスレイヴを持ってその場を後にした。
ぶっちゃけ億劫だ。そもそも、シオンがいればこのダンジョンを楽にクリアできたんじゃないか?
「……俺が戦う理由とは?」
あれだ、欝だな。
一度、ここで暮らすのも悪くないかもしれない。なんかそんな気持ちが強くなってきた。
はっ、まさかこれが怠惰の力……。
ステータスを見てみるが変化はない。
やっぱりね、そんな感想しか出ない。
まあ、一度、ここでレベル上げも悪くないかもしれないな。
まあ、嘘だが。
そんなことしていたら、本当に何も知らないままで終わってしまう。孤独すらもわからないのだから。
「駄目だな。……マイナス思考になっていたようだ」
ダーインスレイヴを持つ力を強めて、結界を切った。周囲にコボルトはいないようで、安心して外に出れる。
一応、フロアボスとは戦っておきたい。
そう思いコボルトを探す。
いた。こんなに簡単に見つかっていいのだろうか。いや魔物の多さを悲しむべきか。
魔物の巣窟であるダンジョンでそんな感情を抱くのもおかしい話だが。
見つけたのは二体のコボルトである。杖を持っているコボルトと普通のコボルトだ。
杖持ちとは戦っていなかったから丁度いい。
そう思って俺はダーインスレイヴを鞘に戻し、腰にかけた。




