表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/133

学校を作ろう ①

一晩考えて美波が作ることにしたのは、こんな学校だ。

大きなドーム型の建物の中心に設置したのは、よくイベントで見かける、空気を入れたキャラクターの中でトランポリンの様に遊ぶアレである。

それを囲むようにして、円周の1/4にボールプール(カラフルなボールを大量に入れた子供用の遊具)を作る。

さらに1/4に作り付けの机と椅子を作り、筆圧で文字が書けるホワイトボード的な物も作った。これはルリさんの授業で使う教室だ。

残りの円周の半分にはビーズクッションを配置して、大人用のスペースにしてみた。

もちろん床暖房完備である。


朝から作り始めて、完成したのは午後二時頃だった。噂を聞き付け待ちきれずに、ドームの外をぐるぐる回っていた子供達を呼び、中へと誘う。


「はい、ここで靴を脱いでね!」


げ玄関スペースは一段低くなっており、下駄箱も両サイドに完備している。


「わぁ~っ!何あれ、美波姉ちゃんっ!」


カケルとハヤテに続き、真っ先に子供達が向かったのは、中央にそびえるトランポリンルームだ。

デザインに迷った挙げ句、ドーム型にした側面に海の生物をプリントしてみた。珊瑚や海草の間を小魚が泳ぎ、イルカやクラゲなんかもいたりする。自画自賛したくなる出来だ。


「おいで、ここから入れるからね。

中に入ったら飛びはねて遊ぶんだよ、床も壁も柔らかいから安心して遊んでね!」


キャーッ!と、言葉にならない歓声を上げて、次々に中に入っていく子供達。人狼の体力に合わせて、この建物自体の高さは十メートルを超え、トランポリンルームは八メートルはある。

思いっきり飛んでも大丈夫なはずだ。ちなみに壁の側面には所々に窓があり、中の子供達の様子が見えるようになっている。


「楽しそうねぇ、ハクったら。まぁ見た?今空中で回転したわよ。」


窓から中を覗きこみながらリンが笑う。他の窓にも親達や村人が張り付いている。


「皆楽しそうで良かった。私も子供の頃たまに遊んだなぁ、もっと小さいやつだけど。」


祖父母に連れられて遊んだ、子供時代を思い出す。

優しくて温かい記憶だ。


「なぁ、美波。これって大人はやっちゃ駄目か?」


ギン・クロ……いい大人が何を……

いや、よく見てみると何人かの男の耳がこっちを向いているし、しっぽも振りまくりだ。


「あー。うん、かなり丈夫に作ったから大丈夫だよ。でも、あくまで子供用だから子供達が優先だからね。

あとは体が大きいんだから、一度に入る人数も考えてね、せいぜい三人までだと思うよ。」


「「分かった!じゃあ次は誰にする?」」


おいおい、ジャンケン大会かい……


「男っていつまでたっても子供よね…」


呆れぎみに奥様や母親に見られているとも知らず、真剣な顔で順番決めを始める男達。

とりあえず見なかったことにして、女性陣は中で遊ぶ子供達を見守る事にする。

ちなみにミチルはこちら側だ、生温かい目で同世代の男達を眺めている。


「まったく、あいつらは…

美波、子供達すごく楽しそうね。ハクも遊べるし、ナギくらい大きくても大丈夫なんて、凄いわね。」



ハクは今、ナギと手をつないでどれだけ高く飛べるかにチャレンジしているらしい。

双子達もそれぞれ手をつなぎ、競争している。


「楽しいんだよ、これ。落ち着いてきたらミチルもやってみてよ。ハク達と一緒に遊んでもいいし。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ