第七十六話 「滑り台」
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ああ。俺はなんでこんな旅をしたくなったのだろう。俺は今、後悔に苛まれている。
なぜなら、このダンジョンでは常にどこかしらから生き物の遠吠えのようなものが聞こえ、30分に一回は魔物に襲われる。
だから、俺は一睡もできなかった。5年前のヴァルデリア大陸の時でさえ、こんなに襲ってこなかった。
だが、ウルとラガーはぐっすり寝ていた。やっぱり狩猟生活をして生きていたウルとダンジョンに慣れているラガーはこんな環境でも寝ることができるようだ。
早く帰りたい。俺はただ、エキサイティングな冒険をしたかっただけだったが、このダンジョンがこれほどしんどいなんて開始早々知らされることになった。
だが、もうダンジョン10階層目だ。俺が目標としている古代の神々の使用していた遺物を見つけるまで終われない。ラガーによると大体13層目あたりから見つかるようになるそうだ。
俺たちはキャンプの準備をすべて片付けて13層目を目指して歩き出した。
13層目まではあっという間だった。ラガーの案内もあるが、何より一匹たりとも魔物が出てこなかったのが大きいだろう。ラガーは
「何かがおかしいのぉ」
と言っていたが、きっとそんなことはないだろう。
俺たちが13層目で探索していると1つ金色に輝く指輪のようなものを見つけ、俺はラガーを呼んだ。
「ラガーさん!」
「なんじゃ?見つかったか?」
と俺が指輪を見せると
「おお!これは珍しいが、ただの金の指輪じゃよ。見た感じ200年ほど前のものかのぉ?きっとこの辺で死んで落としたんだろう」
と言われた。はぁ…。と肩を落とすとラガーが俺を励まし
「まぁ。13層目だから仕方がない。16層目まで行けば見つかるじゃろう。近道を知っているんじゃ」
と近道に案内された。近道というのは小さな穴だった。
「ここを滑ると一気に16層目まで行くことができる」
とラガーが何のためらいもなく穴の中に入っていった。
「えっ!?ちょっと待ってください!」
と俺とウルが慌ててラガーについていくために続いて穴に入った。体を入れた瞬間ふわっと体が浮き滑り台のように一気に滑っていくことができた。滑って行く途中で冷たい風を体で感じることができ、とても心地よかった。1分ほど滑っていると出口と思われる光が差し込みやがて俺たちは白銀の世界に放り出された。
穴から出ると、そこは今まで感じたことないほどとても寒い世界だった。俺は寒さのあまり震えた声で言うと
「らっラガー?さっ…寒くない?」
「そうじゃな。『防寒』」
とラガーが俺たちに魔術を使ってくれたおかげで寒さから身を守ることができた。
「ここ16層目は絶対零度の世界と言われておる。気を付けるんじゃぞ」
と言ってラガーは奥へ進んでいった。
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