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不死鳥の召喚士  作者: 張田ハリル@スロースタート
序章 力を求めて
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この味は嘘をついている味だぜ、シズ

 戦いから目を覚ましても誰かがシズと京香先生、アル以外いたわる人はいない。と言うよりもなんと言えばいいのかわからないんだろうな。

 なにせ俺は外れ勇者だったはずだ。それこそ周りからすれば自分よりも下がいると思えるから頑張れたのだろうし。

 まあ俺には関係ないな。俺は俺だしこいつらを守りたいとも思っていない。

「よく頑張ったね。少し本気を出してしまったよ」

「途中で変わったのは気付いてましたよ。まあいい手だと思ったんですけどね。魔剣を作って興奮状態にさせ意識を保たせる」

「そうだね、そんな武器があるなら欲しいと思ったさ。まあ今日はもういいよ。休みなさい」

 そう言って俺を部屋へと戻るように促すアル。それを聞いていたのか、

「なぜ彼はすぐに戻れるのですか? あんな簡単な戦いで」

「君は……誰だい?」

「水木です! 人の名前くらい覚えてください!」

「覚える価値もないと感じたんだろうね。僕は才能ある人以外興味が無いから」

 それに切れたのだろうか水木は模擬戦用の剣を振り上げる。が、それは悪手だ。

「最低だね、さすがは玩具でしかない木偶の坊だ。……興ざめだ、今日の模擬戦はお終い。残るものは残って勝手にやりたまえ」

 アルは俺の手を取る。それに気付いていたからかシズが後ろを付いてくる。

 水木は壁もとで唸っていた。一瞬の瞬きで壁までぶっ飛ばされたんだ。驚かない人がいないだろう。

「……それでなにか用でもあるんですか?」

「いや無いさ、ただ君の部屋に行ってみたくてね。シズ君も行ったんだろう?」

 そうですけど、と何故か照れるシズ。と言うか、

「シズには才能があると思ったんですか?」

「そこも含めて腰を下ろして話をしたいな。そう君の部屋で」

 笑いながら引っ張る手を強める。そんなに行きたいものかな。

 じゃあ仕方ないですね、と逆に手を引っ張る。せめて男らしいところは見せたい。女性リードは流石に女々しいだろう。

「アル、シズ付いてこえ……付いてこい」

 噛んだことをごまかすためにもう一度言い直す。クスクスと笑うシズに今のは笑うところだったのかい、と変に納得しているアル。無性に楽しかった。


 ギィーと響きながら開く扉。流石に少し古いから仕方ないのだろう。

「やっぱりか。君だけ外れ勇者だからとこんな部屋に」

 篭手を付けているはずなのにギリギリと鳴るアルの手。

「いや、別に構わない。これも含めてステータスを隠すことにしたんだ」

 変に上がってばかりのステータスなら驚くに決まっている。そこで聞かれてなんと答えればいいのか。

 馬鹿正直に答えればいいように扱われて終わり、それなら多少不便でも外に出てから異世界を謳歌すればいいさ。

「ステータスは隠していたんだね。どうりで強いわけだ」

「私よりも強いの?」

「うーん、魔力以外ならシズには勝ってるよ。アルには勝てないかな」

 当たり前さ、とベッドに腰掛け甲冑を外し始めるアル。シズはアルが女性で驚いているようだ。

「クールビューティ、私もなりたい」

「なんでやねん」

 変にツッコミを入れてしまった俺をほうっておいてアルが話し出す。

「君たちの世界では本当に偏見がないんだね」

「違いますよ。騎士制度が昔過ぎて現実味がないだけです」

 手でやれやれだぜ、と言いたげなシズ。またデコピンの構えをするとピクンと跳ねた。そして瞳を瞑って物欲しそうな表情をし始める。

 えっなに、シズってマゾだったの。

「なにやられたいの?」

「ヨーヘイになら、どんとこーい」

 瞳を瞑りながら器用に胸をドーンと握り拳で叩く。その後にゲホゲホと咳き込んでいた。

「まだその天然は治らないのか」

「天然じゃないしぃ。馬鹿なだけだしぃ」

 ムーっと頬を膨らませるシズはとても愛らしかった。

「なるほど、君はそういうのが好みなんだね」

 同じくムーっと頬を膨らませるアル。

「なにをやっているんですか?」

 運悪く扉を開けて入ってきたサーシャにこの世の汚物を見ているような目で見られる。

「やめて、俺はマゾじゃない」

「なにいってるんですか、でもヨーヘイ様をいじめるのも悪くないかも」

「そういうこと言う人ほどそういう系統の人なんだよ」

「なら僕も参戦しようかな。君にいじめてもらおうか」

 カオスな状況になり始めたその場を沈めるためにまずシズにはデコピンをしておいた。おい、その嬉しそうな顔をやめろ。

「それで話を戻すけどシズには才能があるの?」

「あるに決まっているだろう。彼女の回復魔法は並大抵のものではない。それこそ聖女と呼ばれるほどだろうね」

 変態聖女か、キャラが濃そうだ。

「私は変態じゃないよ」

 心を読んだのかこっちに視線を向けてくるシズ。汗かきながら言っても説得力がない。

「その汗は?」

「べっ別に痛くて快感を得たわけではないから」

 その言い方は肯定しているのとかわりないよね。シズは嘘つきです。

変態キャラが好きなので入れました。やっぱり変態は愛すべきキャラですよね(笑)


これからもよろしくお願いします。出来ればブックマークや評価等もよろしくお願いします。

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