29 LOVE!太郎②
勇者が宿にやって来た②の委員長視点バージョンです。
委員長の太郎への溢れる愛をお楽しみ下さい。
1週間の特訓で、何とか馬車の操縦をものにした。
馬を間近で見るのも初めてだったが、必死だった。
太郎の宿に行くのに、いつまでも国側の人間を連れて行きたくはなかったから。
宿に着いたら太郎が、
「委員長~お疲れ様♪
凄いね。1週間で覚えたの?」
と可愛く労ってくれた。
見惚れながら、微笑み返す。
相変わらず可愛いな♪
慣れない馬車の操縦に緊張してたけど、疲れも吹き飛んだ。
太郎が小さな男の子を前に抱き抱えている。
子供が子供を抱えてるの…可愛いな!
同じ歳だけど、太郎は仕草も表情も、可愛い。
可愛いとしか形容できない存在なのだ。
太郎の指示で、馬車を車庫に入れた。
後はクラスの皆がやってくれる。
緊張から解放され、太郎の可愛いさに癒される。
うん、ずっと愛でていたい。
夕食を早めにして、宿にいる人達と顔合わせをした。
太郎が出したカレーやご飯に涙が出そうになりつつ食べた。
家庭のカレーも美味しいし、チーズナンとスパイシーなインドカレーも合う。
欧風カレーも無論美味しい。
ピタパンに野菜や惣菜とカレーを詰めても美味しかった。
初めてのカレーや料理に、戸惑っていたから、自然に手助けしながら、会話になった。
カレーは正義だな!
『皆違って、皆良い』
金子みすずの詩の通りだ!!
スラムの住民と言うが、元々は東地区の善良な一般市民だ。
話を聞き、人物を見れば、問題ない事が分かる。
宿が営業したら、色んな人達が来る。
信用出来る人達が太郎の側にいるのは良い事だ。
太郎と一緒に過ごしたかったが、太郎の頼みを緋と引き受けてしまった。
明日は鶏を入手して、本を購入して来る事になった。
まあ、太郎の頼みは断りたくないし。
可愛く頼まれ、お礼も言われたし。
まあ、不満はない。
屋根裏の大部屋に行く、太郎のスキルだろう。
壁だった一面にマンガが並んでる。
まあ、チートだと思ってたけど…。
80年代のマンガ~最近の、召喚後のマンガ!?
まあ、太郎だしな。
色々と話した後で、お守りのアイテム袋の事や、無詠唱での魔法行使をゲロった。
皆、中身を見て絶叫だ!
俺はこっそり見て知ってた。
皆、言われた通り見なかったんだな。
太郎の横で寝顔を見つつ、いつの間にか寝てしまった。
寝てる太郎は、いつも以上に可愛いかった。
朝は太郎より先に起きれなかった。
朝の寝顔を見れず、残念に思う。
夜だけでなく、寝起きも見たかったのに…。
朝御飯も素晴らしかった。
日本に居たときより、朝食や和食の大切さが実感出来ている。
久しぶりの味噌汁は美味かった。
視界が滲んだのは、湯気のせいだと思っておく。
味噌汁のせいじゃない!
だし巻き玉子は甘くないタイプ。
太郎と好みが一致していて、嬉しい。
一緒に生活してもやって行けそうだ。
和食を味わって食べてから、洋食も食べた。
皆違って、皆良いからな!
早く戻れるように、急いで出掛けた。
太郎が弁当やお金、アイテム袋や鳥ゲージを渡して来た。
夫婦の朝の様で、なかなか良かった。
一緒に暮らしたら、毎日、こんなんだろうか…
笑顔で見送ってくれた。
◇◆◆◆◆◆◆◆◆◇
用事を済ませて急いで帰る。
俺の帰る場所は、太郎の所だ!
一緒におやつを食べる。
おやつもいいが、太郎も良いな。
歳を取っても、一緒にこうしていたいな。
あっという間に16時だ。
そろそろ出ないと、門が閉まってしまう。
また来週、太郎に会うのを楽しみに、頑張ろう。
お読み下さり、ありがとうございました。
いつも、感想、ブクマ、評価をありがとうございます。
とっても嬉しいです。
お互いに重要視してる事が違うので、重複しつつ、別視点も入ってます♪
短かったですが、お楽しみ頂けたら幸いです。
また時々は、主人公以外の視点も入れて行きますね。
【異世界漫喫2】を投稿しました。
【異世界桃太郎】と同じ異世界で、補完し合う形でストーリーを絡めて行く予定です。
単品でも楽しめるのですが、同じ異世界を別の国から、別の立場から書いてるので、世界観がより分かると思います。
もし良かったら、読んでみて下さい♪




