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目が覚めたら剣と魔法の世界でした  作者: 蜜柑
第一章 初めての異世界

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第二十六話 魔王信仰軍

ユウガたちは『害毒』ヨルムンガンドの率いる魔王信仰軍が潜伏している洞窟へ向かっていた。周りは薄暗い森で不気味な感じだ。恐らく一度迷えば王都へ戻るのは困難であろう。そう考えている矢先、洞窟へたどり着いた。

「ユウガ、ここがその洞窟だよ。まず僕が入ろう。」

そう言い洞窟へ入るクロス。そこに待ち受けていたのは―

「お待ちしておりました。騎士団一行に冒険者の皆さん。私は魔王信仰軍八大軍団長の一人『害毒』ヨルムンガンドと申します。」

そこに待ち受けていたのは軍団長『害毒』ヨルムンガンドだった。

「待っていた?どういうことだ!」

声を上げたのはユウガだった。

「そのまんまの意味ですよ。それとあなた、久しぶりですねー、アマミヤ・ユウガ。でしたっけ?」

その煽るような口調にユウガは少しムカつきながらも

「ああ、そうだ。俺はお前を倒す男。アマミヤ・ユウガだ!」

そう声を張り上げるユウガにヨルムンガンドは言う。

「無理ですね。できるわけがない。私が言ったことを忘れましたか?私はあなた達を待っていたのですよ?」

次の瞬間、ヨルムンガンドは大きく手をあげた。するとユウガたちのいる洞窟の地面から魔法陣が浮き出てきた。

「なっ!」

魔法陣を見た者たちの反応はさまざまだった。

一人逃げるように魔法陣から離れるザベル。

すぐさまヨルムンガンドの首を刎ねようと走り出すクロスとユウガ。

何が起こるのかまるで理解できていないエレク。

自身らの魔法耐性を上げるオリファルとガーネット。

ユウガとクロスを援護しようとするエリスとエージとガルディア。

だが、次の瞬間起きたことは誰も予想していなかったことだった。

「ここ…は?」

ユウガは確かにヨルムンガンドの首を刎ねようとしていた。だが、次に目を開けた瞬間に見たのはヨルムンガンドの首ではなく、薄暗い森の中だった。

「ん?お前ユーガか?他の者は?」

ユウガに話しかけたのは騎士団の中で最も馬鹿なの騎士長、エレクだった。

「エレク?他の人たちはどこに…」

「なるほど、さっきの魔法陣は転移魔法陣だったということか。」

エレクは馬鹿だが勘がいい。何が起こるのかは理解できなくても何が起こったのかは理解できる。

「転移魔法陣か…ならエレク!俺とお前でとっととヨルムンガンドの首を刎ねに行くぞ!そして皆と合流だ!」

「うむ!それが一番いいな!」

ユウガもエレクも実力はあるが賢くない。普通ならクロスたちとの合流を優先するのだろうがこの二人は違う。ユウガはヨルムンガンドと早く戦いたいと思っていて、エレクは馬鹿だからだ。

その頃、洞窟では―

「おや?あなたは一人ここに残ったのですか?素晴らしい度胸ですね。褒めてあげますよ。」

「ちっ…ちがっ…」

一人魔法陣から逃げ出したザベルはたった一人で洞窟へ残ってしまったのだ。その結果、魔王信仰軍の者たちに囲まれ、軍団長に話しかけられている。

「そ、そうです!作戦を全部教えてあげます!だから!私を殺さないでください!」

ザベルは必死に懇願する。それに対し『害毒』ヨルムンガンドは―

「作戦は既に知っています。それにこの作戦、別にそんなに大した作戦ではないではないですか。なのであなたは、」

殺されることを悟ったザベルは次の作戦へ出る。

「わ、わかりました!ならば私はあなたに付きます!あなた手下として他の冒険者を殺して来ます!なので…」

「それはそれは、素晴らしいではないですか。では騎士団かあのアマミヤ・ユウガ、この二人を殺してきてください!」

そんなのは無理だ。ザベルには実力が足りない。それは分かっている。でも今はまだ死にたくない。だから

「わかりました!殺して来ます!」

ザベルはユウガを殺すつもりだった。もし失敗したらこの軍団長のことを言えばいい。そう思っていた。

「ですが、あなが裏切る可能性があります。なので…」

次の瞬間、ザベルは呼吸をできなくなっていた。それどころか、全身に毒が既にまわっている。

「なので、死体となってから私の指示に従ってくださいね?」

「やっ…やめ…」

ザベルは全身に毒がまわり死んだ。ヨルムンガンドと戦う道もあった。だがそれはできなかった。ザベルにそんな度胸はなかったからだ。

その頃、ユウガたちは―

「エレク!魔王信仰軍の奴らが前から来る!構えろ!」

「承知した!」

次の瞬間、エレクは全身に雷を纏った。それは紫色の雷だった。そして、その雷はやがてエレクの二つの手の中に集まる。その電は二本の剣のような形になり、エレクは言う。

「騎士が持つべき剣は一つで十分だ!騎士は!心に剣を宿す!紫電轟雷!」

エレクの雷の速さのような連撃が魔王信仰軍を襲う。敵は十人ほどいた。だが奴らはエレクの雷を前に何も出来ずに死んでいった。

「エレク…お前そんなに強かったのか…」

ユウガの一言にエレクは自身満々に答える。

「ふっ!我は騎士だからな!それと、まだまだ来てるぞ。魔王信仰軍の奴ら。」

「なっ!炎帝斬!」

次はユウガの炎の剣撃が魔王信仰軍を襲う。ユウガもこの半年で強くなった。今魔王信仰軍の連中を倒すことなんて、今のユウガにとっては余裕だ。

「うむ、ユーガも強いではないか。それくらい強いなら我に付いて来られるな!」

そう言いエレクは走り出す。

「なっ速すぎだろ!」

雷のような速さで走り出すエレクをユウガも必死に追いかける。

そんな彼らを次に待ち受けるのは彼らの想像していなかった敵だった。

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