第一話 知らない世界
―お願い…救って…この世界を
「なんだこの夢」
天宮優雅は最近、おかしな夢を頻繁に見る。
剣で魔物と戦う夢、魔法で敵を一掃する夢、仲間たちとただただ笑い合う夢、誰かに助けてほしいと願われる夢、あのこに笑ってほしいと本気で願う夢。
そんな知らない景色が、知らない感情が彼を毎夜毎夜襲っていた。
「おはよう!」
「うん、おはよー」
天宮優雅はいつものようにパン屋やコンビニのある通学路を友達と歩いていた。
「なあ、優雅見た見た?あの漫画の最新話。ちょーおもしろかったよな!」
「ごめん!俺まだ読んでねぇわ。」
「そっか、読んだら言えよ!早く語りたいから!」
「分かった分かった、今日帰ったら読んどくから。」
彼の名前は天宮優雅。ただの高校生だ。彼は毎日学校で勉強をし、家でゲームし、漫画を読み寝る。そんな毎日を送っていた。これまでもこれからもそんなハズだった。
「どこだここ、またいつもの夢か?にしては今回はいつもよりリアルだな。自分で体を動かせるし。」
天宮優雅はいつものように昼休みに昼寝をしていたはずだった。なのに気づいたら知らない場所にいた。
「初めまして。」
いきなり後ろから呼ばれた優雅は驚いて転んでしまった。そこには金髪で長髪の自分より少し年齢の高そうな可愛らしい女性が立っていた。
「っいててて、誰だ?あんた。」
「ごめんなさい。名前はまだ言えないの。そういう決まりだから。」
その女性はどこか寂しそうな、悲しそうな顔をしていた。
「そう。じゃあここはどこだ?」
「ここは世界の狭間。あなたの世界と私の世界をつなぐ役割をしている場所よ。」
いきなりそんなことを言われた優雅は、何がなんだかさっぱり分からなかった。
「世界の狭間?なんだそれ。あんたは何でそんなおかしなところにいるんだ?それと、俺は明日も学校があるから早く帰りたいんだけど」
「私がここにいる理由はまだ言えないの。それと、あなたにはこれから私の世界に来てもらいます。急にごめんね。でも大丈夫、あなたならきっと…」
別の世界に飛ばされそうになっていると気づいた優雅はすぐさま帰ろうとしたが
「え、俺帰りたいんだけど。」
「あなたならきっと成し遂げる。いずれ英雄と言われる。そんな偉業を。」
「大丈夫です。遠慮しときます。帰りたいです。」
優雅を別の世界に飛ばそうとしている女性は優雅の言うことをフル無視して進めてきた。
「頑張ってね、優雅。」
「え」
いきなり名前を呼ばれた驚きと別の世界に連れて行かれるという驚きでそんな一言を口から出すのが精一杯だった。
次に目が覚めると優雅は知らない場所、いや、知らない世界にいた。
「ここは?これってマジで異世界転移ってやつなのかなー。漫画とかアニメでよく見るけど自分が行くとなるとちょっとなー。ま、とりあえずこの暗い場所から出るか」
優雅は次の瞬間石の壁に描かれている不思議な絵と変な文字が目にはいった。
「なんだこの絵。化け物みたいなやつらと剣を持った人間たちが炎や雷を出して戦っているのか?まるで世界の終わりみたいだな。それにこの金髪の女の人さっきの人に似てる…いや、さっきの人ってどんな見た目だったっけ。」
優雅はどうにか思い出そうとしたがなかなか出てこない。
「だめだ、出てこないや。金髪だったのは覚えてるんだがな。こっちの文字は…だめだ読めない。こっちの世界の文字なのか?まあいいやひとまずこの建物から出よう。」
優雅は暗い場所から手を頼りに扉を見つけて外に飛び出した。
「にしてもこの建物、すごい神殿みたいだな。すげぇ傷ついてるし、とりあえずここから離れて近くの森を見てみるか。」
優雅は森から建物を見た。だが、
「消えてる…どこにいったんださっきのでかい建物は。」
優雅が振り返ると神殿があった場所はただの草原になっており、なにもなくなっていた。
初めて小説を書くので変な部分があるかもしれませんが温かく見守ってくださると嬉しいです。




