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【1周年】転生伝記 ~異世界転生した男の人生~  作者: がりうむ
聖ロース帝国編

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第二十三話 「帰還」

馬車に乗ってもう1週間が経った。

俺は今グリバッツ国の国境を越えて聖ロース帝国内にいる。

6年ぶりの聖ロース。

俺がグリバッツ国に連れていかれ、500万マーラの借金を返済しなくてはいけなくなったのは俺の父親ダレンのせいだ。

絶対に許さない。

俺の6年を返せ。


窓の外には一面懐かしい田園風景が広がっていた。

俺の住んでいた所まではまだ遠い。

それでも、この景色は子供のころラガーと一緒に魔術の練習をしていた頃の記憶と重なる。

ああ。早く着かないかな…。


俺がそう思って数時間たつとようやく、懐かしい家が見えてきた。


「あれです」


俺は馬車の御者に言って馬車を降りた。


「はぁ…懐かしい」


俺は、ゆっくりと緊張しながら、扉の前に立ち、扉を叩いた。


「はーい」


と声が返ってきた。

だが、その声はダレンやナンシーの声ではなかった。


扉が開くとそこには3、4歳の子供がいた。


「んっ?誰君?」


俺がそう聞くと、その子は


「ままぁー」


と家の奥へ駆けていく。

まずい、と焦った瞬間、奥からナンシーが姿を現した。

俺を見るなり、顔色を変えて叫ぶ。


「あなた!はやく来て!」


続いて、ダレンが慌てた様子で駆け寄ってきた。

俺の姿を見た瞬間


「お前なのか、グレイス…!」


号泣しながら、勢いよく抱きついてくる。


「すまない…俺のせいで…!」


「……6年ぶりだね。父さん、母さん」


ナンシーも目を潤ませながら抱きしめてきた。


「まぁ、声変わりまでして…知らない間にこんなに成長していたなんて」


とナンシーも抱き着いてきた。


とりあえず、ナンシーやダレンに離れてもらって家の中に入ると6年前とほぼ変わってない。

唯一違うのは小さな女の子がいることだけ。


「この子は?」


そう尋ねると、ナンシーが微笑んで言った。


「あなたの妹よ」


やっぱりか。いや、待て。

え?俺に妹!

いいの?前世では死ぬほど欲しくて妹を両親にねだって複雑そうな顔をさせていた俺に妹ができたの!?

やったー!!!

俺はその妹に強く抱きしめた。


「うぅっ…」


妹が苦しそうな顔になったので話すと、どこか懐かしいような新しいようなそんな香りがした。

ナンシーが


「さあ、座ってちょうど夕食ができるところなの」


と言われ、椅子に座ってダレンと懐かしい話していると、ちょうど夕食ができたナンシーが夕食を持ってきた。


夕食はグリバッツ国とは大きく違いとても薄味だったが、とても懐かしい味がして非常に美味かった。

夕食では、ナンシーやダレンと、幼いころの話で盛り上がった。

盛り上がっていると俺がふときくと


「俺の妹の名前は何なの?」


「こいつの名前はマレンナだ。かわいいだろ?」


と答えてくれた。



満腹で夕食を食べ終わると俺は自分の部屋に戻った。

5年前と一切変わっていない姿に驚いた。

理由を聞くと、ナンシーは静かに教えてくれた。


「ダレンがね……自分のせいだって言って、毎日掃除してたのよ」


……少しだけ、父さんを見直した。

久しぶりのベッドに、大の字で倒れ込む。

昔は余裕で飛び込めたのにこんなに小さくなったのか…。


一息つくとカバンの底からあるものを取り出した。

それはミラのブラだ。

手に入れた時よりも少し縮んでミラの匂いも薄れイカ臭くなってしまったが今でも大切なオカズだ。

俺は一人でシてからそっと眠りについた。

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