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今さらですが確認します

さて、子供達がぐっすり寝入ったのを確認した美波は、今更ながらステータスを確認する事にした。

色々な事が立て続けに起きたせいで、きちんと自分の能力を把握できていないのが、気にかかっていたのだ。


まず不老不死、これは文字の通りだろう。この先親しい人との別れが確実にやってくるスキルではあるが、今の所は深く考えずにいても大丈夫だろう。


次に言語能力だか、この世界の全ての言語と文字が理解出来るようだ。ただし、頭の中で日本語と照らし合わせて変換するようなシステムになっているらしいので、ハクとかシロガネなど日本語風な翻訳がなされるらしい。

比較対象が無い時はどうなるのか、やや不安なシステムだ。


治癒能力は、とんでもないチートスキルらしい。

全ての病の完治は勿論、体が欠損する様な怪我でも元通りに再生出来るらしい。このスキルだけでも仕事になりそうだ。


鑑定能力はその名の通り、目の前にある物を鑑定する能力だ。

例えば今いる場所に木陰を作っているこの木は、シブガキと言うらしい。そのまま、秋になると渋柿がなる木で樹齢2000年、何と干し柿の作り方まで表示される。

かなり便利なスキルの様だ、魚や蝶の種類も調べる事が出来た。言葉を持つ種族には使えない様だ。


最後に一番の曲者、包むスキルである。

体に密着させてバリアの様に使用できる事、中に何かしら包み込んでいれば、ボールや浮き輪に水着まで素材に関係なく作成出来る事は、既に確認済みだ。

あと幾つか、確かめたい事がある。

まずは水着に使用した布だが、縫い合わせていない一枚の布として作成する事は出来ない様だ。

あくまでも体を包むイメージが必要という訳だ、更にベースになる部分は作成可能でも、フリルなどの装飾は出来ない事が判明した。

お陰で、シンプルな物であれば下着・服・靴などが作れる事がわかった。


次に、作り出した球体に今目の前に無いもの、例えば金を入れてみようとしても、出来ない事が確認出来た。しかし、空気中の窒素をイメージしてどんどん冷却して、液体窒素を作る事には成功した。

知識さえあれば、素材を組み合わせて合成する事も出来そうだ。


後は実用的なところで、四角い箱をイメージして内側の温度を設定する事に成功した。これで冷蔵庫が作れる。

更に照明器具も作ってみたら、これも成功。明るさを調節する事も可能で、音声でオンオフの操作も出来る。

これが一番とんでもないスキルかもしれない。

他にも出来る事が色々ありそうで、ちょっとだけあの神様のいいかげんさに感謝したくなる美波だった。


思い付くまま様々な実験を繰り返し、不要な物を消して(指先で触れて、消えろと念じると消せるのだ)満足したところで、四時の鐘が鳴った。

仕事の終了を告げる合図だ。畑から男達が戻ってくるのが見える、美波は子供達を起こして回った。


「美波!子守りご苦労さん。皆良い子だったか?」


「はい、皆良い子でしたよ。

元いた世界の水着と、浮き輪とボートを作って遊ばせました。お昼寝もさせましたよ。」


ギンに報告していると、他の男達も異世界の品々に興味津々だ。


「この辺りの品も、試しに作ってみたんです。村の皆さんの役に立つ物があれば、改良して使って戴きたいと思って。」


すると、口々に質問する男達に囲まれてしまった。


「落ち着けよ、みんな。美波は来たばかりだし、この村に住むんだから、ゆっくり時間をかけて教えて貰えば良いだろう?」


友好的ではあるが、身長2メートルクラスの大男達に囲まれて、内心びびっていた美波はクロの言葉にほっとした。


「皆さんの時間のある時に、喜んで説明させてもらいます。この村の役に立ちたいんです。」


男達は納得してくれた様で、水遊びグッズとクッション、試作品を公民館まで運んでくれた。


「あの、ギン。このビーズクッションをシロガネ様にも差し上げようかと思うんだけど、どう思う?」


敬語はやめにしようといわれたので、ぎこちないながらも同世代の友人として尋ねる。


「これを?子供達は随分気持ち良さそうに寝ていたが。」


「気持ちいいんだよ、父様!大じい様は足とか腰が痛いって言ってたから、きっと気に入るよ!」


ハクをはじめ、他の子供達もシロガネ様に使って欲しいと、口を合わせる。

説明するより試してもらった方が早いだろうと、美波はギンにクッションを差し出した。


「このまま上に乗れば良いのか?

おっ、体の形に沈むぞ。うん、確かに楽だな。お祖父様に良さそうだ。」


「本当?サイズはもう少し大きい方が良いかな。中身の量とか色はどうする?」


その後、ギンやクロ、子供達の意見を取り入れてシロガネ様に差し上げるクッションが完成した。

お昼寝クッションより一回り大きく、真っ白なクッションだ。人型に戻った子供達に伝言を頼み、シロガネ様に届けてもらう事にした。


「シロガネ様に伝えてね。ゆっくり横になれる様に、皆で相談して作りました。良かったら使って下さいって。」


は~い!と元気に返事をした子供達は、クッションを抱えてシロガネ様のお屋敷へ駆け出した。


「ありがとう美波、きっと喜ぶよ。」


「そうだと良いな。明日からも色々つくるよ!」


女達もこの日の作業を終えて、解散となった。

シロガネ様の元から戻ってきた子供達はハイテンションだ、どうやら気に入って頂けたらしい。



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