悲劇
外に出て店のドアを閉めた途端人が勢いよく走ってきた。
そして、ドルヒにぶつかった。
だが、ただぶつかったのではなかった。
ドルヒの足元に血が落ちる。
ドルヒがその男を突き放す。
ナイフの刺さったままの出血箇所を押さえる。
「貴様、何のために!」
そうドルヒは叫んでいうが、相手は答えるつもりはなかった。
懐から拳銃を取り出した。
そして、
ズダァン!ズダァン!ズダァン!ズダァン!
4発撃った。
ドルヒはドアにもたれ、ズルズルとドアに血の跡をつけながら崩れ落ちた。
エーデルはドルヒの元へ行く。
微かに呼吸がある。
だが、エーデルには生きているという安心よりも撃ってきた男を殺そうとする殺意が湧いた。
エーデルはドルヒの懐からナイフを取り出す。
これは、ドルヒが拳銃よりもナイフの方が役立つ時が来るということで入れていたものだった。
だが、役立つのはこの時ではなかった。
エーデルはナイフを握りその男に向かって走った。
ドスッ
刺さる音がした。
だが、エーデルは腹部右側が熱くなることを感じた。
下を見るとエーデルにナイフが刺さり、血がたれている。
エーデルはよろめきながら後に下がる。
すると、その男は走り出した。
エーデルはそれを目で追う。
ズダァーン!
銃声とともにその男は倒れた。
後ろを見るとさっきの店長の構えたライフルの銃口から煙が出ていた。
すると、周りに悲鳴や叫び声などがするのが分かった。
そして、エーデルはそのまま意識を失った。
「これが、私の父が死んだ原因さ。刺してきた男は父の周りの国との友好関係についての方針に反対する軍人のひとりだった。本当に一瞬の出来事だった。あんな一瞬で家族を大事な人を失うなんて。」
エーデルは上を見ながら言う。
「・・・」
神威は何か言おうとしたが、何も言葉が出てこなかった。
コンコン
ドアをノックする音がした。
「なんだ?」
エーデルがそう言うと
女の人の声が聞こえた。
「食事の用意が整いました。」
「分かった。すぐ向かう。」
そう返事をすると、メイドの歩く音が聞こえた。
「もうそんな時間か。よし、行くぞ神威。飯だ。」
エーデルは時計を見てから、そう言い席を立った。
神威もエーデルのあとを追うように席を立ちエーデルと一緒に部屋を出た。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
作者のかるびぃんです。
エーデルの刺傷そして、父親の死エーデルの過去は辛いものでしたね。
次回をお楽しみに




