第二十五話 「ハローワーク」
俺は、父のダレンに働けと言われてしまった。
ダレンいわくこの世界では12歳になれば働いたり冒険にでるのだという。
いくら優しい俺でも納得がいかないなぜなら、俺はダレンのせいで、グリバッツ国に送られて500万マーラの借金返す羽目になったからだ。
十分に働いたし、冒険した。
もう終わったことだが、許してはいない。
だが、俺は最近暇になってきたところだ。
働くのも悪くはない。と思い働くことに決めた。
ただ…この辺は田舎のため、なかなか仕事ができる場所がないので町に行くことにした。
俺は、町のハローワーク的なところに向かった。
ハローワーク的なところに入ると中では多くの俺と同い年くらいの少年少女がごった返しになっていた。
すると、そこの職員に整理番号を配られその番号が来るまで椅子居座っておけと言われた。
俺は、仕方なく近くの椅子で俺の順番を待っていると隣の同い年くらいの少年が
「やあ。君も仕事を探しているのかい?」
と聞かれた。
俺は驚いて
「は、はい」
と答えたするとその少年が
「ねえ君魔術師でしょ?その杖とか見た目的に。俺も魔術師なんだ。この辺魔術師が多くて仕事が少なくてさ~君はどこで働きたいの?」
「特に無いです…」
と小声で言うと
「へぇ~。てか、君どこの階級まで使えるの?ちなみにおれは上級まで使えるよ。いいでしょ」
と言われた。
俺はこの瞬間を待っていた。
唯一俺が誇れること、それは魔術の階級だ。
俺は
「俺は最上級まで無詠唱でできるよ」
とマウントを取ってやった。
きもちぃーと思っているとその少年が、
「へえすごいね…」
と言って黙ってしまった。
その時俺はハッと気が付いた俺マウント取ったせいで、また一人友人になれるかもしれない人を失った。
これからは人にやさしく誠実に生きよう…と思って1時間ほどが経った。
受付のほうから
「グレイスさん~810番のグレイスさん~」
と呼ばれた。
俺はすぐに受付に向かって座るといきなりその職員が
「グレイスさんは12歳で間違いにでしょうか?ちなみになんですが魔術のほうどこまで使えるとかは?」
「一応最上級まで使用できます。」
「そうなんですか!なら話は早いです。どこでも行けますね。最上級魔術を使用できることを生かすなら首都にある聖ロース帝国立大学の研究員なんかがおすすめですよ」
と息継ぎなしに言われた。俺はその圧に負けてつい
「はい。そこにします」
と言ってしまった。
大学の研究員の説明を5分ほど受けたのちに履歴書的なやつの書き方を教えてもらって帰った。
俺はその日中にツェネガー教授に書いた。
手紙の内容は、聖ロース帝国立大学の研究員になるための採用試験を受けるのに推薦状が必要なため、推薦して下さいという内容で手紙を送った。
さすがにこの手紙だけだと申し訳ないため、菓子折りと一緒に送った。
1週間ほどすると返事の手紙が返ってきた。
その手紙には推薦してくれることと聖ロース帝国立魔術大学校のグラヴィス教授によろしくとだけ書かれてあった。
推薦の紙はもうグラヴィス教授に送ったそうだ。
採用試験の日は3日後だ。
前世含めても採用試験は初めてだから緊張するな。
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