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怖がり少女を捕らえたモノ

 また彼らは住処を失ってしまった。最近は、ひとつの場所にいるのが難しくなってしまった。彼らはまた住処を見つけるために、移動をする。

 全ては彼らの守るべき姫の為に。あちらからこちらへ、彼らは歩き回る。








 灯は学校にいた。昼休みの時間なのだが、お弁当は食べ終わり、友人達とお菓子を食べていた。


「聞いてよー。この前、私妖精見たんだよ」

 灯は真面目な顔をして、友達にそう告げた。

まー(まじ)?すげーな」

 ギャルの真白がそう答えた。

「本当かよ。モテようとして不思議ちゃんキャラ目指しても、今更意味ないかんな」

 もう1人の友人、羽金玲衣(はがねれい)がそう言った。冷ややかな眼差しである。しかし灯はくじけない。自慢じゃないが、灯はO型だ。些細なことではくじけない。引っこ抜いても出てくる雑草のような人間だ。ある意味、面倒な人間でもある。しかし、しょうがないO型なのだから。


「本当だよ。私って心が綺麗だから見えたんだよ」

  図々しくそう言う灯に、玲衣は呆れて、「はいはい」と適当に流した。

 その時、近くの席にいた5人の男女が、悲鳴をあげた。灯達は、そちらの方を見た。男女のグループが、あるものを見ながら、きゃあきゃあ、わあわあと騒いでいた。


「これ、本物?」

「そうだよ!合成なんて出来ないし」

「うわあ、まじかー」

「てか、本物だったら、俺やばいんじゃないか?」

「あはは、お前、死んだりして!」

「はあ?死なねえよ!」

 何やら物騒な話をしている。気になるが、怖かったので、灯は知らんぷりをしようとした。


「これ、バカリに見せてみようぜ」

「えー?バカリ、泣いちゃうよ。かわいそうだからやめなよ」

「どんな反応するか気になるだろ?」

「そりゃあ、まあ、そうだね」

「おい、バカリー!これ、見てみろよ!」

 知らんぷり出来なかった。灯は逃げようと立ち上がったが、敵はすぐ近くにいて捕まえられた。そして、無理やり席に座らされて、あるモノを見せられた。

 あるモノとは、スマホだ。スマホの画面には、画像が写っていた。廃墟のような所に、そのグループの男女4人がピースしている。その画像を見た途端に何故か灯は吐き気が込み上げ、涙目になった。


「ほらー!バカリ泣いちゃうじゃん!かわいそうだよー」

「あ、本当だ。俺、言われるまで気がつかなかったけど、バカリはすぐ気づいたな」

 これといって特徴のない、強いて言えば短髪で野球をやっていそうな男子生徒、高村のその言葉に灯は吐きそうになりながらも、首を傾げた。

  すぐ気づいた?何のことだ?灯のその様子を見て、茶髪の男子生徒、半田が言う。


「バカリは気づいてなさそうだぞ。ほれ、ここ見てみろ。おかしいだろ?心霊写真だぞ、これ」

 茶髪の男子生徒の指を指したところを、灯と真白と玲衣が見る。

  それを見て、灯は青ざめた。

  画像に写っている、高村の首。その首を絞めつけるような白い手がある。そして、さらによく見てみたら、高村の後ろにある、微かに開いている扉には、顔半分だけ見えている女の顔があった。顔の詳細はぼやけてよく見えないが、目が血走っている。

  灯は口元を抑えて、えづきそうになるのをこらえる。本当に吐きそうになるぐらい、気持ち悪い。そして、女の顔が異様に恐ろしかった。


「なんだ。この首の光のことか?そういうのって、ホコリに光が当たるとそう写るんだってな。あと、ピンボケとかでもそうなるらしいし、全然心霊写真じゃねぇよ!」

 口の悪い玲衣がそう突っ込んだ。玲衣の言葉に疑問を感じて、灯はもう一度、画像に写る短髪の男子生徒の首を見る。しかし、やはり白い手がある。友達の言っていた光ではなかった。

 その事を指摘しようかと思ったが、画像を見てまた気持ち悪くなる。灯は、「吐きそう」と呟いた。灯の周りにいる人間はギョッとした。


「バカリ!ごめん!そんな怖がりだったとは思わなかった」

 慌てふためく男女の5人グループ。灯を心配した真白は「保健室かトイレに行く?」と聞いてくる。

 灯は吐き気をこらえながら、頷いた。




 結局あの後、灯は玲衣におんぶされて、トイレに行って吐いた。吐いたら楽になり、教室に戻ると先ほどのグループにまた謝罪された。灯は心が綺麗だから(と思いこんでいるから)許した。



 帰宅時に、灯は気持ちを切り替えるために、大好きなペットショップに向かっていた。

 灯は亀が好きだが、犬も好きだ。灯が今から向かうペットショップには子犬がいっぱいいる。その子犬を見に行くのだ。

 ペットショップに向かう途中で、ある変な声を聞いた。


『したーにー。したーにー。したーにー。したーにー』

 聞いたことがある、変なかけ声だ。以前、このかけ声を聞いた時は、兄と一緒だった。灯が声の主を見ようとしたら、それを兄に阻止された。兄いわく、“ちっちゃいおっさんがワラワラいた”らしい。それに興味を持った灯が見ようとしたら、“あれは悪いヤツ”だから、見たらいけないと言ったのだ。ちょい悪なちっちゃいおっさんを灯はずっと見たかったのだ。


『片寄れー。片寄れー。よけろー。よけろー』

 やはり聞こえる。灯は、ちょい悪なちっちゃいおっさんを見ようと、顔を下に向けた。

 俯いた灯は顔を引きつらせた。確かに兄の言う通りに、ちっちゃいおっさんがワラワラいた。あと一歩前に出ていれば、確実に踏んでいた位置にワラワラいた。

 何故、灯が顔を引きつらせたかというと想像と全然違ったのだ。灯はファンシーな小人を想像していた。シンデレラの小人のような、トンガリ帽子にカラフルな服を着て、白い髭を蓄えて丸々とした体型のかわいい小人だ。

 しかし、実物は違った。たしかに親指くらいの大きさの小人だ。だが、羽織りと股引を着て、頭には笠を被っている。ちらりと見える肌の色は真っ黒だ。何故か、先頭にいる小人達は手に小さい金槌を持っている。かなり日本風のちっちゃいおっさん達だった。全然かわいくない。

 それが、かなりの人数で行列を作り、道路を横切っていた。灯はしゃがみこんで、まじまじと、その行列を眺めることにした。


『したーにー。したーにー。したーにー。したーにー』

 彼らは灯に気づかずに一生懸命、かけ声をあげながら歩いている。

 行列の真ん中を見たら、ちっちゃいおっさんが2人がかりで駕籠(人が座る部分の籠を一本の棒に吊して、運ぶもの)を担いでいるのに気づいた。


 この箱には何が入っているんだろう?

 灯はそう思い、小さい駕籠に顔を近づけて、中を覗こうとする。しかし、あまりに小さくてしゃがんでいる状態では見えない。灯は道端に這いつくばって、地面に頬と手をつけて、駕籠を覗こうとした。

 道路に這いつくばる姿はなかなかの不審者だ。しかし、偶然にも誰もいなかった。


 這いつくばって見ることで、駕籠が見やすくなった。駕籠には小窓があった。小窓から中を見ようとしたら、黒い瞳と目が合った。


『無礼者!そこの者を引っ捕らえよ!』

 そんな可愛らしい女の子の声が駕籠の中から聞こえた。

 ちっちゃいおっさん達が一斉に灯の方を見た。笠に隠れていて見えなかった顔が灯の方に向くことで露わになる。ちっちゃいおっさん達は蟻のような顔をしていた。

 蟻のような顔をしたちっちゃいおっさん達に一斉に見られて、灯は身体をビクッと震わせた。慌てて立ち上がろうとしたが、ポニーテールをちっちゃいおっさん達に掴まれて阻止された。

 そして、這いつくばっている状態で、ちっちゃいおっさん達に完全包囲されてしまった。手首は糸みたいなもので縛られてしまった。

 その姿はまるで、小人に捕まったどこかのガリバーとかいう旅行している人みたいだった。





『おい、人の子。何が目的で姫様に近づいた?』

 灯はちっちゃいおっさん達に囲まれて、問いただされていた。

 夕方だったのだが、気がついたら空が暗くなっている。そして、誰かに助けを求めようとしたが、何故か誰も通らない。相変わらず、灯は地面に這いつくばっている状態である。


「ええと、何が何だか…ただ、中に何が入ってるのかなぁって思って」

 灯がそう答えると、「しらばっくれるつもりか!」とちっちゃいおっさん達が憤る。

 そして、「皆のもの!やれー!」と1人が叫んだら、ちっちゃいおっさん達は手に持つ金槌を灯に向けて振り下ろす。

 痛みを予想して、灯は瞼を強く閉じた。


 ポテッポテッポテッポテッ

 間抜けな音が聞こえた。そして、痛みは感じない。皮膚を刺激されているような感覚はあるが、あんまり痛くない。例えるなら、軽いデコピンを身体中の皮膚にされている感じだ。

 灯は目を開いた。


 ポテッポテッポテッポテッ

 ちっちゃいおっさん達が、灯の頬や手や足に金槌を一生懸命振り下ろしていた。金槌が小さ過ぎて痛くないのだ。

 痛くない灯は、とりあえず気が済むまでちっちゃいおっさん達の好きなようにさせる事にした。


 そして、油断していたら左目を攻撃されて、灯は「目がぁーうわああああ!」とのたうちまわった。

 灯がゴロゴロとのたうちまわるので、ちっちゃいおっさん達は、サァーと安全な場所に逃げる。のたうちまわっている内に、手首を拘束していた糸のようなものがほどけた。

 灯は解放された手で左目を抑えて、痛みを凌いでいた。


『我らの恐ろしさを知ったか!人の子よ』

 そう言うちっちゃいおっさん達に、灯はムッとしたが、左目の痛みでどうする気にもなれなかった。

 ちっちゃいおっさん達はまた灯に近づいてきて、攻撃をしようとしている。


『皆のもの、待て』

 その声が聞こえたら、ちっちゃいおっさん達はピタリと止まった。


『その人の子は害なさそうだ』

 灯は声の主を見ようと、顔を向けた。

 駕籠の扉が開いて、着物姿のちっちゃいモノが出てきた。手足はちっちゃいおっさん達と一緒で、黒かった。顔はやはり、蟻のようなのだが、ちっちゃいおっさん達と違って、目が異様に大きく、宇宙人(グレイ)みたいだ。


『姫様!危険でございます!中にお入りください!』

 ちっちゃいおっさん達が喚くが、その姫と呼ばれた着物姿のちっちゃいモノは、『鎮まれ』と言うと、皆黙り込んだ。


『人の子、頼みがある』

 姫はそう言った。


「ええー」と灯は左目を抑えながら、嫌そうな声を出した。灯は心が綺麗な人間(だと思っている)だが、さすがにいきなり攻撃されて危害を加えられたりしたら、嫌な気分になるのだ。


『今はこのような小さい姿だが、大きくなることも出来るのだ。そうすれば、金槌でお前を叩き殺すことなどたやすいこと。さあ、人の子、頼みを聞いてくれるか?』

 姫の言葉に灯は血の気が引いた。無言でコクコクと頷く。気がついたら、左目の痛みは無くなっていた。

 姫は語り出した。



 ちっちゃいおっさん達や姫は見た目通り、元々は蟻だった。

 彼らの祖先は身体が大きかったのだが、時代のせいかは分からないが、世代交代をしているうちにどんどん身体は小さくなり、今のような小ささになってしまった。しかし、灯を脅した言葉の通りに、力を蓄えることが出来たら大きくなることも可能らしい。


 何故彼女達が異形のモノになったのか。姫の死んでしまった祖母いわく、人々にたくさん踏まれた蟻達の恨みつらみで、このような風に力をつけたらしい。

 しかし、姫の死んでしまった祖父は、祖母と違うことを言った。昔の人々は蟻を信仰していたのだが、時代とともに信仰を忘れられてしまった。その恨みつらみで、このような風に力をつけたのだと言っていたのだ。

 祖父母で言うことが違い、結局、何故このような力をつけたのかは、誰も知らないのだ。


 唯一、姫達が分かること。それは子孫を残すことだ。この姫がこの一族の長であり、次世代の産みの母になる。つまり女王だ。


 次世代を産む準備をしようとしているのだが、なかなか安全な場所がない。彼らの小さい足ではそんな遠くにも移動出来ないのだ。

 やっと場所を見つけたと思ったら、住処を掘られて灰色の泥 (コンクリート)を流しこめられる。

 別の場所を見つけたら、今度は毒ガス(殺虫剤)を住処に入れられて、仲間をたくさん失った。

 人間への報復を考えたが、人間の落し物を食事として貰っていることも多いので、それも出来なかった。とりあえず、次世代を産むことを考えて、安全な場所を見つけるしかないのだ。


 その安全な場所を教えて欲しい。そして連れて行って欲しい。

 それが姫の頼みだった。


「ええー。私不動産屋じゃないから分からないよ。安全な場所ってどこかあるかなぁ」

 灯は首を傾げて言う。


『もし、安全じゃない場所に我らを連れて行ってたら、お前を叩き殺す。逆に安全な場所に連れて行ってくれたら、お前にもし危険が及んだら我らが守ってやろう』

 灯は、ことの重要性に青ざめながら、必死に考えた。






 灯はひたすら歩いていた。考えても思いつかなかったので、どこか安全な場所はないかと探しながら歩いていた。

 ちっちゃいおっさん達は灯の体操服入れに入れて運んでいた。姫はVIPなので、灯の制服の胸ポケットに入って貰っている。


 歩いている途中に、おかしい、と灯は思った。ペットショップへ向かう途中の道路でちっちゃいおっさん達に出会ったのだ。しかし、灯は今見知らぬ道を歩いていた。完全に迷子である。

 辺りは真っ暗で、何も見当たらない。

 上を見上げたら、黒い空に大きな満月が浮かんでいた。


 ここにちっちゃいおっさん達と姫を追いて逃げようかとも思った。しかし、それだと叩き殺される可能性もあるし、何より逃げようとしても道が分からないので逃げようがない。

 灯はとりあえず歩き回ることにした。


 カーン

 カーン

 真後ろから、拍子木の音が聞こえた。まさか、と灯は顔を引きつらせる。


 カーン

 カーン

 やはり拍子木の音が聞こえる。しかし、“火の用心”というかけ声は聞こえない。

 灯は走り始めた。以前も遭遇した送り拍子木という名前のいたずらっ子だ。

 母いわく、悪いヤツじゃないと言っていたが、いたずらっ子が良いヤツのはずがない。だから逃げることにした。

 灯が走ると、体操服入れが、前後にぐわんぐわんと振り子のように動く。その都度、『うおお!』『何事だ!』『敵襲か!』とちっちゃいおっさん達の声が聞こえたが、灯は無視をする。姫は胸ポケットから顔を出して、『なんだこの音は』と呟いていた。


 カーン

 カーン

 あきらかに拍子木の音が近くなっている。


 灯は闇雲に走る。拍子木の音が背後まで迫ってきている。その時、ドンッと勢い良く何かにぶつかった。


 よく見たら、人だった。前を見ていたはずだが、気づかなかった。灯は慌てて、「すみません!大丈夫ですか?」とその人物に尋ねる。


「大丈夫だ」

 着物姿の男性はそう答えた。暗闇で見えなかったのだが、よく見てみて灯は驚く。その男性は、一度会ったことのある灯の叔父だったのだ。名前は確か静だ。

 初めて会った時と変わらず、彼はストイックで少し冷たい印象を持たせた。顔は似てないが、どことなくミステリアスな感じが灯の兄に雰囲気が似ている。いつのまにか、拍子木の音は聞こえ無くなっていた。


「叔父さん、何でここにいるの?」

 灯が首を傾げて尋ねる。

「拍子木の音が聞こえたから、屋敷から出て来たんだ。送り拍子木だったのか。珍しいな」

 叔父は静かにそう言った。以前、従兄弟に初めて会った時も似たようなことを言っていた気がする。

 さすが親子だ、と灯は思った。


「灯ちゃん、それは何だ?」

 叔父が、灯の胸ポケットを目を細めて見た。その声色はどこか愉快そうだ。


「これは、蟻のお姫様。それでこっちは、蟻のちっちゃいおっさん達」


 灯は答えながら、体操服入れの中を叔父に見せる。ちっちゃいおっさん達は、先ほどの灯の走りで目を回して静かになっていた。

 叔父は可笑しそうに口の端を上げた。


「安全な住処を探して連れてけって頼まれたの。頼まれたというかキョウハクだけどね」

 灯の言葉に叔父は「脅迫?」と聞いてきた。

「うん。ちゃんとやらなきゃ、金槌で叩き殺すって言われた」

「なるほど、小さいから分からなかったが、金槌坊(かなづちぼう)か」

 叔父は何かに納得するように、そう呟いた。

 そして、また愉快そうに灯を見て、言った。


「私が預かろう。うちの屋敷の庭なら安全だ」

 叔父の声に灯は瞳が輝く。


「本当?」

「ああ。それを貰っていいか?」

「うん!」

 灯は、ちっちゃいおっさん達が入っている体操服入れをそのまま叔父に渡した。


「姫には申し訳ないが私の袖に入って貰おう」

 叔父はそう言い、灯の胸ポケットの前に手のひらを見せる。

 姫は『本当に安全なのか?』と叔父に聞いてきた。叔父が頷くと、姫は灯の胸ポケットから出て、叔父の手のひらに乗った。

 姫は、灯の方を見た。


『人の子よ、恩に着る。約束は必ず守る』

 そう言い、叔父の着物の袖に入って行った。




 その後、灯は叔父に送ってもらい、無事に元の道に戻った。

「また、うちの屋敷に遊びにおいで」と言われ、灯は適当に頷いて、お礼を言って別れた。

 結局ペットショップには寄らずに、そのまま帰宅することにした。


 家についた時に灯はあることに気付いた。

 体操服入れには、体操服を入れたままの状態だった。そこにちっちゃいおっさん達を詰め込んだ。そのまま、叔父に預けたのだ。


 明日から着る体操服が無くなってしまった。

 灯は頭を抱えた。そして、うーん、としばらく考えて、閃いた。





 翌日、灯は体育の授業で、皆に爆笑されていた。教師までもが笑っている。

 おしゃれな黒のジャージの集団の中、1人だけ、小豆(あずき)色のジャージを着ていたからだ。ちなみに足首が絞ってあるタイプのジャージで、大変イモくさい。

 これは灯の父の高校の頃のジャージだ。

 教室で授業中の窓側の生徒までもが、校庭にいる灯を見て笑っている。


 灯は心が綺麗だから、気にしない。全然気にしないのだ。



 そんな灯が心霊写真とちっちゃい蟻のおっさん達と姫にびびった1日の話だった。



 to be continued

金槌坊:百鬼夜行絵巻に描かれている槌を振り上げている妖怪であるが、正体は不明。灯が出会った金槌坊は蟻であり、本来はもっと身体が大きかったらしい。現在は弱体化したせいで身体も小さい。姫いわく本気出せば大きくなれるかもしれない。姫の祖母いわく、人々にたくさん踏まれた蟻達の恨みつらみで、このような風に力をつけたらしい。しかし、姫の祖父によると、昔の人々は蟻を信仰していたのだが、時代とともに信仰を忘れさられ、その恨みつらみで、このような風に力をつけたのだと言っている。どっちが本当かは不明だ。


だれかのメモ:廃墟の××マンションで悪霊化成功

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